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坂本龍馬について
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- shoyosi
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慶応3年11月15日、龍馬(33歳)が暗殺されました。旧暦11月15日は新暦の12月10日です。近江屋主人新助は龍馬の身を気遣い、裏庭の土蔵に起居させ、世話は相撲取り上がりの藤吉にさせていました。前日から風邪気味だった龍馬は、用足しなどが不便な土蔵を出て、近江屋の母屋の2階にいました。二階は東から8畳、6畳、6畳、8畳、物干しと続いていました。夕方、中岡慎太郎がやってきて、そこに、先日福井に同行していた土佐藩士岡本健三郎と出入りの本屋・菊屋の峰吉少年が来あわせました。4人は西側の8畳で歓談していましたが、龍馬は峰吉にシャモを買って来いと言いますと、岡本がそれを機に帰るといって外に出ました。そのとき、階下には家人がいたが二階は西側8畳に龍馬と中岡、東8畳に藤吉がいました。五つ半時(午後9時過ぎ)、1階の表に誰かが来て藤吉が応対しましたが「十津川のものだが坂本先生の御意を得たい」と名札を渡しました。二階の龍馬に名札を渡し、ニ階の階段のところまで、引き返しますと、名札を渡した人の後をつけていた武士が突然切りつけました。龍馬は藤吉が歌人と相撲ごっこをやっているかと思い「ほたるな(騒ぐな)」というと、そのとたん、2人は中岡と龍馬に切りかかりました。龍馬は、頭を切られ、刀を床の間から取ろうとしたが、肩から背を切られ、鞘のままの刀を持ったまま、倒れました。中岡は刀を屏風の向こうに置いていたため、取ることができず、腰の短刀を抜いて、相手に飛び掛ったが、頭傷などに失神しました。相手2人は龍馬は瀕死状態だったので、倒れていた中岡に止めとして、腰を一突きし立ち去りました。直後、龍馬は蘇生し、刀を抜いて、行灯を手に持ち中岡に「石川(中岡の変名)手はきくか」といいますと、中岡は「きく」と答えると、龍馬は中央の6畳に行き階下に声をかけ、そのままそこに倒れました。中岡は、物干し場で家人を呼んだが、誰も応じなかったので、屋根伝いに隣家の屋上で刀傷のため動けなくなりました。近江屋新助は階上の物音に気付き、表に飛び出しましたが、仲間が見張ってましたので、妻子に隠れる様に言って、裏側から土佐藩邸や谷干城の仮寓に通報しました。そのうち、峰吉が帰ってきて、藩士達と二階に上がりますと、龍馬は既にこときれ、中岡と藤吉は医者の手当を受けたが、藤吉(25歳)は翌日、中岡(30歳)は翌々日なくなりました。 見取り図 東側から表8畳、取っ付き6畳、仏間6畳、奥8畳、物干し場となっています。取っ付き6畳は南に明り取り、北側には仏間6畳の部分と共通で東側から階段、板の間、押し入れ、仏壇がありました。取っ付き6畳と仏間6畳のあいだには、15センチの高さの敷居がありました。奥8畳と仏間との間にはふすまがありました。奥8畳は真中に火鉢中岡が南、龍馬が北と向かい合い、南端には屏風、火鉢の西に行灯、北西隅には床の間があって刀掛けがありました。
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