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字を左から右に書くようになった訳は?

starfloraの回答

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  • starflora
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回答No.2

    正確にこうであるという理由が不明なので、自信なしとします、これは文化慣習の起源について、現にそうなっていることに理由を付けようとすると、説明が後から付いて来るのであって、本当にどうしてそうなったのかは、なったのでなったからだという説明が言えることだからです。こうであろうという「合理的理由」が考えられても、文化の慣習には、不合理なものが沢山あるので、こうであるからこうであるという説明しかしようのないものがあります。     元々、漢字は、縦書きしました。これは甲骨文字などは縦に書くのが都合がよかったこと、剣などの銘も縦書きが合理的であったことなによりますが、横書きも排除していません。しかし、春秋戦国時代には、竹簡の上に、文字を縦書きして文書としていました。この竹簡を綴じる時、読み方、あるいは竹簡の開き方から合理的なのは、右手が利き腕ですから、右手で竹簡の連なりを引っ張って開いて行くというのが合理的だったのです。また、縦書きされた文字を読む時、右から左が読みやすかったのか、とまれ、伝統的にそのように中国語の文章は記されました。     日本語の書き方は、中国語の書き方に倣っており、これは、筆を主に使って書いていたので、右から左でもよかったのです(つまり、筆を昔は立てて文字を書いたのです。紙に袖とか手を触れないようして文字を書いていたのです)。     他方、西欧の文字は、筆記具として、ペンとインクを使いました。ペンの場合、筆と違って、或る程度力を加えねばならないためか、掌などが、紙などの上にどうしても乗るとか触れてしまいます。この時、横書きで、右から左に書くと、書いたばかりの文字のインクがまだ乾いていない時に、掌などが触れて、文字が汚れることがあったので、左から右へと書きました。また、ペンでの筆写を考えると、右手の指の動きからしても、右から左より、左から右の方が、筆記文字は書きやすかったのです。     明治時代に、西欧から文物が入ってくると共に、このような筆記順序も大量に入って来ました。しかし、明治・大正・昭和初期と、主要な筆記道具は、なお筆が主流だったのです。そして、縦書きにしていました。この時、横書きに文字を書く時、右から左は、それほど不自然ではなかったのです。     しかし、太平洋戦争に敗れた後、あるいはそれ以前から、ローマ字で、日本語を書こうという運動が起こりました。また筆記具として、筆ではなく、ペンとかエンピツが優位となって来たのです。GHQの文化的指示などもあったのでしょうが、日本の著名な文学者が、日本語は棄てて、国語をフランス語にしようなどという発言もあり、ここで、横書きの文書が段々増えて行ったのです。その時、横書きは、従来は、見出しに使っていたのですが、本文も横書きだと、人間の視線の動きから言って、左から右が自然なのです。     西欧化とアメリカナイズ、文化の変化(筆記具や文房具の変化)、英語を普通教育の外国語学習に取り入れたこと……こう言ったことが輻輳して、本文を横書きする時は、左から右がよいということになり、そういう慣習となったのです。横書き文書を書いていたのは、学者や翻訳家などで、彼らは、文章のなかに英語の単語等をはめることがあったので、左から右が自然であるとなり、また、筆記具がペンなどになると、書きやすさから、左から右となったのだと思えます。(筆の場合、立てて書いていた場合、右も左も、どちら向きでも書けたので、伝統的な右から左という書き順だったのですが……左から右もあったはずです……、ペンだと、右手の指の形から、左から右は横書きしにくいのです)。     なお、文化の偶然性というのは、日本語文章は、縦書きにすると、いまでも、右から左に文字が進むという事実があるでしょう。しかし、これも、視覚的に、この方が読みやすく合理的なのかも知れません。(古代の筆書法で、左から右に書き、今度は右から左に書き、と往復して書くような書法もありました。刻印の場合は、螺旋形に開く書き方とか、色々ありましたが、筆記という作業や、読みやすさということから、或る程度、合理的に決まって来たのでしょう)。  

noname#18186
質問者

お礼

大変ために成りました。有難うございました。私の祖父は教育者で、私が幼少の頃、祖父が大切に保管していた古い教科書(昭和初期のものだったように記憶しています)を見せてもらったことがあり、それが右から左だったので、今ごろになって疑問に感じたわけです。確かにみなさんがおっしゃるように西洋文化の影響のせいだというのは私も分かっていましたが、『いつ国が定めたのか?』を知りたかったのです。でも、その当時のことを知っている方は もう、いらっしゃらないでしょうね・・・。

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