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江戸時代の薬物について
以前こちらで、江戸時代の嗜好品に薬物はなかった、と書いてしまったのですが、本当かどうか気になりはじめました。 麻は栽培していたでしょうが、これを大麻としてつかった話をききません(民間療法で青い麻の葉を塩でもんで絞った汁をのませる、というのはあったと聞きます)。また、当時、広く阿片が流行ったともききません(ゼロではないだろうと思いますが)。 タバコ、酒を薬物に含めない前提で、江戸時代に「薬物」はなにか存在し、流行ったりしたのでしょうか。
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こんにちは。 私は、自称「歴史作家」です。 >>タバコ、酒を薬物に含めない前提で、江戸時代に「薬物」はなにか存在し、流行ったりしたのでしょうか。 砒素(ひそ)があります。 しかし、民間療法では使用されていませんでしたが、と、言うよりも、話題になることがなかったので、闇から闇へ葬り去られた・・・と、言うのが正しいかもしれません。 13代将軍家定は、生まれつきの「凡庸」でしたので、次の将軍候補として、紀伊慶福(よしとみ)と一橋慶喜の後継者争いの中で、外国船の入港、通商条約締結等の難しい局面を乗り切るために、13代家定は「砒素」で毒殺された・・・らしい。 と、言うのが定説化しつつあります。 と、言うのも、家定の遺骨、特に、歯の検証の結果、著しく歯の溶解が見られ、これは、自然の歯の欠け方ではない・・・と言うものが根拠です。 また、話は少々違うかもしれませんが、大奥の御台所は、宮中や朝廷に見習って、顔全体から襟首にかけて白粉を塗り、その上に「眉」を書き「口紅」をしていました。 TVドラマでは、配役が分からなくなるため、「素顔」で出演していますが、実際は、将軍の正室は公家から嫁ぐことが「当たり前」となっており、公家の風俗としては、「素顔」を見られることは、「はずかしい」「はしたない」こととして考えられていました。 この白粉には「鉛」が多く含まれており、皮膚から吸収されることにより、鉛中毒となり、「貧血症」や「自律神経失調症」、あるいは、「情緒不安定」などを引き起こし、5代将軍の綱吉は、正室に公家の鷹司房輔の女・信子(のぶこ)を正室としていましたが、信子は子どもを生めず、綱吉が側室を可愛がるのに「悋気(りんき=嫉妬)」して、宝永6年(1709)1月10日に自室に呼び出し、久しぶりに膝枕をさせ、綱吉が安らかになったのを見計らって懐剣で殺害。同日、信子も自害。また、信子の殺害を見届けた伊豆の局も、同日、自害。 従って、多くの将軍の正室の中でも、ただ一人信子だけが生没年が明らかにされていません。 また、あなたの述べた「阿片」は、中小商人が千代田城での「鑑札」を得るため、幕府の要職を自宅で遊ばさせる(セックスをさせるため)、美女を集め、監禁をし、阿片を吸わせて、食欲を減らし、何とか「鑑札」を得る手段として、美女連中を飼いならした例があります。 これは、宝暦年間(1751~)頃から、密かに行われていました。 (なお、江戸時代は江戸城とは呼ばず、「千代田城」または「舞鶴城(ぶかくじょう)」と呼び、庶民は、ただ単に「お城」と呼んでいました)。 大商人でもやっていたかもしれません。 「おぬしも悪よのう・・・」 が、まかり通っていた時代ですね。 ただし、吉原でも「阿片」が流行した、と言われていますが、これは、「確証」がありません。 また、阿片は鎮痛効果があることが古くから知られていて、修験者を中心に「魔法の薬」として、使用されていました。 さらに、戦国時代から徳川時代に移行する間の戦(主に戦国時代)では、隠れた存在として「医僧(いそう)」という、医療の知識を持った僧侶が、必ず、同行し、手傷を負った兵士を治療し、その時にも「阿片」は必需品でした。矢じりを抜く時の麻酔の代わりや大怪我の治療の最の痛み止めや幻覚作用として、手術を施しました。 大麻は、あなたの見解で、ほぼ正しいでしょう。 こんなところで、どうでしょうか・・・。
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戦前は台湾が日本の領土だったので、バナナが安く入りました。庶民の食べ物でした。 すなわち、昭和の高度成長期以前でも、庶民がバナナを安く食べることができた時代があったということ。 見かけは汚かったが旨かったぞ~い(^o^)。 ちょんまげ時代に、一部にでも麻薬が流通したという話は聞いたことがありません。 そんなことを書いた時代小説はありますが、史実に基づいていないと思います。
- sosdada
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この手の質問の回答や、に多いですが、自分の指示する仮説を補強する文献ばかりたくさん集めて読んで、多くの資料に当たったつもりになる人が多いです。くれぐれも図書館などで、反対意見の(私の回答も含め)文献にあたってください。
- sosdada
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バナナは、むいたときの白い筋を陰干ししたものが、悪酔いします(江戸時代にはなかった。一般庶民が安価に口に出来るようになったのは昭和の高度経済成長期から。当時の社会党の女性代議士がかなり動いた)。 綱吉暗殺説は昔からまことしやかに言われて、テレビでも取り上げて、話としては面白いですが、元ネタが「翁草」という、綱吉の死後70年くらいたってからかかれたもので、信憑性にかけます。正室といえど、寝室に向かう前に身体検査がありますし。 酸化鉛のおしろいは安物です。役者や庶民が使いました。中国からの輸入品の水銀おしろいを、将軍家では使いました。公家は貧乏だったので、江戸時代には幕府の査察(昔ながらの公家の生活スタイルを守っているか)があるとき以外は化粧してません。『徳川将軍家十五代のカルテ (新潮新書)』には、鉛おしろいのせいだ、将軍に脳障害が多かったのは酸化鉛のおしろいを塗った乳母の乳房を幼い世継ぎがなめたからだ、と書いてありますが、鉛中毒になるためにはなめる期間が短すぎます。じつは、当時の江戸の乳幼児の1割近くが、どぶ川や堀から発生した蚊による日本脳炎でした。落語の与太郎などの「バカ」のモデルです。作者が医師であるからといって鵜呑みにしてはいけません。たった一冊だけの本を読んで真に受ける人はよくいます。城内には蚊帳をつって寝ていましたが、夏は毎日夕方に黒い雲のごとく蚊柱がたつほどでした。蚊を吐き出す巨大な鳥がいるという都市伝説も飛び交ったくらいです。昼間の蚊には対応出来ません。
