• ベストアンサー

サバティカル(研究休暇)で海外に行くのは意味があるでしょうか?

kgu-2の回答

  • ベストアンサー
  • kgu-2
  • ベストアンサー率49% (787/1592)
回答No.1

2年間、カナダでポスドクをやっていました。といっても30年も昔ですが。 1) 日本の良さを認識した。  カナダでは、5時に帰らないと離婚されるし、晩御飯は家族揃って食べるのが義務。食器洗い、芝刈りは、男の仕事だとか。食糧の買出しも夫婦揃ってというのは、若い時は楽しいかも。 2) 研究の意味  研究は、アピールするため。少々怪しい結果でも発表する。間違いは、誰かが訂正してくれるので、間違いでさえ価値があると思えるようになった。論文はデータが集まったら書くのではなく、論文が書けるように実験をデザインするべし、と結論した。それでも、『研究とは、』との悩みは解消しない。ノーベル賞が貰えるハズもないし、日本の首相が平和賞なら、貰いたくもないし・・・。 3) 研究の方法  ポスドクで人を雇えるので、研究で最も大切なのはテクニックではなく、アイデアであることを知った。1%の頭と99%の汗、という諺は嘘。あるいは貧乏人用の慰め。しかし、金がないので、自分で冷や汗をかいている。  また、日本では検量線を手書きでしていて、時間を食ったが、カナダでは院生がパソコンで描いていた(BASICが始まった時期)。日本に帰って、CASIOのパソコンを買い、検量線のプログラムを組んだ。還暦を過ぎたが、パソコン恐怖症は無い。  コンピュータと教育について考え、無理矢理キャンパスに学生を集める大学の制度は、時代に合わないと考えるようになつた。といっても、大学にしがみついているが。 4) 関係する学会のエライさんに合えたこと  『同じ人間、大差はない』と不遜にも思えるようになったこと。教授は単なる肩書きだが、博士はその人の能力として尊敬されることを知った。 大学に勤務しているので、 「授業を学生が評価し、悪いとクビになる」というのは、最大の衝撃。『学生の分際で教授にイチャモンをツケルとは』と信じていたので。今では、FDによって当たり前になりつつあるが。  ポストは任期制というのも。ボスが「テンニュアをとれた」と喜んでいたが、全く理解できなかった。帰国するときに、お米を買いに言っていた韓国人のお店の人が「日本に帰っても職があるの」と心配してくれた。『シッカリ働かないと、カナダならクビ』と思い出すことが多くなった。  一言で言うと、世界観が拡がった。価値観の相違を実感することで、幅が広がると想います。異なった意見を許容できるようになったと思っているが、家内の意見だけは中々受け入れ・・・。

academ
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございます。大先輩のお話をうかがえて、大変参考になりました。 (1)に関しては、私は独身(女性)なので、残念ながら、欧米の夫婦そろって生活を楽しむというスタイルには参加できないと思われます。奥様がいらっしゃる男性には(奥様にとっても)良い面は多いかもしれませんね。 (2)~(4)に関しては、共同研究者である海外の大学の先生方とお話すると、私も同様なことを感じることはあります。私も、海外と頻繁に交流のある研究機関で、(日本でですが)長くポスドクをやっておりましたので、(良い意味でも悪い意味でも)海外の偉い先生も自分とそう変らない(ところもある)と思えるようになりましたし、逆に、自分の小ささを感じることも多くなりました。 >一言で言うと、世界観が拡がった。価値観の相違を実感することで、幅が広がると想います。異なった意見を許容できるようになったと思っているが、家内の意見だけは中々受け入れ・・・。 最後の一文は・・・(笑)。 興味深いお話をありがとうございました。

関連するQ&A

  • 博士号取得後、海外へ行くメリットは何ですか?

    博士号取得後、海外へ行く人もいるという話を聞きます。 恐らく、海外の大学のポスドクになるという意味だと思うのですが、 国内ではなく海外の大学のポスドクになるメリットについて教えて下さい。 海外へ移住することで、異文化に触れられるというのが、もっとも大きなメリットだと思うのですが、 仮に研究がうまくいかずに、収入がなくなってしまった場合に、日本にいた場合だと、アルバイトなどいろいろな方法で収入を得ることが出来ますが、海外の場合だとホームレスになるというリスクがあるのではないのでしょうか? また、日本の大学や研究所と比べて、正規雇用される人の割合はものすごく小さいという話を聞きます。 さらには研究を進めてゆく上で、日本語の書籍が手に入らない、日本語のウェブサイトを見れない、などのいろいろな制限もあると思います。 このようなリスクを冒してまで海外に行くメリットについて教えて下さい。 また、海外の大学のポスドクになったとして、大半の人はその後どうなっているのでしょうか? 大学の教員になれるのは一握りだと思いますが、なれなかった場合にはどうしているのでしょうか?

