解決済みの質問
注射剤を入れる容器の話と言うことで、これまでの回答と重複する部分もありますが、まとめさせていただきます。
ちなみに注射剤の容器は、医薬品の公定書(日本薬局方やアメリカのUSPなど)では、アンプル、バイアル、その他を問わず、全て密封容器とされています。
アンプルは、薄手のガラス管(ホウ珪酸-硬質ガラス)を成型したもので、薬液を充填した後、末端を熱(通常はガスバーナー)で溶融して閉じてあります。
特徴ですが、硬質ガラスは医薬品成分が吸着したり、逆にガラスの成分が溶出したりすることがほとんど無く(わずかにアルカリ分が溶出しますが)、内容液との反応性がとても低いと言えますし、もちろん酸素などのガス透過性もありません。
また、バイアルに比べると低コストで作れます(バイアルに必須なゴム栓や、これを止めるアルミキャップも不要です。)ので、単価の安い医薬品にも使いやすいと言えます。
欠点としては、薄手のガラスを使っているため比較的壊れやすく、大容量にするには適さない(ふつうは20ml程度まで)点と、以下厳密な話になりますが(実用上はほとんど問題ありませんが)使用時に首の部分を折る時に、微量のガラス片が内容物に混入する可能性がある(加熱して溶閉しますので、内部が陰圧になっており、破片を吸い込んでしまいます。)ことがあげられます。
語源はフランス語で(歴史的に始めに使われたのはフランスです。)、ampouleというのは、ふくらんだといった意味で、ガラス管をふくらませた物(当初は管状ではなく、丸っこいものでした。)に薬液を入れて封入したので、このような名前になったのだろうと思います。
バイアルは、ガラス瓶(最近では、プラスチック製のものもあります。)にゴムでできた栓をするものです。
製法から大別すると2種類あり、一つは管瓶といわれるもので、これは硬質ガラスの管をガスバーナーで成型して作られたもので、アンプルに比べると厚手のガラス管を使うことから、加工温度を高くしなければならず、このためアルカリ溶出が多少多くなる傾向があります。また、この製法ではあまり大容量のものはつくれません。(200ml程度まで。)
もう一つの製法は、溶融したガラスを型に入れ、内部に空気を吹き込んで成型する方法で、大量生産の場合かなり低コストですし、大容量のものも作れますが、こちらは軟質(ソーダライム)ガラスを用いますので、管瓶に比べアルカリ分が多めになり、内部の薬液がアルカリ性の場合、長期間の保存では、ガラス内壁の腐食も配慮する必要があります。それから、管瓶に比べて、どうしてもガラス厚が大きくなりますので、その分重くなります。(たいした問題ではありませんが、流通性では、多少の欠点といえます。)
また、バイアルはゴム栓を用いますので、内容物によってはゴム栓への吸着による力価の低下(代表的なものとして、インシュリンやニトログリセリンなどがあります。)の恐れがあり、このような場合には、表面をテフロンでコートしたゴム栓が用いられたりします。
アンプルが一度開けたらその場で使い切らなければならないのに対し、バイアルは注射器でゴム栓のところから薬液を取れますので(ふたを開けなくてもよい)、残りを保存して繰り返し使用ができます。(ただし、無菌性の面から、一度使ったものはあまり長く保存すべきではありません。)
細かい話になりますが、ゴム栓に繰り返し注射針を刺すと、ゴムの一部が剥離して(コアリングと言います)、薬液に混入する危険性もあります。
なお、凍結乾燥製剤の場合、使用性だけでなく製造工程の面からも、(全てではありませんが)アンプルよりもバイアルが好んで使われる傾向があります。
大容量のバイアルをボトルと呼ぶことがありますが、これは慣用的な呼び名で、厳密にどの大きさからと決まっているわけではありません。
どちらも名前の由来は、多分英語だと思います。
ガラス以外では、プラスチック(ビニール)製の容器もあり、これらのほとんどは、点滴用の輸液などに用いる、大容量の物です。(ポリエチ製の小容量アンプルもありますが。)
こちらは、ポリエチレンなどの比較的硬質な材料でできたボトルと、厚手のビニール袋のようなバッグに大別されます。
これらは、ガラスボトルに比べ軽くて壊れにくい点と、使用後の廃棄が楽な点で優れています(流通や使用時の利点と言えます。)が、材質によっては、内容物の吸着や酸素などのガス透過性を配慮する必要があります。(内容物に合わせて、適した材質が使われますので、実用上は問題ありませんが。)