- jkpawapuro
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アヘンの生産って猛烈に非効率ですから、日本の市場経済の規模を考えると商品作物として採算に乗せるのは厳しくありませんか? 絶対的に富裕層が少ないので無理があるかと思いますが。 大麻はマリファナ陽に品種改良されたり、品種改良された種の輸入とかがなされないと、国内生産ができませんねえ。 繊維用の麻では薬効成分が少ないので、商品として流通は厳しいのではないでしょうか。 自家栽培して楽しむ人はいても、一般に流通は少なかったのではないかと想像します。
- Pinhole-09
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「薬物依存症」のような場合、薬物とは麻薬的要素の強いものを指しす。 質問はこのような場合と考えて回答しました。 その後調べると、阿片禁止令が出されたのは、江戸時代末期と解りました。 それまでこのような麻薬問題が無かったのは驚きです。
お礼
江戸末期にはやはり入ったのですか。まあ、大陸がエラい事になっていましたから、入るのもしかたないとは思いますが、清國のように大流行して国が傾く程にはならなかったのは、幸いでした。 鎖国の功罪の功の部分でしょうね。
- nemosan
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漢方薬(「芥子の実」や「麻の実」等)が入った薬味の 「七味唐辛子」は江戸時代からある嗜好品では? あと、仏教の護摩は大麻を焚いたという話もあるが?
お礼
七味とうがらしは、嗜好品というか、調味料だと思っていました。山椒と同じかと。 護摩については浅学で知りませんが、そのようなこと、ありえそうですね。
- kgu-2
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薬物というのは、病人を治療するものを意味します。 ですから、薬物に「流行」はありません。誤った言葉で議論しても、議論にはなりません。 書き込みから判断して、健康食品、という意味でしょうか。
お礼
薬物、この場合は阿片、大麻、といった薬物禍に陥るようなものを指しておりました。言葉足らずですみませんでした。
- Pinhole-09
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江戸時代「薬物」が流行らなかったのは事実のようです。 「隠語」は今でも使われますが、江戸時代は大層盛んでした。 日蔭者、商人だけでなく一般の人も使うようになりました。 今でも使うモク(煙草)、ガセネタ(贋種)、ズラ(高飛)などと、使われなくなったコマス(だます)など多々あります。 その「江戸時代隠語集」には「薬物」に関するものは見当たりません。 江戸の噂話を聞き書きした、「藤岡屋ばなし」にも「薬物」に関するものは見当たりません。 中国の当時の阿片蔓延から、長崎などから入手できるので、隠れてこっそり吸引した人は当然居る筈ですが、一般には広がらなかったと、いう事でしょう。 当時の取り締まりがしっかりしていたのです。(今よりも?)
お礼
ありがとうございます。 隠語にないのなら、かなりの確立で「出回っていなかった」のでしょうね。 長崎あたりでやった、やっていた人間はいそうですが、流行った話は聞かないので、やはり限られた世界のことだったのでしょう。
- sosdada
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今でも栽培に免許が必要ですが、繊維をとるための麻を乾燥させてマリファナのように吸っても、気分が悪くなるだけです。幻覚がでるかどうかは分かりませんが、人によって違いますが、マリファナはだいたいビールを飲んだくらいの酔いの程度です。麻は悪酔いすると考えればよいでしょう(青森県で国道脇にたくさん生えているのを見たことがあります。麻を栽培しなくなったのでアサカミキリという昆虫が減りました)。 アサガオの種も、幻覚作用がありますが、ほとんどの場合ゲロはいて寝込む確率の方が高い。チョウセン朝顔ならなおさら。 江戸時代に、タバコと酒よりも強く酔えて、あるいは茶よりも覚醒作用が強く、ゲロはいて寝込む危険が低く、手に入りやすいものというと ケシです。 戦国末期から栽培され、もちろん幕府の厳重な管理の下にありました。でも使えるのは幕府の御殿医とかくらいだし。種が飛んでその辺に花が咲いても一般人には麻薬とは分からんし。でも田沼時代にかぎらず江戸時代は賄賂政治だったので、ひょっとして、どこかでやっていたかも。
お礼
ありがとうございます。 バナナの葉っぱ燃やすとトリップ、は知っていましたが、アサガオは知りませんでした。 ケシは確かにありえますね。ただ、いわゆる薬物汚染に至るところまではいかなかったようですね。
お礼
ご丁寧にありがとうございます。 白粉の鉛毒、などは知っていましたが、そのような大事があったとは知りませんでした。ヒソも、毒殺にはよくでてくるクスリですね。 阿片、これがいちばんあるかと思うのですが、確かに治療に使われていたとは思います。ただ、いわゆる「アヘン窟」のような物があったとは聞きませんから、薬物禍というような流行り方はなかったのか、と思った次第です。