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素因数分解の一意性について

 素数のうち、4で割ると1余るグループのものは、数の概念を複素数まで広げると因数分解できる、と本で読みました。  そもそも、素数から「1」を排除したのは、「因数分解の一意性」を確保するためだ、とも聞いています。  ところが、例えば、素数「29」は、   29=4+25=2^2+5^2  となって、   (2+5i)(2-5i) と (5+2i)(5-2i) のどちらでもいいように思います。  「一意性」はどうなってしまうのでしょうか?  みみっちい質問でごめんなさい。なんか気になっちゃって…。  どうか、よろしくお願いします。

noname#254
noname#254

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  • stomachman
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回答No.1

ごめんなさいでした。いやー、鉛筆も持たずに回答かいちゃいけないでした。はい。stomachmanうんうんうなってまじめに考え直しました。 結論から言いますと、 「i,-1,あるいは-i倍されている、というのを気にしない、という約束する。だから、(2+5i)(2-5i), (5+2i)(5-2i) ,(-2-5i)(-2+5i), (-5-2i)(-5+2i) は全部同じ分解であるとみなす。そういう約束のもとで分解は1通りである。」 ということでした。 えーなにそれ。と仰らずに、以下の議論におつきあい願います。 数学では、素因数分解の一意性は次の定理で示されています。 定理 「単項イデアル整域において、零元でも正則元でもない元の素元分解は、一意的に可能。ただし同伴のものは同一視する。」 分かんない言葉がいっぱい出てきますが、ひとつづつ解釈しましょう。 ●「素元分解」てのは素因数分解の一般名称です。 ●「単項イデアル整域」:ここでは (a+bi) (a,b は整数)というものの集合Sについて、その元を素元分解する話をしています。その特別の例が(4n+1)+0iです。こういう(a+bi)全体がなす集合は「単項イデアル整域」ちゅうものになります。説明すると長くなるので、まあ「単項イデアル整域」とはこの集合Sのことだと思ってください。 S = { a+bi | a∈Zかつb∈Z}ただしZは整数。 ●「零元」とは0のことです。これは簡単。 ●「正則元」というのは逆数が集合Sのうちに存在するもの。(つまりある元uが正則元であるというのは、u(a+bi)=1 になるような(a+bi)が存在するということ。普通の整数のばあいなら、1と-1です。) Sにおいては、具体的には正則元は1,-1,i,-1だけです。以上、零元と正則元(0,1,-1,i,-1)は素因数分解の対象にしない。 ●「同伴」というのは二つの数p,qの間の関係です。pがqで割り切れてしかもqがpで割り切れるときには、pとqは同伴。こういうものは同一視しなくちゃいけない。具体的には、ある数(a+bi)に正則元をかけ算すると同伴の数を作ることができる。(だから、普通の整数の場合は aと-aが同伴の関係にあります。) (5+2i)×i = (-2+5i), (5+2i)×(-1)= (-5-2i), (5+2i)×(-i)= (2-5i) ですから、これらは全部同一視する。 というわけで、 「(a+bi),(-a-bi),(b-ai),(-b+ai)の4通りは同じ物とみなして区別は付けない」という約束のもとで、「素元分解は、一意的に可能」ということなんでした。 ちなみに、普通の整数の場合には「aと-aの2通りは同じ物と見なして区別をつけない」という約束のもとで、「素元分解(素因数分解)は、一意的に可能」ということなんでした。

noname#254
質問者

お礼

 ありがとうございました。15分くらい、じーっと眺めて、どうやら納得がいきました。整数の範囲で「1」を掛けるのと「-1」を掛けるのを同一視する、というのを、複素数まで拡大する場合には「i」と「-i」まで広げる、という感じですね。  せっかく知り合った「一意性くん」と別れなきゃいけないかと思ってましたので、ほっとしました。本当にありがとうございました。

その他の回答 (1)

  • stomachman
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回答No.2

タイプミスしちゃいました。 > 具体的には正則元は1,-1,i,-1だけです。以上、零元と正則元(0,1,-1,i,-1)は... というのは「 1,-1,i,-i だけ」「(0,1,-1,i,-i)」の打ちそこないです。

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