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なぜ謙譲語である「申す」と尊敬語である「おはす」は同時に使えるのでしょうか

adzunodoの回答

  • adzunodo
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回答No.8

5です。 日本語の敬語は難しいと言われます。私もそう思います。その理由は 正しさの基準が人によってかなり違うからです。 「どなたでもご利用になれます」はほとんどの人が正しい敬語だと 言いますが、「どなたでもご削除になれます」は不自然だという人が 多いのではないでしょうか。 ですから、私は敬語を教えるとき、しっかりとした基準に従うことにしています。私の敬語に対する考え方は敬語史の研究者である菊地康人氏 の考え方に拠っています。 尊敬語・謙譲語・丁寧語の3分類にはいろいろ問題があるようです。 謙譲語と丁寧語を截然と分けることは難しく、謙譲語の中には丁寧語と ほとんど同じ表現価値を持つ謙譲語があるからです。それが先に挙げた 謙譲語のBです。 「お~する」「いただく」「拝見する」といった普通の謙譲語は、動詞 の補語「~を」「~に」の「~」の部分が尊敬すべき人や尊敬すべきも のでなければなりません。 ×娘に10万円をお借りしました。 ×弟に手紙をいただきました。 ×アメリカに行って、自由の女神を拝見しました。 これは補語が尊敬の対象ではないので、話している相手が友達でも、 天皇でも誤った敬語の使い方です。 一方Bの謙譲語はそのような補語の制限がありません。 たとえば「いたす」「参る」「~ておる」は ・自分の病気の治療に専念いたします。 ・正月に実家に参りましたところ、みんな風邪をひいておりました。 のように尊敬すべき対象がなくても使えます。ただし、今、これを話 している相手は目上の人かソトの人です。 「かぐや姫と申す人ぞおはすらむ。」 この「申す」の敬意の対象は「かぐや姫」ではありません。今、話し ている相手である使者です。ここで「申す」はほとんど丁寧語と同じ 表現価値になります。ただ丁寧語よりも自分を低くしているんだと思 います。一方「おはす」の敬意の対象は「かぐや姫」です。 ・かぐや姫と申す人ぞおはすらむ。        ↓   ↓ 敬意:    使者  かぐや姫 お持ちの教科書の、「話し手や書き手が、話題の中の動作対象(=動 作の及ぶ対象)を高める言い方である。」という説明は意味が分から ず、納得できません。この文は会話文なので、話しているのは「翁」 であり、「言う」対象は「かぐや姫」ですが、「かぐや姫と申す」が かぐや姫を高めているとは思えません。それなら自己紹介のときの、 「私は○○と申します」は自分自身を高めているということになり ますから。 個人的なアドバイスですが、古典を読むには文法はあまり役に立たな いと思います。古典文法自体に矛盾や未完成な点が多すぎるからです。 文法はほどほどにして、歴史小説(現代語)でも読んで、時代背景を 理解した方が上達すると思います。 それから「~を参考する」は使いません。「~を参考にする」です。

awayuki_ch
質問者

お礼

 先生、たびたびありがとうございます。やはり使者なのですね。論理立てて説明してくださりとても参考になりました。また、「~を参考する」のような間違いをしないように心がけます。  菊地康人氏は有名な方でしょうか。どこかでこの氏名を見たことがあるような気がします。気になっていてやっと分かりました。先週敬語についての本を一冊買いました。中国語版なのですが、著者はまさに菊地康人氏です。しっかりと読んでみようと思います。  古典文法についてのアドバイスをありがとうございます。近代作家の本を読む時に、よく古典文法の文に遭います。古典文法も少し分かればとその時にとても後悔していました。日本の文学、文化に興味も持っており、その源を正すと視野を広げられまると思ってチャレンジしてみたのです。いろいろ本当にありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。

awayuki_ch
質問者

補足

 申し訳ありません。訂正いたします。 >日本の文学、文化に興味も持っており、その源を正すと視野を広げられまると思ってチャレンジしてみたのです。 日本の文学、文化に興味も持っており、その源を正すと視野も広げられると、チャレンジをしてみたのです。

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