• ベストアンサー

claisen縮合について

大学で生物を学んでいるものです。 ポリケタイドの環化に関して。 aldol縮合をを経由するものとclaisen縮合を経由するものがあるということですが -CO-CH2-CO-O-S-enz という構造のメチレン部が脱プロトン化後別の部分の(エステルとは関係のない)カルボニルを攻撃する→aldol縮合 逆にエステルと関係のない -CO-CH2-CO- のメチレン部が脱プロトン化後別の部分の上記の構造のエステル中のカルボニルを攻撃する→claisen縮合 となっていました。講義でも同様に説明されていたのですが ボルハルトショアーのclasen縮合に関する記述をみると 「エステルエノラートがカルボニル基を攻撃して新しい炭素ー炭素結合が生成する」(下巻p1117)とあります。 この説明からするとclaisenとaldolは逆に思えてしかたありません。 自分はなにか勘違いしているのでしょうか? よろしくお願いします。

  • 化学
  • 回答数3
  • ありがとう数2

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
noname#62864
noname#62864
回答No.3

補足です。 >つまりアルコール+アルデヒド(あるいはα―β不飽和アルデヒド)を生じるかケトエステルを生じるかという生成物で決まるということでしょうか。 おおむねその理解で良いと思います。 そもそも何ができるかということは、原料を限定すれば決定できます。 アルデヒド同士の反応では、β-ヒドロキシアルデヒド等を生じ、その反応はaldol反応であるということになり、エステル同士の反応ではβ-ケトエステルを生じることになり、その反応はClaisen縮合であるということです。 それならば、アルデヒドとエステルの反応ではどうでしょうか。 可能性としては、アルデヒドから生じたエノラートが、エステルと反応してβ-ケトアルデヒドを生じる反応と、エステルから生じたエノラートがアルデヒドに付加して、β-ヒドロキシエステルを生じる反応が考えられます。 反応パターンとしてはaldol反応やClainsen縮合と同じですが、それぞれ別の名前がついているはずです。その辺りがややこしいので、それぞれを厳密に区別して名前を覚えるのはあまり意味がないと思います。本質を理解することの方がはるかに重要だと思います。 強いて両者に分類するならば、付加するエノラートの側ではなく、求核攻撃を受ける側に注目した方が理にかなっていると思います。つまり、アルデヒド基(カルボニル基)に付加して、-OH基が生じるのであれば、「アルドール型の反応」であり、エステルが求核攻撃を受けて、ケトンが生じるのであれば「Claisen型の反応」と考えた方がよいと思いますし、それで話が通じることが多いと思います。

cellori
質問者

お礼

親切な回答ありがとうございます。 求核攻撃を受ける側に注目した方が理にかなうことが多い ということで、これはおそらく反応機構なんかとからんだ必然なんでしょうね。専門は生物ですし、その程度の理解で十分だと思いました。 ありがとうございます!

その他の回答 (2)

noname#62864
noname#62864
回答No.2

講義での説明は妥当だと思います。ただし、活性メチレン化合物に限定していることに問題があると思います。基本的にはアルデヒド(あるいはケトン)間の反応がアルドール反応であり、エステル間の反応で、ケトエステルを生じるのがクライゼン縮合であるという理解で良いと思います。 しかしながら、この手の反応ではちょっとした構造の違いによって、多種多様な名称(多くの場合は人名)がつけられています。それぞれを区別して覚えられる人は覚えれば良いでしょうが、本質的にはエノラートの生成と、それのカルボニル(あるいはアルコキシカルボニル)炭素への求核攻撃こそが反応の本質であり、それにまつわる事項は枝葉に過ぎないと思います。 私はそういったものが覚えられないので、アルドール型の反応とか、クライゼン型の反応などといってお茶を濁すことが多いです。ちなみに、活性メチレンとアルデヒドとの脱水縮合であれば、Knoevenagel反応などといったりもします。 ちなみに、ボルハルトショアーの本が手もとにあったので、読んでみましたが、その部分で述べられているカルボニル化合物というのは、全体の流れから判断すればエステルを意味しているように読めると思います。すなわち、1118ページ中央の説明を簡略に述べたものと考えるべきでしょう。

