• ベストアンサー

ピジンとクレオール

ピジンとクレオールの文法はその現地民が話す基層言語の文法に似ていて、反対に語彙はその現地に来た人々が話す上層言語を元にしていると聞いたのですが、本当ですか。もし本当であれば、なぜそうなのでしょうか。なぜ、文については上層言語が元に、語彙については基層言語が元にならなかったのでしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • tennnou
  • ベストアンサー率73% (494/674)
回答No.1

こんにちわ(/は)。 >ピジンとクレオールの文法はその現地民が話す基層言語の文法に似ていて、反対に語彙はその現地に来た人々が話す上層言語を元にしていると聞いたのですが、本当ですか。 *本当だと思います。 >なぜ、文については上層言語が元に、語彙については基層言語が元にならなかったのでしょうか。 *下述のように、ピジン・レオールとは外来語が現地語に入り込まれて融和した言語です。文とは文法のことですね。文法はその土地の人間の思考の基幹になる要素です。語彙は単語のことですね。基幹になる現地の文法を基にして、外来の語彙が現地語を補いながら融和して自然発生的に出来上がったものがピジン・クレオールと定義されています。文法が上層言語で、語彙が基層言語という現象をたとえて言うなら、ある日本人が未知の言語-英語を学んで英語を話す状態に近いですね。それはピジン・クレオールとは言いません。単なる外国語です。 以下は、私の過去ログhttp://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=693712を省略修正して再録した物です、ご参考にしてもらえればとても嬉しいです。 ピジン・クレオールの学説上定義はいまだに確定していないのはすでにお察しとおもいます(植民政策以外も含めるかどうか、日本語も本来はクレオールproto-Japaneseではないのかなどで)。いきさつは割愛します。 日本語系ピジンクレオールの例として、近場では台湾が典型的です。土着民族以外の元から居た華人や、戦前戦後、大陸から入り込んで来た華人などが、盛んに日本語を学びました。その残滓が現存します。台湾人にとっては上層言語であるオジサン・オバサン・イモート・シャチョウ・ベンキョー・タタミ・コーバン・ジンジャ・ケイレー・オンセン・ゴハン・メシ・シネッなど現在でも台湾語の一部として生き延び、現役で使用されています。台湾に行くとすぐおわかりになると思いますが、戦前の日本語が「会話」としても現存しています。これらは殆ど「日本語系クレオール」と言っても過言ではないでしょうか(台湾在住のかたならもっと知っているかも知れません)。以上は「植民政策?」から日本語がピジンクレオール化した珍しい?例です。 次に、韓国にも相当数有ったものと考えられます(未確認)。故意に抹殺されている可能性がある(過去にあった例の)日本語上層系ピジンの秘境かも知れませんね。 そして、現代において実生活上「実益」もあって、「必要」があって日本語がピジン化して、生きている例では、グアムサイパンハワイの日本人観光客向けが典型例でしょう。たとえばクーコー・カンコー・ダンタイ・オキャクサン・イラシャイマセ・アリガト・・・簡単な実用日本語会話など、中部平洋地域には戦前の軍隊用語もたくさん現存しているのではないでしょうか(未確認)。 忘れてはいけないのが、一部では、アイヌ語に入り込んだ日本語もピジンとする説があります(現存例)。 最後に、日本人にとっては基層言語であるところの日本語が英語に取り込まれた例でツナミ・タイフーン・キモノ・ゲイシャ・カブキ・ケイダンレン・カンバン・ワサビ・テリヤキ・テンプラ・スシ・ハシ・・・これらも近代になって「日本国力台頭」に伴い英語辞書にも掲載されています(現役例)。 以上の一例は、総体的に言って短語のみの言語だから、いわゆるピジンとは断言できませんがご参考までに。 (余談で、英語が上層ではチャイニーズ・ボンベイ・神戸・横浜ピジンなど、何万とあることでしょう。米国に占領された歴史のある日本で、いま氾濫している日本式米語はピジンイングリッシュの範疇と考えても間違いではないと思います。ピジン英語って実によく通じますね、不思議と世界中で。日本語系ピジンでは台湾がよく通る地域)。 ------ もともと言語学におけるピジンクレオール説の位置付けは新しい現象です。数十年足らずです。カリブ海あたりのフランス語の浸透度を調査しているうちに学問になっちゃったって感じで・・・(未確認)。日本発でないことは確か。 旅行者相手にしているような人の言語も、難しいことを言わなければ、ピジンといえます。大発展する可能性を秘めています。消滅するのが早いのもピジンの特色です。上海ピジン・横浜ピジン・ボンベイピジンなども初期は(客引きの人・買弁の使う言葉)だったものが大発展したものと考えられます。 (グアム・サイパン・ハワイの例)は実際に日本語スクールも開設されて現地人旅行関係者が学んでいます。彼等の家族子供たちも覚えていくかもわかりません。もう立派なピジンといえるのではないでしょうか。 広義では、他地域の言語が簡略化(simplification)/縮小 (reduction)/再構成(restructuring)/混合(mixture)を経てクレオール化していくのではないでしょうか。そういった意味でいま日本で氾濫している日本式米語の表記・日本語交じりの会話もピジンの一種だと前述しました。ピジンを学ぶには人類学からも入っていく必要性があるんではないでしょうか。 ピジンとクレオールは大変面白い研究課題ですね(^^♪。

