• 締切済み

金本位制ではなぜいけないのか。

疑問に思ったまま自分なりの答えが見つけ出せず質問させていただきました。 1929年の世界恐慌以降日本はなぜ金本位制を復活させることなく管理通貨制度を採用したのでしょうか? 教えてください。よろしくお願いします。

みんなの回答

  • fash
  • ベストアンサー率66% (4/6)
回答No.4

結論を先取りすれば、金本位制では保有する金と銀行券を交換(兌換)する義務が中央銀行にありますので、貨幣供給量が金にある程度リンクせざるをえないからです。管理通貨制度ならば、その制約から自由になります。 たとえば現在のような金融不安の際には、現金を保有しようとする人々が増えますが、現金は金の量に固定されているため、金利の上昇などが避けられません(現在の経済学ならば、そういう場合、流動性を供給し、全体の金利が引き下げる必要があります。) また、資本が逃避する状況で、金本位制下では金の自由移動が原則ですので、金が海外に流出してしまいます。そうすると金が減少し、貨幣供給量を減少させなければなりません。これは不況の悪化を伴います。 これらは実際に1920年代から30年代に起きた現象ですが、金本位制では不況下であっても金融を引き締めねばならず、不況をさらに悪化させる場合があるということです。管理通貨制度では、そうした制約がないため、ある程度、金融政策を自由に行えます。1930年代に高橋大蔵大臣が金本位制を離脱した原因もそこにあるでしょう。日本から資本が流出する中で、金融緩和+円切下げは、金本位制ではできなかったはずです。実際に濱口内閣末期には金本位制を維持するために不況下で金融引き締めを行っています。

  • gootttt
  • ベストアンサー率61% (191/309)
回答No.3

貨幣とは世の中に溢れる財やサービスの量つまり、経済の規模に対して多すぎてもいけませんし、少なすぎてもいけないわけです。 しかし、金本位制の下で国が供給できる貨幣の量は国が保有している金の量によって制限されてしまいます。すると社会が必要としているだけの貨幣が供給できないので経済が停滞してしまい効率が悪いわけです。 したがって、現在では金本位制は管理通貨制度よりも効率の悪い制度だといえます。 その他、色々あるわけですが最も根源的な問題はこれだと思います。 トリビア知識 中国の元がデフレによって滅びたことをご存知でしょうか? 元は世界的な流通網を形成する事により経済を活発化させ栄えていました。 その時、元は貨幣として銀を採用しました。広範な大陸で交易を行なうには銀という貴金属の持つ価値をベースに取引をさせるのが最も都合が良かったわけです。 元の政策によって経済は活発化したのですが、経済が活発化することにより大量のモノが生み出された(増加した)のに対し、新たな銀山はそう都合よく発見できないので、銀の増加量はそれに見合うものではありませんでした。 すると財が増えるのに対して、貨幣(銀)の供給量が足りないわけですから、財が余り貨幣が足りない、つまりデフレが起こったわけです。 デフレ下では人々は貨幣(銀)を溜め込むようになります。今日1000円で買えるものが来年には800円で買えるので、皆貨幣(銀)を溜め込むわけです(来年まで我慢すればもっと沢山買えるようになるので)。 そうすると益々貨幣(銀)が足りなくなり、デフレは益々深刻化し、人々は益々貨幣を使わなくなる。つまりデフレスパイラルが起こるわけです。 その結果元の経済は停滞し、支配地域を治めておく事ができなくなり、元は滅びたわけです。 銀貨を用いた元の貨幣制度は、銀本位制といえるものです。貴金属を価値の基軸にした本位制度※には、このように貨幣の量を貴金属の量に規定されてしまうという問題点があるわけです。 元の時代では、価値に対して何の保証も無い紙切れを紙幣として使うと色々問題が起こるので(偽札や紙幣の乱発や人々の信用)仕方なかったと思いますが、現代では金本位制でなければいけない理由がそもそも無いわけです。 ちなみに確証はありませんが、元は金銀の複本位制にすればよかったのではないかと思っています。 つまり、金10g=銀1000gのようにして金貨も作れば、貨幣の供給量を増やす事ができたわけですから、デフレを解消できたのではないかと思っています。銀1000gよりも金10gの方が軽くて持ち運びが便利ですし、経済効率も上がったのではないかと思うわけです。 まあどちらにしろ貨幣の量が貴金属の量に規定されてしまうのは変わらないないわけですが、経済の規模が金と銀で賄えない規模に発展するまでは経済の破綻を先延ばしできたのではないかと…。 ※ 兌換紙幣を用いた金本位制の場合、金の数倍の量の貨幣量を供給できますが、それでも金の量に制限されます。

kei152
質問者

お礼

親切に解説してくれてとても嬉しかったですし勉強にもなりました。ありがとうございました。

  • hirosi3
  • ベストアンサー率50% (72/143)
回答No.2

 ●金の保有量以上に経済が成長すると「金本位制」は維持できなくなる●  過去に「金本位制と管理通貨制度について」と題して、「大恐慌以降、各国では金本位制度をやめて管理通貨制度を採用していますが、その理由はなんでしょうか?? 」との質問がありました。いかがでしょうか?これでは満足しませんか?それならば、具体的に何が分からないのか、新に質問して下さい。そして、その前に、同じ質問がないか、もう一度見て下さい。他人に質問する前に、自分で調べてみる努力が必要です。   http://okwave.jp/qa3107750.html?ans_count_asc=20

kei152
質問者

お礼

丁寧に教えてくださりありがとうございました。

回答No.1

管理通貨制度のほうが貨幣の流通量をコントロールできるし、国家として便利だからでしょう。 それに、現実問題として金本位制度に日本だけ戻ったら海外のマーケットとのやりとりができないし、資源の大部分を輸入に頼っている日本が自国の貨幣を捨てたら、輸入できる量が大幅に制限されてしまうのではないでしょうか。

kei152
質問者

お礼

金本位制にすることで出てくる矛盾や問題があることが認識できました。ありがとうございました。

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