cellori
質問者

補足

ポリケタイドの合成では活性メチレンを経由するということで、講義でアルドール反応自体を活性メチレン経由に限定していたわけではありませんでした。有機化学でなく生物有機化学の講義だったもので。。 つまりアルコール+アルデヒド(あるいはα―β不飽和アルデヒド)を生じるかケトエステルを生じるかという生成物で決まるということでしょうか。それなら納得です。たしかに反応機構を見ても後者は脱離を経由しますからクライゼン縮合っぽいですね。・・・気づきませんでした。 いや、生成物より反応機構が大事なのか・・・?

noname#30845
noname#30845
回答No.1

aldolの意味:aldehyde + alcohol ですので、 aldehyde + aldehyde (or ketone) → -C(OH)-CH2-CHO の構造を持っているのがaldol 反応で、そこからH2Oが脱離した反応がaldol縮合です。 ですから、書かれておらる2つの反応はいずれもClaisen縮合です。 尚、分子内Claisen縮合反応をDieckmann縮合反応と言います。

cellori
質問者

補足

ボルハルトでは「縮合」と「反応」の区別がなく、「縮合」でまとめられていましたが、脱水するか否かでアルドール反応と縮合が区別されるわけですね。同じものだと思っていました。 しかし2つの反応はともにクライゼンというのがいまいち納得いきませんが・・・

関連するQ&A

  • アルドール縮合etcについて

    アルドール縮合などは、カルボニル基のα炭素は求電子攻撃を受けますが、教科書にはケトンやアルデヒドのカルボニル基に対して起こると書いてあります。 カルボン酸やエステル貴のα炭素に対しては起こらないのでしょうか? ずーっと疑問でした。 クライゼン縮合はエステルのα炭素の反応ですね。カルボン酸基に対しても起こるんでしょうか?

  • カルボン酸からアミド

    この合成を行うときに、サリチル酸からサリチル酸メチルを合成し、それにアンモニアを反応させてサリチルアミドを合成しました。 わざわざエステルを経由したのは、サリチル酸のカルボニル基の炭素の電子がアンモニアの電子に攻撃されるのに十分でなかった(HよりCH3の方が電子吸引)ということでしょうか? お願いします。

  • 求核付加反応について質問です。

    求核付加反応について質問です。 塩化チオニルを用いた塩化アシルの合成で、 カルボン酸と塩化チオニルが反応する時、まずはじめにカルボキシル基のOHの酸素がSを攻撃するのはなぜですか? カルボニル酸素が攻撃しないのはなぜですか? また塩素イオンがカルボニル炭素を攻撃した時、カルボニル酸素が電子を受け取っていますが、なぜプロトン化された酸素が電子を受け取らないのでしょうか?(プロトン化された酸素はカチオンになっていて電子をもらいたがっていると考えました。) カルボキシル酸素の2重結合は切れた後すぐにまた結合し、プロトン化された酸素へ電子が移動しています。はじめからプロトン化された酸素に電子が移動しないのはなぜですか? 教科書にはカルボニル酸素にはC=O結合の電子対を収容できると書いてありましたが、よく分からなかったので詳しく教えて頂けないでしょうか? アホみたいな質問ばかりすみませんm(_ _)m

  • SN2かSN2’か

    SN2かSN2’か 次の反応の反応機構がわかりません。 まずプロトンがカルボニル基に付加するのはわかりますが、この後のBr-の攻撃する炭素の位置が理解できません。この反応ではアリル位の炭素を攻撃してSN2反応が起こっていますが、アルケンの方の炭素を攻撃してSN2'反応は起こらないのでしょうか? 理由がわかる方、ぜひ教えてください。m(_ _)m

