免疫沈降法を用いた実験手法

このQ&Aのポイント
  • タンパク質の複合体形成を証明するための実験手法である免疫沈降法について紹介します。
  • アンチボディを用いた免疫沈降により、タンパク質Aとタンパク質Bが複合体を形成していることを確認します。
  • また、3つのタンパク質A, B, Cが複合体を形成していることを証明する際には、アンチボディを用いた免疫沈降後にクロスリンクを解除し、再度の免疫沈降を行います。
回答を見る
  • ベストアンサー

免疫沈降法を用いた実験手法

2つのタンパク質(A,Bとする)が1つの複合体を形成していることを証明する場合 免疫沈降(anri-A抗体)→Western blot(anti-B抗体) という手法を用いますが、3つのタンパク質(A,B,C)が1つの複合体を形成しているのを証明する場合 免疫沈降(anti-A抗体)→cross link解除(95℃ 10分)→二度目の免疫沈降(anti-B抗体)→Western blot(anti-C抗体) という手法を行ったと論文で書かれておりました。この(95℃ 10分)という作業でanti-A抗体を変性させるにしても、目的とするタンパク質も一緒に変性してしまう可能性があるのではないでしょうか? もしこの手法が正しいのならば、95℃でタンパク質が変性しない理由も教えて下さい。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • wriwri
  • ベストアンサー率87% (7/8)
回答No.1

AB複合体の場合はお書きになっている方法で証明できます。 ABC複合体もそれを応用すれば、 IP(Anti-A)→WB:Anti-B とAnti-Cで行けます。 おそらく、Anti-B抗体がWBで使えないために、二段階目でAnti-BでIPしてると想像されます。または、Anti-CがIPで使えなくてWBでしか使えないという可能性もあります。いずれにせよ、95C10分の目的は、抗原をAnti-A-アガロースビーズから遊離させることです。私も同様の方法で2段階IPをしたことがありますが、2段階目のIPはうまく行っているのでエピトープは保存されていると予想されます。ただし、抗原全体の構造変化についてはわかりません。もし、エピトープの変性の可能性があるのなら抗体の順番、あるいは抗体自体を変えるのも一法ですね。 ふと気になったのですが、”Cross-link解除”と論文に書いてあるのならば、もしかしてCross-linking試薬で複合体ABCを抽出しようという試みではないかとも予想されます。 老婆心ながら、Co-PIをする場合には多くのコントロール抗体が必要になることと、Detergentの選択が成功の可否を決めることをご忠告いたします。

caecar13
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 そうですねCo-IPをする場合は多くのコントロール抗体を必要となりそうですね。 今回質問させていただいた理由の1つは「Co-IPはトラブルシューティングが難しそう」というものです。 最後のWBでバンドが検出されなかった場合、95℃処理が問題なのか、抗体に問題があるのかなどいろいろな問題が考えられます。これを解決するためにはいろいろな抗体(認識部位の異なる or 他社)を用いて実験をしなくてはいけないんですが金銭的にそれほどの余裕は無くうちのラボでは避けているのが現状です。

その他の回答 (1)

  • wriwri
  • ベストアンサー率87% (7/8)
回答No.2

そうですか、研究費の問題があるのでしたら、支出を最小限にするためにIPに使える抗体とWBに使える抗体、双方に使える抗体を調べて貰えるものは貰う、買えるものは買うとするのがいいでしょうね。もちろんコントロール抗体も含めてですが。 もしくは、再度検討して本当にCo-IPが必要なのかも話し合う必要もありそうです。例えば、IFでConfocal下での観察も一つの方法かもしれません。

関連するQ&A

  • 免疫沈降

    anti-rabbitOO抗体で免疫沈降して、anti-mouseXX抗体でウエスタンブロットで検出したいのですが、 プロテインA?プロテインG?のどちらを使えばいいでしょうか。 また、 免疫沈降で使う抗体を選ぶ場合には抗体の何に注目すればいいのでしょうか。

  • 免疫沈降 ウエスタンブロット

    免疫沈降とウエスタンブロットを行って、免疫沈降の結果だけ載せるということはどういうことなのでしょうか?

  • 共免疫沈降でのfigure

    共免疫沈降を行ったというfigureで分からないことがあります。 ○○タンパクと××タンパクとの相互作用を調べるために、共免疫沈降を行っている論文があるんですが・・・ IP,α××;Blot,α○○ Lysate;Blot,α○○ 上のような表記の時、 (1)αは何を表しているのか。いづれも目的とするタンパク名の前に表記されています。 (2)全体として一体何を表しているのか。 これだけじゃ分からないのかもしれませんが・・・

  • 免疫前血清とは?

