なぜ需要が伸びてもインフレにならないのか?

このQ&Aのポイント
  • 中央銀行の金利低下による景気刺激によって有効需要が拡大すれば、インフレにならない可能性があります。
  • 需要の伸びが緩慢な場合、貨幣供給はインフレ要因となる可能性があります。
  • 需要が伸びてもインフレにならない理由は、輸出物価の安価化や貿易収支の改善などが考えられます。
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「有効需要が拡大すればインフレにならない」理由

勉強のためときどきここを読んでいます。 偶然この質問を読みましたが、以下の部分の意味が理解できません。(ANo.2の後半部) http://okwave.jp/qa4079587.html 「中央銀行が貨幣供給を増加させて金利が低下すると、海外金利が相対的に高くなるため資本逃避が生じて為替は安くなります。輸出物価は安くなり輸入物価は高くなるということです。」  ここまでは完全に納得できるのですが、 「金利低下による景気刺激によって有効需要が拡大すればインフレになりませんが、需要の伸びが緩慢ならば貨幣供給はインフレ要因になるかもしれません。」  単純に考えると、輸入物価が高くなっているところで需要が伸びれば、ますますインフレになる気がします。また輸入材に対する需要が伸びれば、貿易収支が悪化して為替レートを下げると思うのですが。  なぜ需要が伸びればインフレにならないのでしょうか?  解説をお願い致します。

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回答No.1

有効需要が拡大するということは、需要の拡大余地がある=供給過剰の状態であるため、すぐにはインフレになりません。失業率が自然失業率まで低下してそれ以上下がらない状態(またはそれが見通せる状態)になって初めてインフレになります。 ただし、すでに需給が均衡状態に近く需要の伸びが鈍い場合には貨幣供給はそのまま物価上昇に結びついてしまいます。 輸入物価が高くなるときに需要が伸びるか伸びないかは需要の価格弾力性によります。また国内商品の価格と輸入商品の相対価格が変わる点も影響します。

Moa-Moa888
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。お呼びだてしちゃったみたいで、恐縮です。m(_ _)m >有効需要が拡大するということは、需要の拡大余地がある=供給過剰の状態であるため、 以下の解釈で合っていますか? この解釈は×→(A)利下げ・為替減価のあとで需要が拡大すれば、インフレにならない。 こちらが〇→ (B)利下げを行って、→為替減価=輸入価格上昇が起きた時点で、まだ失業率が高ければ、インフレは起きない。失業率が自然失業率近くに下がるまで景気拡大が続くと、そこでインフレになる。(つまり「需要が拡大すればインフレにならない」のではなく、「失業率に低下余地がある状態での利上げならインフレにならない」。) (B)なら納得できる気がするのですが、「失業率が高い状態で利下げしてもインフレにならない」というだけで、経常収支や為替を持ち出す必要はない気がするのですが。 もし為替もファクターに入れるなら、「為替減価→国内の財に対する(外国からの)需要増」が起きるので、景気拡大・輸入物価上昇と並んで、物価押し上げ要因になる気がします。 >輸入物価が高くなるときに需要が伸びるか伸びないかは需要の価格弾力性によります。 この「需要」とは、国内における輸入材に対する需要でしょうか? それとも総需要でしょうか? 「輸入品が高くなって需要が伸びる」のはへんな気がします。「輸入品は高くなったが、消費量はあまり減らず、金額ベースでの輸入品の売り上げが増える」という意味でしょうか。 例えば、円安で原油やガソリンが値上がりしても、価格弾力性が低いので、消費量は落ちませんよね。 もし輸出品も価格弾力性が低ければ、輸出財に対する需要は増えませんが、その場合は需要が伸びずインフレになるのでしょうか? つまり、輸入品も輸出品も価格弾力性が低く、マーシャル=ラーナー条件を満たさない国では、為替下落がインフレにつながりやすく、満たす場合はそうならないということでしょうか? 基本的なことがわかっていなくて、すみません。f(- -; お暇があったら、再度解説をお願いいたします。

Moa-Moa888
質問者

補足

 前の回答に、有効需要の拡大が速ければインフレにならないと書いておいでだったので、需要が問題なのかと思いましたが、今回のご回答を虚心坦懐に読めば、「デフレギャップがあるうちはインフレにならない」と解釈してよいようですね。  それでしたら何の不思議もありませんね。  ありがとうございました。時間が経ちましたので締め切らせていただきます。

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