全文を見る
すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A

  • 英語学のピジンとクレオールについて

    授業でクレオールについて調べています。クレオールはピジンを母語とする話し手が出会ったとき、その話し手どうしが、話が通じるように、お互いに工夫しあってやりとりしていくうちに、別の言語が生まれてくる言語のことを言いますが、ピジンには説明の後、語彙が少ない、とか簡略化されるなど、文法や発音について調べられましたが、クレオールについてはその説明しか調べられませんでした。クレオールもピジンのように文法上や発音などの特徴はあるのでしょうか?また、二つの違いを教えてください。

  • 日本語のクレオール

    今大学で社会言語学を勉強しているのですが、 クレオールについてでてきました。 定義とか内容・例等は教科書にあったので 分かったのですが(トク・ピシンやハイチのフレンチ・クレオールなど)、上層言語(superstrate/lexifier language)がヨーロッパ系の言語という例ものしか紹介されていません。 植民地政策ということがピジン・クレオール形成の 背景にあったことを考えると、日本語にも クレオールがあったりする(した)のでしょうか? (日本語が上層言語=superstrate/lexifier languageで 植民地の現地語が基層言語=substrate languageということで、です) ピジン 止まりでクレオールにまではならなかったものや、現在残っていないのかもしれませんが そういうものも含めて知りたいです。

  • カタカナ発音の英語は、ピジン語ですか?

    ※ここでは、借用語や和製英語という日本語の語彙として定着してるものではなく、カタカナ的に発音される英語のことを指すことにします。 高校生等が、試験勉強の時に、よく完全なカタカナ発音で英単語を覚えたりします。 本当は発音が良い先生達も、語彙や文法の詳しい説明をする時、あえてカタカナ発音に切り替えたりします。帰国子女の人達も、まわりに合わせるためにあえてカタカナ発音を習得するといいます。 つまり、日本ではむしろカタカナ発音の英語がスタンダードなのでは?という気がするのです。 ということは、言語学的には、カタカナ英語は、 ● アメリカ英語の語彙と文法を持ち、日本語の音韻体系を持ち、英語ともローマ字とも違う独自のつづりルール(symbol-sound correspondence rules)を持つ。 ● カタカナ英語のネイティブスピーカーは存在せず、試験勉強等の特定の状況で、日本人同士でのみ使う。よって、クレオール語まではいかず、まだピジン語の段階。 という解釈はできるでしょうか? 補足すると、文化的に強いアメリカ人の言語が上層言語、日本語が基層言語。 こういう状況では、語彙が一番変わりやすく、発音が一番変わりにくいというので、発音だけは基層言語の日本語の特徴を残したまま、ということでしょう。 いえ、全然トンチンカンだったらすいません。

  • 社会言語学について。

    今、大学の志望理由書を書いています。そこで、社会言語学を学びたいということで様々な本を読んでいます。 主に大学でシンガポールの文化的視点から見た英語をやりたいと思っているのですが、それの重要な単語の意味がわからないのでご教授願いたいと思います。 シンガポールは多民族国家です。当然そこには民族ごとに言語があるわけです。シンガポールの場合第三者的な言語の英語を用いてそれを統一しようとしています。その中で出てくるSinglishというものが中国・マレー・タミルの諸言語の影響を受けた英語の一体系であるところまではわかっています。しかしそこに出てくる「ピジン言語」「クレオール言語」「リンガ・フランカ」の違いがわからないのです。先日某大学の教授にピジンとクレオールの違いは教えていただいたのですが、それらとリンガ・フランカの違いが、自分の中では曖昧です。よろしくお願いいたします。

  • ラテン語に一番近いのは?

