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課税の中立性と公平性はどういう関係にあるか??

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  • tiuhti
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回答No.2

中立性については、理解されている通りだと思います。公平性については、大雑把に整理すると、以下のような事になると思います。 1. 公共のサービスから受ける便益に応じて税を負担するのが、『応益原則』。簡単に言えば「受益者負担」という事。しかし、現実には、それぞれの便益を個々人に帰属させるのは困難なので、一部の例外を除いて「負担能力に応じて税負担をする」という『応能原則』に従って課税される事となる。 2. 「負担能力に応じた税負担」を公平にするのは、『水平的公平』(=同等の経済力の人は同レベルの税を払う)と『垂直的な公平』(=経済力のある人はより多くの負担をする)と言う2つの観点から考えられる。つまり、両方ともが達成されていて、はじめて公平な税と言える。 3. で、中立性と公平性の関係ですが、これまた大雑把に整理すると、以下のような事になると思います。  人は、概ね現行の税体系を前提に生活設計や事業計画を作っているので、極論すれば「税金を一切いじらないのが、経済活動に影響を及ぼさず資源配分を撹乱しない一番良い方法」という事になる。 一方、公平性については、No.1の方が指摘されているように、様々な考え方があり、また、経済環境の変化や人々の意識の変化に伴って、何をもって公平とするかも変っていくものでもある。 従って、できた当初から公平性に問題があった税、あるいは時代の変化によって公平とはみなされなくなった税に手を加える場合、どうしても中立性と対立してくる恐れがある。 具体例で考えると、  自動車重量税は、道路の建設費用を自動車保有者に負担させる性格を一部持っている=『応益原則』=が、CO2やNOX等の環境に対する負荷の観点から、環境対策費用の一部も自動車保有者に負担させる事が公平である、という考えが広まったとする。この考え方に従って自動車重量税を高くする場合、それがあまりに極端だと、自動車の売れ行きが悪くなり、自動車産業に大きな打撃を与える恐れがある。(⇒民間の資源配分への悪影響) 水平的公平、垂直的公平に加えて、昨今(特に財務省が中心だと思うが)「世代間の公平」という観点も言われるようになっている。つまり、今のままの財政赤字を続ければ、将来増税が必至となり、今の世代と将来の世代の間で不公平となる、という事である。仮にこの議論が受け入れられたとして、あまり急激にそれを解消しようとすると、「大増税→経済破綻」というリスクもある。(⇒民間経済活動への悪影響)ちょっとこの例はいまひとつかな? 他にもたくさん例はあげられると思いますが、こんなもんでどうでしょうか?

参考URL:
http://kazuochan.hoops.ne.jp/okanskeizaikazeigennsoku.htm

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