    今、タンパク質の実験をしているのですが、最近ウエスタンブロットをおこなってます。そこで、抗体をブロットさせるのはわかりますが、免疫前血清をコントロール?としておこなう必要性はなんなのでしょうか?? また、免疫前血清とはいったいなんのことなのでしょうか。 もしよろしければ、教えてください

  • パルスチェイス・免疫沈降法について

    論文を読んでいるのですが、パルスチェイス実験についてわからなくて困っています。酵母内での目的タンパク質(免疫沈降のためHAタグ付き)の発現量を見るために、パルスチェイスと免疫沈降を行っているようです。 論文を読んでわかる大まかなプロトコールは以下のようです (1)細胞をExpre35S35Sで10分パルス(35Sメチオニンと35Sシステインで標識) (2)20mMのメチオニンとシステインを含む培地でチェイス (3)細胞を破砕 (4)anti-HA抗体による免疫沈降 (5)SDS-PAGEとfluorographyで解析 とあります。 疑問点 ・パルスのあとに(2)の操作でメチオニンとシステインを添加するのは何 故でしょうか?チェイスという操作が具体的に何をするのか教えてい ただきたいです。 ・(5)の操作でSDS-PAGEを行うのは理解できるのですが、fluorographyで解析とはどういうことでしょうか?35Sを蛍光で見ているということなんですか? ・そもそも目的のタンパクを見るために、35Sで標識する必要があるの ですか?免疫沈降だけでは駄目なのでしょうか? 非常に困っているので、疑問点が一つでも解決して頂ける方はお願いします。

  • ウエスタンブロットと免疫染色について

    同じ抗体と細胞を用いて、ウエスタンブロットと免疫染色をした場合に、ウエスタンブロットで反応があっても、免疫染色では反応が見られないなどということが起こったりするのでしょうか??ご存知の方がいらっしゃったらぜひ教えてください。

  • ウエスタンブロットは上手くいかないが免疫染色可能な場合

    実験経験の浅い者です。初めて質問します。 細胞質、細胞膜上で発現しているあるタンパクに対する抗体を作成中です。既報にならって、合成ペプチドから抗体(血清)を作成しました。 目的の抗体ができているかを確かめるために、ELISA、ウエスタンブロット、免疫染色をしたのですが、ELSA、免疫染色は問題なく、ウエスタンブロットだけうまくバンドがでませんでした(非特異的なバンドのみ)。 発現しているはずの細胞を抗原としてβ-メルカプトエタノール、SDS入りのサンプルバッファーで溶解処理して、通常のSDS-PAGE、1次抗体は血清、2次抗体はWB用の抗体を使用しました。 免疫染色では、血清を2000倍希釈しても十分染色できました。 高次構造が変わると抗原性がなくなってしまうということなのでしょうか。 だとすると、ウエスタンブロットでは、還元剤なしにするとよいのでしょうか?何かよい方法はありますでしょうか。 よろしくお願い致します。

  • 抗体とその使用法の違いについて

    とある会社が出している抗HA抗体は多くの種類があるのですが、抗体によってがELISA、免疫沈降、ウエスタン、など、使用法で、できるものと、できないものとがあるのですが、その違いは抗体の何によって決まっているのですか?

  • 抗原抗体反応について

    ウエスタンブロット法による特異的たんぱく質の検出反応を先日行ったのですが、一次抗体、二次抗体をもちいて反応を行いました。 抗体抗原反応を行う上で免疫応答反応の理論を用いて検出しているのはわかりますが、なぜ二次抗体を使う必要があるのでしょうか? 自分の考えでは、一次抗体だけでは免疫応答反応をすることができるが、どこの特異的たんぱく質と反応しているかをより明確にするために二次抗体に発色するたんぱく質などをつけた上で反応を見やすくしているのではないかと考えているのですが…。 詳しく教えてくださるとありがたいです。 よろしくお願いします。

  • ウェスタンブロットでReducedとNon-Reducedの条件で実験を行う理由について

    ウェスタンブロットでReducedとNon-Reducedの2つの条件で実験を行う理由がわかりません。この2つの条件でウェスタンブロットを行うと出てくるバンドのパターンが異なることは分かるのですが、それが何を意味しているのかが、よく分りません。 実験の初心者なんで、詳細に説明してください。お願いします。 (Reducedの条件が還元剤を入れてタンパク質を変性させる条件であることは理解しているつもりです。)