    文法的,語彙的,音声的にみてラテン語に一番近いのはどの言語でしょうか. 私としては古代ローマ以来の歴史的にみてイタリア語かなと考えています. 上記3点(文法・・)によってそれぞれ違う言語が近いということもあるのでしょうか(文法的にはA語だが語彙的にはB語という様に).ロマンス諸語のいずれかではあるのでしょうが,言語的な遠近を判定するのがむずかしいとすれば,現代の人々がラテン語に対していだいている感覚から判断してということで如何でしょうか.たとえば,イタリア人はイタリア語がラテン語の直系の子孫だと思っているが,他の国ではそういう感覚が希薄だとか...ありますか. また,欧州各国では義務教育や高等教育でどの程度ラテン語が教えられて居るのでしょうか.

  • 日本語と朝鮮語の関係について

    日本語と朝鮮語の関係に興味がある者です。 二つ質問があります。 1)日本語と朝鮮語は文法は酷似しているが、基礎語彙に共通が少ないため別系統の言語と考えられているそうですが、地理的にも近く、歴史的にも密接な関係がある二つの言語が文法までそっくりなのに、語彙のために別系統であるというのは素人には少し教条主義な気がします。なぜ語彙が文法よりも重要視されるのか、あるいはもともと関係のあった二言語が語彙だけ分かれるような事は考えられないのか、教えてください。 2)二言語の文法の酷似は日本の韓国併合の影響はあるのでしょうか よろしくお願いします

  • 日本は《マインドコントロール社会》でしょうか

     然りでしょうか 否でしょうか。  いづれでも その理由は なんでしょう。  その結果 どうすべきでしょう。どうも しないでしょうか。  わたしの関心の焦点は こうです。  一つには 広い意味での《以心伝心》 これが どのように はたらいているか。さらに広げて 《言霊》思想も そこに かかわるのか。  もう一つには 農耕民と遊牧民との比較対照での捉え方です。後者が 現代では 広く欧米が代表し 中東砂漠地帯にもかかわると言われます。そこでこそ ものごとを明確に表わす傾向にあると言うものですが これに対して 農耕民の社会では そうではない・つまり 言外に言わんとすることを忍ばせ 果ては マインドコントロールにまで行きつくと見られるのかも知れない。というとき じつは いわゆる上層・支配層は そうであるかも知れないとしても 基層を成す市民のあいだでは 農耕生活をいとなむ共同体の昔から なるほど たとえ ものごとをあからさまには言わないとしても 人びとの間では 世の中の真相を じゅうぶん 早い段階で 知ってしまっている。知り切っているからこそ 特別に何も言わないのだと考えられてくる場合が 多いのではないでしょうか。庶民は ばかではありません。  上層のもっぱらの公民と そして 基層の市民らとのあいだに きわめて 滑稽な茶番劇が演じられていて 後者の人びとも あほらしいから 積極的に 新しい一歩を踏み出さない。こういう情況が 戦後 半世紀以上にわたって 続いているのではないでしょうか。  マインドコントロールという情況は あるか / あるとすれば どのようであるか / どうしたものか。ご賢察をおしえてください。

  • センターレベルを解けないなら予備校行っても意味ないですか?

    英語は文法問題は出来るんですが長文ができません。 古典は文法の参考書しかやってません。 現代文もほぼ語彙しかやってません。 どうなんでしょうか?

  • 文化人類学関係の質問です。

    文化人類学関係の質問です。 「あの世」と「この世」のような語彙は他の言語に存在しますか? 日本語と多言語を比較したとき、そこに現れる人々の世界観について意見を聞かせてください。

  • 中年の第2言語習得の臨界期の影響

    言語の臨界期は音が早くて、統語などが遅くて10歳から15歳までとかで更に語彙などはないとか。 形態についても研究されているようで。 臨界期仮説はあくまで仮説ですが、音については有力との考え方もあります。 私は中年ですが、言語運用能力などどう考えればいいのでしょうか。 中学で英語、20歳手前でほかの欧州言語と接してます。 上の話を総合すると、 多分、英語の音は聞こえにくいが、文法など統語は体で覚えている可能性がある。 形態についてはわからない。語彙はこれからも覚えれる。 韓国語は日本語の文法と似ているということは統語的に有利ということなんでしょうか。 他の欧州言語は英語で学んだ統語などが有利になるいうことでしょうか。 こんな感じになるのでしょうか。