物質の極性とTLCについての疑問

このQ&Aのポイント
  • TLCを用いて分離同定をする実験を行った結果、色素混合物のスポットが原点から近い順に青、赤、黄と確認された。Indophenol Blue、Sudan RedG、4-Dimethylaminoazobenzeneの極性はIndophenol Blue>Sudan RedG>4-Dimethylaminoazobenzeneであり、4-Dimethylaminoazobenzeneは対称面を持つため極性を持たないことが分かった。
  • TLCの原理について、固定相がシリカゲルの場合、シラノール基と物質に含まれる酸素が水素結合をして吸着する。しかし水素を持たない物質はどのようにして移動するのかについては疑問がある。
  • C6H5-COO-R(R=アルキル基)の極性について、TLCの結果から分かったことは、Rが長いほどスポットが原点から遠くなり、Rf値が大きくなることである。つまり、Rが長いほど極性が弱くなることとなるが、その理由には疑問がある。
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物質の極性とTLC

先日はおかしな質問をしてしまってすみませんでした。 TLCを用いて分離同定をする実験を行ったのですが、疑問に思った事があるので質問させてください。 質問(1) 実験内容 TLCを用いて色素混合物(Indophenol Blue、Sudan RedG、4-Dimethylaminoazobenzene)の分離。固定相:トルエン 結果;原点から近い順に青、赤、黄とスポットを確認。 この事から物質の極性はIndophenol Blue>Sudan RedG>4-Dimethylaminoazobenzeneとなりますよね? 4-Dimethylaminoazobenzeneの構造式を見ると対称面があるので極性を持たない。だから原点から一番離れた場所にスポットが見えたということは分かりました。 でも残り2つの物質の極性について、一般的な物質の極性がアセトン<アルコールなので 同様に=Oを持つIndophenol Blueの方が-OHを持つSudan RedGより極性が低いのではないかと考えたのですが、結果が逆になってしまいました。 なぜIndophenol Blue>Sudan RedGになるのですか? 考え違いなど指摘していただけると嬉しいです。 質問(2) TLCの原理 固定相がシリカゲルの時、シラノール基のーOHと物質に含まれる酸素が水素結合をすることで吸着するんですよね。それならば水素を持たない物質はどのようにして移動するのでしょうか?? 質問(3) C6H5-COO-R(R=アルキル基 exプロピル基のような単鎖)の極性についてなのですが TLC(固定相;シリカゲル)の結果を見るとRが長いほど原点より遠いスポットになり、Rf値が大きくなりました。ということはRが長いほど(溶媒と比べて)極性が弱いと言うことですよね?? なぜRの鎖が長いほど極性が低くなるのでしょうか?? 長くなりましたがお願いします。

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質問(1) 「固定相:トルエン」・・・? 「対称面があるので極性を持たない」 たとえば、ベンゼン環のパラに 2個の -CH3 のキシレンと 2個の =O の ベンゾキノンでは、ほとんど同じ移動にはなりません。キノンは、吸着され 移動量が小さくなります。両端 O が (-) 、環が (+) で極性があります。 シリカゲル表面の -Si-O-H と O= が弱い水素結合したりで動きがにぶく なります。分子全体で極性が打ち消しても部分的にあれば働きます。 -OH が常に =O より強く働くとは限りません。たとえば、大きな環があって 内側に -OH があった場合、水素結合などの作用はなくなりますよね。 Sudan Red G 、-OH が -N=N- に対してオルトでパラと違い完全な外向き ではないですよね。さらに、分子内で -O-CH3 と軽く水素結合で、極性は 弱められ、そのため 外部との水素結合も弱められると考えられます。 Indophenol Blue は、O= が =N- とパラにあり、さらにベンゼン環の先に -N(CH3)2 と極性がほぼ分子全体に広がって、吸着力が強く移動しにくく なってます。 質問(2) シリカゲルの組成は、 SiO2 ですが、表面は一部 -Si-O-H にもなってます。 したがって、=O でも、水素結合できます。 また、水素結合は重要な吸着要因ですが、それだけではありません。 たとえば、スルホン酸-SO3(-) と 四級アミン (+)NR4 は、引力でくっつきます。 これは極端ですが、 クーロン力も重要です。 「水素を持たない物質はどのようにして移動する」 これは、表現間違いですね。-OH などの活性水素を持つものは吸着されて 移動しにくくなりますから。 質問(3) 「 R が長いほど・・」 力関係です、極性部分が吸着され、留まろうとする力と非極性部分が溶媒 と一緒に流れようとする力の。分子の非極性部分の表面積が大きくなると 流れようとする力は強くなるでしょう。 溶媒自体の極性も同じことがいえます。エタノールよりメタノールの方が 極性の強い溶媒です。

pinkie00
質問者

お礼

回答ありがとうございます!! 丁寧な説明でわかりやすかったです。 質問(1)の固定相;トルエンというのは打ち間違いです。。すみません。  固定相;シリカゲル、移動相;トルエンでした。

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