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制御工学における不安定零点の定義

皆さんよろしくお願いいたします。 制御工学において、ボードの定理を勉強中です。 ボードの定理の前提となっている最小位相推移系の1つの条件として 不安定零点を持たない系(もう1つは安定極であること)があります。 不安定零点とは何でしょうか? 教科書では、伝達関数     K(s-z1)(s-z2)・・・(s-zm) G(s)=----------     ただし(m≦n)     (s-p1)(s-p2)・・・(s-pn) において、不安定零点とはRe(zm)<0と定義していますが、なぜでしょう。 不安定という形容詞が付いているくらいなので、その名の 由来及び定義または、それらを掲載しているURLなどをご存知の方、 いらっしゃいましたらご教示いただきたく、お願いいたします。

  • 科学
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みんなの回答

回答No.4

>確かにG(s)^(-1)の挙動は問題になるかもしれませんが、 >逆関数にされた意味は、何でしょうか? すみません。よく見たら逆関数について質問されてますね。 制御工学なので、当然ながらシステムに対する要求があります。 乱暴に言えば、「出力yを指令値rと一致させたい」 などが主な要求です。 オープンループ制御だと y=G(s)r になります。 ですが、要求しているのは y=r です。 なので、G(s)の前に、制御器C(s)を挿入することを考えます。 すると、y=C(s)G(s)r になります。ここで y=r を満たすには 制御器を C(s)=G(s)^-1とすればよいことが分かります。 このような背景から、逆システムが制御では用いられることが 多いのです。 実際にはフィードバックと組み合わせた構成になりますが 基本の考え方はこれだと思います。

mathstudy
質問者

お礼

ご回答頂きありがとうございます。 懇切丁寧で、とても分かりやすかったです。 制御で逆関数が出てくるのは、出力と指令値を一致させたい等の場合に 使用されるものなのですね。 よく理解できました。ありがとうございます。

回答No.3

不安定零点とは連続系では、「右半平面に存在する零点」です。 つまり、実部が正の零点です。こいつがあると、位相が最小位相にならない。 Gp1(s)=( s+1)/(s^2 + s + 1) と Gp2(s)=(-s+1)/(s^2 + s + 1) は ゲイン特性は同じだけど位相特性は違う。 (Gp2の位相はGp1よりも180°も遅れる) で、このときのGp2の零点を不安定零点と呼ぶ。 この不安定零点の実部は正になっています。 実部が正の極は不安定極と呼ばれますので、 零点の場合も合わせて不安定零点と呼んで いるのだと思います。 もっと言えば、 不安定零点を持つシステムの逆は 当然ながら不安定極を持ちます。 「逆システムを構成すると“不安定”な極となってしまう“零点”」 ということだと思われます。 なお、このシステムにステップ入力などを入れても 不安定な挙動は示しませんのでご注意ください。 (安定性を支配しているのは極なので) 制御屋さんから見ると、不安定零点があると アンダーシュートしたり、逆システムを組んだときに 不安定になってしまうことの方が問題になっています。 とはいっても、いろんな対処法があります。 はっきり言って、リファ可能な「由来」については・・わかりません。 この不安定零点は制御をやっている人なら誰でも 知っていますが、由来というのは過去に聞いたこと 無いですね。 数学屋さんに聞いたほうがいいかも知れませんね。 (参考までに) 不安定零点についてある程度書かれた教科書としては、 Goodwin著のControl system design がいいと思われます。

mathstudy
質問者

お礼

ご回答いただきありがとうございます。 懇切丁寧で分かりやすい説明をありがとうございます。 記載頂いた内容について、 不安定零点とは、 1)実部が正の零点。実部が正の極は不安定極と呼ばれる。   逆システムを構成すると“不安定”な極となってしまう“零点” 2)位相が最小位相にならない。 3)複素平面上で右半平面に零点がある。 であり、その特徴としては、 1)不安定零点があるとアンダーシュートする。 2)逆システムを組んだときに不安定になってしまう問題がある。 3)このシステムにステップ入力などを入れても不安定な挙動しない。   (安定性を支配しているのは極であるから) との理解でよろしいでしょうか。 また、「逆システム」とは#4でご説明頂いている。C(s)=G(s)^-1のこととの理解でよろしいでしょうか。 上に記載した小生の理解が良いかどうか、ご教示いただければ幸いです。

  • foobar
  • ベストアンサー率44% (1423/3185)
回答No.2

(「実部が正の零点」なら、Re(zm)>0ですね。条件としては、こちら(逆伝達関数が安定)だったような、、。) (手元に関連する部分を記載した教科書が無いため、記憶を手繰りながら書いています。ですので、一部怪しい部分(t->∞で収斂が必要条件だったか、t->-∞で収斂が必要条件だったか、、)があります。) 最小位相推移であることを示す過程で、G(s)の逆(伝達)関数G(s)^(-1)含まれた式が表れているかと思います。 で、この式を操作する際に条件としてG(s)^(-1)の極が安定(実部が負、t->∞でG(s)に対応する時間応答g(t)が収斂する)が必要になる箇所があるかと思います。そのためには、G(s)^(-1)の極の実部が負、したがってG(s)の零点の実部が負、というのが必要と。 (この部分、ちょっと怪しい。t->-∞で収斂、よってG(s)^(-1)の極は実部が正、よってG(s)の零点は実部が正が必要、だったかも、、。) そのあたりから、きているのかと思います。

mathstudy
質問者

お礼

ご回答いただきありがとうございます。 確実な、ご意見ではないため、自信のところにもあるように 参考意見としてうかがっておきます。 正直、今回ご回答いただいた内容は、前回小生が質問したことに対する 回答となっていないため、逆に混乱してしまいました。 もし、お手元に関連の教科書が入手できた際は、またご教示いただきたくよろしくお願いいたします。

  • foobar
  • ベストアンサー率44% (1423/3185)
回答No.1

この手の定義は、教科書にかかれていると思いますので、そちらで確認されるのが良いかと思います。 で、大雑把には、 ・G(s)の逆関数G(s)^(-1)の挙動が問題になる。(ある時刻からスタートして t→-∞に向かって遡ったときに応答が発散するかどうか、だったかな?) ・G(s)^(-1)の安定/不安定はG(s)^(-1)の極(G(s)の零点)の実部で決まる。 ということから、G(s)における零点の実部の正負が問題にされたかと思います。(実部の正負、どちらが不安定になるかは、最初の時刻変化を見る際にt→∞と向かうか、t→-∞に遡るかが関連していたかと思います。)

mathstudy
質問者

お礼

ご回答いただきありがとうございます。 >この手の定義は、教科書にかかれていると思いますので、・・・ 手持ちの教科書は3冊ありますが、明確な定義が示されておらず、 「実部が正である零点を不安定零点と呼ぶ」くらいしか記載されてませんでした。 そこで定義の意味が明確でないため質問させていただきました。 実部が正である零点がなぜ不安定なのでしょうか。 (1)「G(s)の逆関数G(s)^(-1)の挙動が問題になる。・・・」  すいません。よく理解できません。確かにG(s)^(-1)の挙動は問題になるかもしれませんが、  逆関数にされた意味は、何でしょうか? (2)「G(s)^(-1)の安定/不安定はG(s)^(-1)の極(G(s)の零点)の実部で決まる。」  安定/不安定はG(s)の分母(特性方程式)の極の実部で判定されるのではないでしょうか。  G(s)の零点の実部で決まるのはなぜでしょうか。 以上、お時間のあるときで結構ですので、ご回答いただければ幸いです。

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