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シリコンpn接合バンドラインナップについて

p型領域はB(1*10^18cm^-3)、n型領域はP(1*10^17cm^-3)でドーピングされていて、活性しています。 求める過程として、始めに格子定数0.543nmのダイアモンド型結晶をもつシリコンの原子密度をcm^-3の単位で求めるのですがどのようにして求めれば良いのでしょうか? また、価電子帯の正孔濃度と伝導帯の電子濃度の求め方を教えてください。 初心者なのでよろしくお願いします。

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  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.5

しょうがないなあ. まず,ドープされていないときの,熱励起による電子濃度とホール濃度を求める.Si のバンドギャップを Eg とすると,電子濃度は近似的には n_e = N×exp{-Eg/(2kT)} で表せる (ボルツマン分布). 同様にホール濃度も n_h = N×exp{-Eg/(2kT)} で表せる. ここで N は Si の原子密度.つまり,1個の Si 原子から1個のキャリアが発生しうるとして,さらに熱励起確率をかけているということ. ここで,ドーピングを行っても,n_e×n_h の値が変化しないという性質を使う.なぜならば,これは一種の解離平衡であって,n_e×n_h は溶解度積やイオン積と同じ意味を持つからである.つまり n_e×n_h = N^2 × exp{-Eg/(kT)} つまり,ドープしないと,室温近辺として,300K とすれば,kT = 4.14×10^-21 J = 0.0259 eV なので,n_e = n_h = 3.63×10^13 cm^-3 くらいのキャリアがいるはずということ.この値を n_i とする.ただし,Eg = 1.09 eV とした.そして,n_e×n_h = n_i^2= 1.32×10^27 cm^-6 程度. さて,p型領域では B はすべて熱励起でホールを放出していると見てよい.ドーパント濃度は先ほど見積もったノンドープでのキャリアに比べて圧倒的に高いので,ここでのホール濃度は B の濃度とほぼ一致しているとしてよい.つまり,n_p = 1×10^18 cm^-3.ちなみに少数キャリアである電子の濃度 n_e は,1×10^9 cm-3 程度となる. さて,ドーパントがない場合には,フェルミレベルはEcとEvの中間にあると見てよい.この位置をEi とすると,ドープされることによってフェルミレベルEf はEi から kT×ln(n_p/n_i) だけ下にずれることになる (ここ,重要.どうしてそうなるかを確認しておくこと). Ei はEcとEvの中間点であることを思い出せば,(1) はわかる.またn型領域でも同じことを考えれば (2) も求められる.

tonomataro
質問者

補足

返事が遅れてすみません。 おかげさまで何とか解くことができました。 長い間お付き合いくださいましてありがとうございました。

その他の回答 (4)

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.4

いや,原子密度と密度は違うので. 原子密度は,単位胞中の原子数を間違えてるだけなので,8÷(0.543×10^-7)^3 = 5.00×10^22 cm^-3 でいいんです. この値を使うと,Si の密度が2.33 gcm^-3 になって実測値と一致するので矛盾はない,と,そういう検証. フェルミレベルは計算するんじゃなくて,実測するしかない値だし,調べれば値は出てきます.ですが,この問題には必要ありません.

tonomataro
質問者

補足

勘違いしていました。 図の(1)(2)を求めるには価電子帯の正孔濃度と伝導帯の電子濃度を利用するみたいなのですがさっぱり分かりません。どうすればよろしいのでしょうか?

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.3

ん? 単位胞中の原子数は「8個」ですよ. 単位胞がどうなっているか,ちゃんと考えてみるように.面心立方格子ではありませんよ. 模型の写真がこちらに http://kamura.cocolog-nifty.com/chemie/2007/07/post_4a3d.html

tonomataro
質問者

補足

計算し直した結果シリコン原子密度≒2.33になりました。 Ef のフェルミレベルとはどうやって求めるのでしょうか? 何度もすみません。。。

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.2

原子密度のオーダーはそんなもんでしょ. だけど,Si の原子量 28.1 を使うと, 2.50×10^22 (cm^-3) ×28.1 (g/mol) ÷ 6.02×10^23 (mol^-1) = 1.17 gcm^-3 で実際の密度 2.33 のちょうど半分になってることから,おそらく単位胞にいくつSi原子があるかを数え損ねてるか,格子定数と単位胞の関係を見誤っているか,ですね. キャリア濃度のところの Ef はフェルミレベル,k はボルツマン定数でしょうかね.真性半導体のフェルミディラック分布のところで出てくるんでしょうけど,この部分は今は使わないですけどね.

tonomataro
質問者

補足

ダイアモンド型結晶は面心立方格子なので原子の数は4個としました。そして、立方ということなので格子定数の3乗の逆数を掛けたら2.50*10^22 (cm^-3)が出ました。どこが違うのでしょうか?

  • c80s3xxx
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回答No.1

シリコンの原子密度は単なる幾何学計算. 単位胞を考えて,その中に原子がいくつあるか,単位胞の体積はどれだけか(格子定数から計算する) 正孔濃度,電子濃度は,これらの不純物準位からの励起が室温ではほぼ完全におこっていると考えていい(そのくらい浅い)ことから計算(するまでもない).

tonomataro
質問者

補足

シリコンの原子密度を求める所で計算してみたら ≒2.50*10^22個/cm^3 になってしまいました。さすがに桁がでか過ぎですよね? 教わった通りにしてみたのですが・・・ その後の正孔濃度,電子濃度を求める公式が有るのですが、 kとEfの存在が分かりません。これは何ですか? 何度もお手数掛けてすみません。。。

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