• 締切済み

「あづさ弓 ひきみひかずみ こずはこず こはこそはなぞ こずはそをいかに」の文法的説明

はじめまして。 どなたか古文力のある方に是非解読の手ほどきを お願いしたく質問します。 藤原公任の『和歌九品』の中の下下に 次のような歌が載せられています。 あづさ弓 ひきみひかずみ こずはこず  こはこそはなぞ こずはそをいかに 三句目までは分かるのですが、 四句、五句がどうなっているのか分からず 訳せません。 「こはこそはなぞ こずはそをいかに」は 〈来はこそはなぞ 来ずはそを如何に〉として 来るならどうして来るのか、来ないのならそれはどうしてか、 という訳でいいのでしょうか。 どなたかお知恵をお貸しください。 よろしくお願いいたします。

みんなの回答

  • ysk26
  • ベストアンサー率36% (135/367)
回答No.3

気になって調べてみました。 公任がどこからこの歌を引いてきたのか、もとの歌の出典は不明ですが、 ▼『万葉集』巻11(2640)  梓弓 引きみ緩へみ こずはこず こばこそをなぞ 来ずは来ばそを ▼『拾遺集』巻18(1196)  梓弓 引きみ引かずみ こずはこず こばこそをなぞ よそにこそ見め などと関連があるのは確かなようです。 そこで、これらの歌の注釈などを参考にして考えてみました。 ▼原歌 あづさ弓 ひきみひかずみ こずはこず こはこそはなぞ こずはそをいかに ○こずはこず こはこ=来ないなら来るな、来るなら来い。  漢字混じりで書くと「来ずは来ず 来は来」で一つのまとまりになっていると考えるとわかりやすいと思います。二つめの「来ず」は命令のニュアンスを最後の「来」でまとめて受けるための連用中止法。ここで言い切るのであれば、本来は「来な」となるべきところです。なお、「来は来」は、『万葉集』や『拾遺集』の歌のように「来ば来」となっているほうが規範的な文法に沿った形です(未然形に付いて順接の仮定条件を表す「ば」)。 ○そはなぞ=それなのにどうして(来たり来なかったり、ハッキリしないのか)  これも他の歌のように「そをなぞ」と逆接の「を」にしたほうが意味が通りやすくなります。「なぞ」の後には、自分の思いとは裏腹な、思うようにならない現実が省略されています。 ○こずはそをいかに  これが悩むところですが、とりあえず二つの解釈が考えられると思います。 a) 来ないなら(来なければいいのに)……。それなのにどうして(来てしまうのか)…‥。  「来ずは」「そをいかに(=そはなぞ)」がそれぞれ第三・第四句の心内語の反芻と考え、ハッキリしない相手の態度に翻弄され悩む『万葉集』の歌のような解釈です。いっそのこと来ないなら来ないで、こちらもきっぱりあきらめもつくというものなのに、なまじっか来たり、かと思うと来なかったりするので、あきらめることもできず、満たされることもない、というどうしようもない懊悩が感じられます。 b) 来ないなら(私は)どうしたらいいだろうか(あきらめるしかないだろうか)  こちらは素直に一句を一つのまとまりとして考えたもので、『拾遺集』の歌のように、相手のことをあきらめようとしている意味にとれます。 個人的にはaの解釈のほうがドラマチックな気がしますが、文法面でも表現面でも、確たる判断材料がありません。 以上、解釈に間違いもあるかもしれませんので、詳しい方のご批正をいただければ幸いです。

fu-sai
質問者

お礼

akinokusaさん、ysk26さん なかなか難題であることをお二人のご返答で 一層感じております。 この歌の出所はおそらく『拾遺集』だろうと思われます。 『和歌九品』が収められている岩波の古典文学大系には そのように頭注がありましたし、『拾遺集』を見ても おそらく公任はそれを見て四句、五句だけ変えたような感じです。 やはり問題は五句目ですね。 二通りの解釈を提示していただいたように、 どちらも可能な気がします。 そこは読み手によるのかもしれませんね。 もう少し考えてみます。

