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株価と企業

tiuhtiの回答

  • tiuhti
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回答No.3

No.1の方が、今の日本の現状に相当合致した、「オーソドックス」な回答をされたので、あえて、別の観点から回答させて頂きます。(No.1の方にケチをつけようと言うのではありません。そう読めるかも知れませんが、そうした方がわかりやすいと思うからです。申し訳ありません、yohsshiさん。) 株価は、業績が向上した(あるいは向上しそうな)時にも上がりますが、株価が上がったからといって、その裏に必ず業績の向上(期待)がある訳ではありません。例えば、市場金利が下がったら、業績自体は同じでも、それは株価を押し上げる効果があります。(現実の動きは、そんなに単純ではありませんが、金利が下がったら株を買える、という考え方の投資家が結構いるので、そういう力が働くのは、間違いなく事実です。)ですから、株価が上がっても、それが「その企業の信用力が上がって、金利負担の軽減につながる」事に直結する訳ではありません。 また、業績向上(期待)の裏付けがあって株価が上がっても、リスクの高いビジネスに進出する結果としての業績向上であれば、銀行や債券投資家は、極端な場合ではマイナス評価をする場合も有り得ます。ローンや債券を持っている投資家(=債権者)が一番重視するのは、元本と利息の回収の可能性が上がるのか下がるのか、という事です。 つまり、金融面での信用力が上がるのは、「債権者から文句の無い形で業績が上がる」からであって、株価の上昇は「結果」にはなり得ても、「原因」にはならないのです。 株価が上がると、いわゆるエクイティファイナンスがやりやすくなるのは、紛れも無い事実です。ただ、エクイティファイナンスは、かつての日本のような異常な状況は別にして、本来は、普通に銀行や債券の形で資金調達できる会社のやる事ではありません。新しく増える株主が要求するリターンまで考えると、コストが高いからです。従って、エクイティファイナンスでの株高のメリットは、事実ですが、生まれたての会社とか、かなり限られたケースだけの話です。 株価が下がる場合でも、同じ様な事が言えます。株価が50円を切っているような会社は、金融面でも相当苦境にあると思いますが、それは株価が下がったからではありません。業績低迷が「原因」で、「金融面での苦境」と「株価の下落」はいずれも結果です。金利上昇が理由の株価下落であれば、信用に関係無いのは言うまでもありません。(勿論、金利上昇⇒業績悪化⇒株価の下落というのはありますが、それは全く別の話です。) >儲かる企業は次のチャンスが与えられ、儲からない企業は次のチャンスが閉ざされるという資本主義における弱肉強食の世界が株価の動きに反映されていると思います。 これは全くその通りですが、株式市場が企業に退場を命じている訳では有りません。それをするのは、日本では圧倒的に債権者(というか銀行)だし、海外では、債権者に加えて、経営陣が傷が深くなる前に自らバンザイするぐらいじゃないでしょうか?。 結局、株価の上昇・下落が原因となって、「企業」にあらわれるメリット・デメリットは、 1. エクイティファイナンスの容易さ・困難さ(但し例外的企業) 2. 債権者以外のそれ程事情に精通していない利害関係者(例えば一般顧客・取引先等)への漠然とした印象(安心or不安) の2つぐらいじゃないでしょうか? なんでこんな理屈をこねるかというと、「株主と債権者は、企業の生み出すキャッシュフローを受け取るという点では利害が共通していても、リスクと言う点では利害が対立している」という事実が、今の日本ではしばしば忘れられて、株主と債券投資家を安易に「投資家」として一括りにしてしまう傾向があるような気がしているからです。 この手の事を考える場合は、「企業にとって」と考えるよりも、「企業の利害関係者(主なものは、株主、債権者、役員、従業員)それぞれにとって」、どういう良い事があるのか、と考えた方が、より本質に近づけると思います。(専門家の方には、釈迦に説法ですね、yohsshiさん)

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