  • 酸無水物とアルコールの反応

    環状ジカルボン酸無水物にエタノールと濃硫酸を加えた場合、まず、カルボキシル酸素にプロトンが付加して、次にエタノールの酸素が求核炭素に攻撃すると思うのですが、具体的な反応機構わかりますか?それと最終生成物がエステルとカルボン酸からなる環状構造になるのでしょうか?お願いします。

  • ディークマン環化

    問1. HOOC-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH から出発して 2-methyl cyclo pentanone に変換する経路を示しなさい。 問2. CH3-O-CO-CH2-CH2-CH2-CH2-CO-O-CH3 を塩基触媒の分子内Claisen縮合(Dieckmann環化)したときの生成物の構造と反応機構を描きなさい。  問1は問題にあるように2-methylcyclopentanoneが生成するとあるので何とか理解できるのですが、問2は何が生成物なのかわかりません。ただ環化したら終わりなのか、それとも加水分解を考えて、cyclo pentanoneが生成するのか…  誰か教えてください。また、加水分解する場合には反応式の「→」部分(触媒?)には何を使うのがベストなのでしょうか?教科書には 1)OH- 2)H3O+ となっているのですが…、これで良いのでしょうか??

  • 脱離能のちがい・・・。

    OH-(水酸基) と CH3O-(メトキサイド)の安定性を比べた場合ってメトキサイドのほうが不安定ですよね?ちょっと疑問に思ったのですが、エステルの塩基による加水分解のとき、塩基がカルボニル炭素を攻撃した後に、なぜ攻撃した水酸基ではなくR-O-が抜けるのですか?脱離能のよさは、その抜けた基の安定性でしたよね!? それとも水酸基が抜けたらまた最初のエステルに戻るわけで、これを分解されるまで繰り返すのですか?それだったらその反応はそれ自体行かないはず(エステルと塩基として存在していた方が安定)では?  いままで当たり前だと思っていたので考えることありませんでした。 ひょんなことから昨日気づきましたので。 くだらない質問かもしれませんがすいません・・・。 お願いします。

  • Grignard反応

    Grignard反応について質問です。 Grignard試薬がケトンやエステルのカルボニル炭素をアタックして、二重結合が立ち上がって酸素がマイナスのイオンになるり、それにプロトンがついてアルコールになると思うのですが、そのプロトンはどこから来るのでしょうか? 教科書にはH3O+があるんですが、実際にやった実験では、それらしいものはありませんでした。 溶媒は無水HTFですし・・・。 そもそも、水があるとGrignard試薬と反応してしまうと思うのですが・・・。

  • ピナコリンの合成法

    「アセトンを出発原料にピナコリンの合成法を考案しなさい」という問題に詰まってしまいました。 カルボニル基のα位水素を塩基で引き抜いてアニオンとし、tert-ブチルハライドに求核置換させるんだろうと思っていたのですが、これではピナコリンと違う化合物ができてしまいますよね。 CH3-CO-CH2^- + Me3C-X → CH3-CO-CH2-tBu                            ↑これが余計なんです^^; そもそもtert-ブチルハライドは立体障害が大きいので脱離反応のほうが進んでしまって、アルケンができてしまうような気もします。他にアルドール縮合→還元、グリニア反応と持てる限りの知識を振り絞ったんですが、ケトンの隣の炭素が邪魔で、上手に考えることができません。 私はまだ有機化学入門程度の知識しか持ち合わせておりません。どなたか、そんな私でも上手に合成できるようなヒントをお教え願えないでしょうか。よろしくお願いします。

  • 電子吸引基が共役したアルケンの反応

    電子吸引基が共役したアルケンの反応 次の反応の反応機構がわかりません。 CH2=CH-COOH+HBr→Br-CH2-CH2-COOH プロトン化されたカルボニル基にBr-が求核攻撃すると考えると上記の生成物になりません。 この反応機構がわかる方、ぜひ教えてください。