  • akinokusa
  • ベストアンサー率45% (5/11)
回答No.2

http://etext.virginia.edu/japanese/imperial_anthologies/shinchokusen/Ano01Sc.html の中の 新勅撰和歌集卷第十四 戀歌四 の中に(呆れるほどスクロールが必要です。^^;) 「あづさ弓引きみひかずみ昔より心は君によりにしものを」  よみびと知らず という歌があり、こちらは何となく解ります。初句「あずさ弓」は枕詞で、引くに掛けてあるのでしよう。 「あずさ弓引きみひかずみ」までが、定番フレーズなのでしょうね。って、こんなことは承知ですよね。^^; って、もしかしたら、本歌と本歌取りの関係か?と、思いきや関係はなかったですね。 ネット検索でも、確信の所は解らず。なんかニンテンドーのDSのソフトの中で出てくるのかしら? 手持ちの枕詞便覧の「あずさ弓」の中に 「あずさゆみ引津の辺なる莫告藻(なのりそ)の花採(つ)むまでにあはざらめやも莫告藻の花」(万葉・巻二・一二七九・旋頭歌)というのがありました。  て、よく調べたら「莫告藻(なのりそ)」も枕詞ですね。 「あづさ弓 ひきみひかずみ こずはこず  こはこそはなぞ こずはそをいかに」 の四句目が、「こはこそ花ぞ」ですと、もしかして、花は「莫告藻の花」の事かも。でも「桜」や「梅」かも。謎が深まるばかりです。

  • akinokusa
  • ベストアンサー率45% (5/11)
回答No.1

あづさ弓 ひきみひかずみ こずはこず こはこそはなぞ こずはそをいかに こんにちは。確かに難解な歌ですね。 結句だけで申し訳ありませんが、私も「来ずは其を如何に」・・・だと思います。  そ【其】〔代〕 (1)それ。そこ。その人。古事記(中)「臭韮(かみら)一もと―根がもと―根芽つなぎてうちてしやまむ」 (2)なにがし。某。伊勢物語「京に、―の人の御もとにとて、文書きてつく」       広辞苑第六版より引用。 (例) ふるさとの訛(なまり)なつかし 停車場の人ごみの中に そを聴きにゆく             石川啄木 一握の砂・煙より 歌番号199 とても、気になります。どうか詳しい方の協力を得て、解明されますように。

関連するQ&A

  • 古文の解釈について教えてください(伊勢物語)。・゜・(ノД`)ヽ(゜Д゜ )ヨチヨチ

     むかし、左兵衛の督なりける在原の行平といふありけり。その人の家によき酒ありと聞きて、上にありける左中弁藤原良近といふをなむ、まらうどざねにて、その日はあるじまうけしたりける。なさけある人にて、かめに花をさせり。その花のなかに、あやしき藤の花ありけり。そのしなひ、三尺六寸ばかりなむありける。それを題にてよむ。よみはてがたに、あるじのはらからなる、あるじしたまふと聞きて、来たりければ、とらへてよませける。もとより歌のことはしらざりければ、すまひけれど、しひてよませければかくなむ 咲く花の下に隠るる人多みありしにまさる藤のかげかも 「などかくしもよむ」といひければ「太政大臣の栄華のさかりにみまそがりて藤氏のことに栄ゆるを思ひてよめる」となむいひける。(1)みな人、そしらずなりにける。 とあるのですが(1)みな人、そしらずなりにける。 はわたしは、皆が争わなくなったと思ったのですが、どうして和歌を読んだらこうなったのかいまいち理解しきれていません。 アドバイスお願いします。・゜・(ノД`)ヽ(゜Д゜ )ヨチヨチ

  • 謎の文法。。

    いつもお世話になっております。 Javascriptの勉強をしていて、 (function (){})(); という構文にあたったのですが、これの意味が分かりません。 ちょっと実験した限りですが、alertするだけの機能を持たせて f = function (){alert("a");} f(); と、 (function(){alert("a");})(); は同じような挙動をしているように感じます。 ただ、前者はその後の処理で再利用可能なのに対し、後者は その場限りの実行になっている? だとすると、単純に alert("a"); とすれば良いじゃないかという話になるので、何か別の機能が あるんじゃないかと思うんですが、この構文について 解説をお願いできればと思います。

  • 文法的説明

    文法的説明 Your life will never be the same if you read this book. 上の文は多分、if節を副詞節ととって、 →もしその本を読めば、あなたの人生は決して(今と)同じになることはありません。 と訳すと思うのですが、自分の記憶だとif節(副詞節)が文中にくるときは、whehearにすると思うのですが、 自分の勝手な思い違いでしょうか? 教えてもらいたいところ》 ・正しい訳 ・文法的説明(上記のことに関して) です。 よろしくお願いします!!