余談ですが、点滴をしている際、ボトルでは薬液が減った分の空気を入れるために、通気針と呼ばれる注射針を刺しておかなければなりません。(空気が入らないと、内部がだんだん陰圧になって、薬液が出てこなくなります。)
一方、バッグでは薬液が減るとペシャンコにつぶれてきますので、通気針が不要で、その分使いやすいといえます。(外気が内部に入りませんので、無菌性の面でも有利です。)
その他の注射剤容器として、ガラスやプラスチックの注射筒にはじめから医薬品が封入してあり、注射針をつけてそのまま使用できる、プレフィルドシリンジといったものもあります。
投稿日時 - 2002-04-12 23:01:53
お礼
まとめのご回答ありがとうございます。
家族が入院していたときに感じた疑問が解けました。
投稿日時 - 2002-04-13 10:56:47
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ベストアンサー以外の回答(10件中 1~5件目)
現場から
単純に容器の構造・形の違いです。またその構造の差を生かした使い方の違いも生まれます。アンプルでも小分けに(ただし保存はしないけれど)複数の患者に使うこともあるし、バイアルでもいっぺんにひとりの患者に全部使い切ることもしばしばです。故に処方が「バイアル」ではしないというのは間違いでしょう(処方するヤツがいうのだから間違いないっしょ)。
アンプルは基本的に液体ですぐになじむものが封入されています。溶解させて用いなければならない薬剤の場合はその手技の関係でバイアルが使われています(抗生物質などは一旦ボトルの内容や専用の溶解液:これはたいていアンプルですね:を用いて溶かす作業をするのでバイアルでないと不便なんです。
ちなみに点滴でぶら下がってるのは「ボトル」といいます。プラスティックボトルが主流ですね。
アンプルはフランス語
バイアルはたしかドイツ語←こいつ自信ない。
ボトルは英語でしょう。
投稿日時 - 2002-04-12 20:09:46
お礼
回答ありがとうございます。
日本のお医者さんは世界各国の言葉を使い分けしているようですね。他国の先生方もそうなのでしょうかね?
投稿日時 - 2002-04-13 10:59:04
アンプル製剤はその使用量が一律で容量の全てを使用します。バイアル製剤はその使用条件により使用容量を調節し使用するものです。そのため処方には1アンプルという書き方はしますが、1バイアルという書き方はしません。何mlといった記入をします。最近では衛生上の管理から、バイアルに何度も針を刺すことはあまりしなくなりました、ゴム片の落下や細菌混入の予防のためです。またバイアル製剤には中に粉末製剤が入っていてバイアル中で溶解して使う製剤もあります。
>点滴の時吊す、薬の入った容器は何と呼ぶのでしょうか?ガラス製のものや、プラスチックっぽいフニャフニャの容器がありますが、各々名称が違うのですよね?
ガラス製=ボトル、プラスチック製=バッグ、フニャフニャ=ソフトバッグ
投稿日時 - 2002-04-12 10:25:15
その他の容器についてお知らせするのを忘れていました。
最近では、アンプルやバイアルは、ガラスではなくプラスチック製に代わってきています。
キット製品と言ってバイアルもしくはアンプルの凍結乾燥品もしくは粉末充填品と溶解液がセットになって、溶解液の容器に針とかが付いていて簡単に正しい溶解液を正しい容量で溶かすことが出来るようになっています。
また、注射筒に直接薬液を充填した製品も有ります。針を付ければそのまま投与できるようになっています。
また、表示を見やすくしたり、バーコードをつけたりして、看護婦さんが間違わないよういろいろな工夫がされているようです。さらに、薬に対して素人の患者さんにも出来る限り分かりやすい包装や表示が考えられているようです。
投稿日時 - 2002-04-12 08:58:48
お礼
回答ありがとうございます。先日ニュース番組で「ヒヤリ・ハットミス」防止のことを伝えていましたが、バーコードなども使われているのですね。
投稿日時 - 2002-04-13 10:51:24