  • 日本の教育機関の研究所について教えて下さい。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80 この研究所の項目の中で日本の教育機関の研究所について教えて下さい。 これは全国共同利用研究所と大学共同利用機関法人に分かれますが、 前者は大学の所有する研究所で後者はそうではないということが分かりますが、 ・全国共同利用研究所とはその大学の教員のみが使える研究所で 大学共同利用機関法人とはいろいろな大学の教員が使える共同施設といった感じなのでしょうか? ・これらは大学の教員でなければ、所属出来ないのでしょうか? 理研とか産総研だと、大学の教員でない方もたくさん所属されていますが、 教育機関の研究所だとどこかの大学に所属している人だけが使用しているのでしょうか? ・このへんの研究所の仕組みみたいなものに関して書かれている書籍などがありましたら教えて下さい。

  • 大学教員にならず企業研究者になった理由

    企業で研究者をされている方に質問です。 研究者というと、大学教員か企業研究者(独立行政法人の研究機関の研究者含む)に大別できると思いますが、なぜ、大学教員にならずに企業研究者になられようと思ったのですか? 大学教員だと、研究だけでなく教育(および雑務など)もやらなければいけないことは確かですが、自分で研究室を運営して(研究テーマの制約が無いという点で)自分のやりたいように自由に研究ができる最適な環境だと思うのですが、それでも企業研究者になられたのは何故でしょうか?

  • 研究について

    大学教員です。 私の研究する分野は米国や欧州、中国、中東など世界各国では先行研究が進んでいるのですが日本ではほとんどされていないのが現状です。 学会などでかなりの頻度で論文が掲載されているのですが、日本ではほとんどされていない分、これ以上やっても意味がないでしょうか? 論理的な研究ではなく、日々の世界情勢の変動を繁栄した実際的視点からの先行研究です。

  • 公的研究機関について

    将来、化学系の研究者になりたいと考えています。 企業では研究職に就ける人は一握りと聞き、公的研究機関に興味がわいてきました。 そこでいくつか質問があります。 1 公的研究機関は企業の研究職に比べて自由度は高いのでしょうか?具体的にどんな仕事をしているのでしょうか? 2 公的研究機関に勤めるには、学歴はどれくらい必要でしょうか?修士卒では厳しいですか? 3 公的研究機関に勤めるということは公務員ということになるのでしょうか? うまく質問をまとめられず、申し訳ありません。 よろしくお願いします。

  • 再生可能エネルギーの研究・開発について

    こんにちは。海外に住む知人に日本で再生可能エネルギーについて研究している企業、または研究所を探して欲しいと頼まれ、どのように調べたらよいのか困っています。クリーンエナジーと言いましてもいろいろあるとは思いますが、賞賛に値するところを探しているようなので、この分野に詳しい方のアドバイスをお伺いしたいです。よろしくお願いします。

  • 日本人研究者が海外に流出??

    日本人研究者が国外に流出していっているという話をよく聞きますが,本当ですか?? 研究者,特にアカデミックポストに就くことは,日本だけでなく国外でも決して容易ではないですよね.国内ではライバルは日本人研究者だけですが,国外,特に日本よりも研究環境の良い国では,世界中から優秀な研究者が応募してくるので,むしろ国外の方が難しいと思うのですが.特に日本人は,言葉の壁が大きな障害となって,海外でテニュア職に就ける研究者なんて極々限られていると思うのですが.

  • 研究機関に所属して活躍できる研究者になるには

    メーカーでエンジニアをしている20代後半の男性です。(工学修士) 現在仕事でしていることとは異なる分野(労働学、経済学など)の研究者になりたいと考えています。 研究者として活躍したいので将来的には博士号も取得したいと思っています。 現在の仕事を退職して大学院の博士後期課程に行くことも考えましたが、経済的にも難しく、そのため私の精神的にも難しいと考えています。 そこで現実的な道として自分の興味のある研究をしている企業や公的な研究機関で研究者として雇ってもらい、そこで働きながら博士号を取得する道があるかなと思いました。 現在、自分の興味のある研究テーマの構想を練りながら、研究機関を探しています。 しかし、労働関連に関する研究所はありますが、研究員としては博士号やそれと同等の業績がないと雇ってもらうことがまず難しそうです。 労働学に関しては私は実績がないので、現状のままだとまず研究機関に雇ってもらうことも難しいと思いました。 そこで大変難しい方法だと思いますが、本業と両立しつつプライベートな時間に研究をして学会発表や論文発表をして業績を作ればいいのではないかと考えました。私は工学の修士を取得してい国際学会での発表経験もあるので(もちろん大学の指導教員の力もありますが)研究の基礎的なスキルはあると思います。 研究費は私費やクラウドファンディングなどで賄おうと考えています。 最終的な目標は「世の中に貢献できる研究者になること」です。 何かもっとこうした方が目標を達成できるや、労働に関して博士クラスでなくても入所できる研究機関などをご存知でしたら教えて下さい。

  • 個人研究・実験での正式な許可の取得について

    私は個人的にちょっとした研究をしているものです。 ちょっと疑問に思ったので質問させていただきました。 今では研究機関や大学などが新しいものの研究や開発が主体となり、 個人での研究はめっきり見受けられなくなりました。 しかし、今の日本で個人的に研究を行うことは 様々な法律が絡み、困難と言えます。 (高エネルギーや生物と言ったもの) なので公的な機関に許可を得たうえで個人研究をしようと考えています。 (正確に言えば、私が研究をしている分野は、電磁気学です) ここで質問です。 個人での正式な許可を得るためには、 どの機関に許可を申請すればよいのでしょうか、

  • 日本で幻覚剤の研究を行っている機関はあるんですか?

    日本で幻覚剤の研究を行っている機関はあるんですか? こういう話題は海外発信のニュースばかりなもので気になりました。