  • もう『少しで』の文法的説明

    「もう少しで勝てる」の『少しで』は名詞+助詞なのか、名詞+断定の助動詞なのか、どちらでしょうか?

  • 文法の説明

    By keeping that end clearly in mind, you can make certain that whatever you do on any particular day does not violate the criteria you have defined as supremely important, and that each day of your life contributes in a meaningful way to the vision you have of your life as a whole. 頭にはっきり目的を保つすることで, どんな特別な日でも行うことが何であれ あなたが最高に重要と定義した基準に反さない そして あなたの生活のそれぞれの日が 意味ある形で 全体としての生活の あなたが持つ ビジョンに 貢献する という 確信を あなたは得ることができる. 自分なりに直訳してみました。 この important は形容詞? 最後の部分の of your life と as a whole は vision にかかる前置詞句として捉えるのでしょうか? 直訳に間違いがあればお願いします。 また、分かり易い意訳が思い付きましたら併せてお願いします。

  • 「ものか」の文法的説明は?

    いつもお世話になっておりますが、また外国人から質問されて返事に困ってしまいました。 「本人はどうしたものかと困っている」という例文があります。ここで使われている「ものか」は、文法的にはどのような役割を果たしているのでしょうか。 大辞林と大辞泉で調べてみましたが、直前の「どうした」が活用語の連体形でないことは明白ですので、決して終助詞ではありません。 連語《形式名詞「もの」+係助詞「か」》の「ものか」であるとしても、使われている場所が文末ではありませんし、意味的にも次のいずれにも該当しないように思われます。 1 意外なことに感動したり、驚いたりする意を表す。 2 反語の意を表す。 辞書には載っていませんが「ものだろうか」の省略形だと理解してもいいのでしょうか。 この表現に詳しい方のご説明をお願いします。

  • 「参られい」「食べい」を文法的に説明して下さい

    時代劇のドラマかアニメで、登場人物同士が対戦するとき「かかってきなさい」という意味で「かかって参られい」と言う場面を見ました。このときの「参られい」を文法的に説明しただけませんか。 私が知っている古典文法や現代文法のサイトを見ても、「られよ」は説明されていますが「られい」については説明されていません。 また「食べなさい」の意味で「食べい」という場面もありますが、これについてはどうでしょうか。 このように考えると、最後の一文字「い」に特別な意味がありそうですがわかりません。 熱心な外国人に、このようなことまで聞かれて困っています。 「~されい」についても、同様の文法理論が働いているものと思っています。 (外国人はドラマ・アニメを、日本語の勉強材料に使っている場合が多いのです。もちろん、あまり手本にしてほしくない日本語を使っている場面も多いので、気をつけるように助言しています)

  • 「難しくて泣ける」「思わず笑える」の文法的説明

    学生の会話ではよく「数学の授業が難しくて泣ける」と言うことがあると思いますが、一見「自発」の意味と思えるこの表現を文法的に(どんな品詞をどんなふうに使っているかなど)説明して下さい。 同様に「思わず笑える」についても、ご説明ください。 確か、自発の意味を持つ助動詞は「れる」「られる」のみだと思っていますが、他にもあるのでしょうか。あるいは古語文法なのでしょうか。また、これらの文は「自発」とは言わないのでしょうか。 私も普段何気なく使っている表現ですが、文法的な根拠を追及されると返事ができなくなってしまい、またもや日本語に弱いことを痛感させられてしまいました。

  • 文法の説明をお願いします。

    get what you want the way you want it あなたがそれを望む方法で、あなたが望む物を得る。 自分なりに直訳してみました。 * the way は 1つ目の want の 目的語のように見えますが、 1つ目の want の 目的語は what であるようにも見えます。 * way には the が付いていて、この way は名詞のように見えますが、 the way you want it 「あなたがそれを望む方法で」 のように副詞? のようにも見えます。 * それぞれどちらが正しいのでしょうか? (1)1つ目の want の目的語は what なのか the way なのか (2)the way you want it の訳し方は「あなたがそれを望む方法【で】」で正しいでしょうか? 宜しくお願いします。

  • 文法の説明をお願いします。

    I'll even dress up as a clown , if it will stop the kid crying ! 説明をお願いしたいのは2点あります。まず、if の文なのにwillがある点。次に、itはどういう意味なのでしょうか。宜しくお願いいたします。