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ヨウ化アルキルの脱離基について

こんにちは、自分は、現在、ブルース有機化学(上)の本で、勉強しています。 疑問に思ったのですが、ヨウ化アルキルにおいて、ヨウ素は炭素と電気陰性度にほとんど差がないが、ヨウ素の分極率が大きいため、他のハロゲン化アルキルと同様に脱離基として反応できると書いてあるのですが、分極率が高いと、ヨウ素の部分電荷が正電荷を持ち、他のハロゲンのように、脱離基として反応できないと思うのですが、考え方が間違っているのでしょうか?回答お願いします。

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noname#62864
noname#62864
回答No.3

「分極率」をどう理解するかということがポイントのように思います。 分極率というのは外部電場の変化によって電子雲が変形する度合いを意味します。 したがって、たとえばSN2反応で、負電荷をもつ求核剤(Nu-)がC-I結合を後方から攻撃した場合に、その負電荷の影響で、C-I結合に使われていた電子対がヨウ素原子の方に押しやられやすく、ヨウ化物イオンとして離れていきやすいということになります。 Nu-→CーI → NuーC + I- また、有機化学の初歩の段階では馴染みがないでしょうが、逆に電子不足の物質(求電子剤)が接近した場合には、それに電子を奪われ、ヨウ素原子上に正電荷が生じやすくなります。結果的に、ヨードニウムイオンを生じたりします。 このように、相手によって電子の状態が変化しやすい(すなわち、相手に応じて、正電荷をもったり負電荷をもったりする)ということが「分極率が大きい」ということの意味するところです。

その他の回答 (2)

noname#30845
noname#30845
回答No.2

訂正 電子運→電子雲

noname#30845
noname#30845
回答No.1

c: e.n. 2.5 I: e.n. 2.7 ヨウ素の分極率が大きい→C-I 結合が長くなる→C-I 結合の強さが減少する このことから、ヨウ素は脱離基として優れている。 今度は、求核剤としてのヨウ素はどうかというと: 分極率が大きい→より大きく、より広がった大きな電子運を有する→遷移状態においてより効果的な軌道の重なりを得る→非常に良い求核剤となる。 電子が局在化しているより非局在化しているほうが安定となる→分極率が大きいとなります。 以上の事から、ヨウ素は脱離基としてもまた求核剤としても優れており、相手の化合物、使用する溶媒の極性等を考慮して使い分ける事が出来る非常に便利な原子です。

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