たかが占いで

質問

最近占いが流行っています。朝の今日の運勢から
血液型まで様々です。しかし特に血液などは決め付けや
差別などと目くじらを立てる人もいます。

確かに血液型など私の場合は的を得てるなあと関心
します。しかし所詮科学的根拠の無い、お遊びの
範疇ですよね。だから血液型も参考程度にしか
しませんし、運勢も気に留める程度です。なのに
わざわざ局や公的機関に抗議したりする人の
気持ちが信じられません。なぜですか？

回答No.3

garibar2

占いが、あくまで「素敵な嘘」として扱われている分には構わないのですが、「似非(えせ)科学的」に扱われ出したことを問題視しているのでしょう。

「似非科学」とは、実際は科学的ではないものを、統計の誤解、論理の飛躍、因果関係のこじつけ、などによって科学的であるかのように見せかけたもののことを言います。

知人に聞いた話ですが、ある番組では、
「Ａ型の人の糖鎖は大腸菌と似ている。そのため、Ａ型の人は大腸菌による感染症に弱く、不潔な環境に住むＡ型の人間は死にやすかったので、結果としてＡ型には清潔を好む神経質な感じの人が多い。」
などといった形で血液型と性格の関連性について言われていたようです。

まず、ここで、血液型占いが、あくまで「嘘 (≒科学的事実ではない) 」であることを強調しなければなりません。

そもそも性格というものは、科学的に定義できるものではありません。
ですから、性格と、血液の分類体系(科学)である血液型の相関を科学的に語ることは、根本的に不可能なのです。

しかし、「嘘」だからといって、血液型占いが社会的に否定されたわけではありません。
「嘘」でも、それを楽しむことは可能です。
ドラマや映画、漫画、小説、サンタクロース…、それらは、みんな「素敵な嘘」です。
というか、「素敵な嘘」は社会にとって必要なのです。
血液型占いも、それらと同じだと考えてよいでしょう。
そして、血液型占いが「素敵な嘘(ファンタジー)」として、社会に認められ、受け入れられている分には、何の問題もありません。

しかし、血液型占いがあくまで「科学的事実」であるかのように(本気で)信じられてしまうことには、問題があります。

「嘘」の常識が「科学的事実」として多くの人に信じられていると、最悪の場合、差別が発生しかねません。
実際、ヒトラー政権下のドイツでは、ナチスの宣伝により「ユダヤ人は劣等民族である」という「嘘」が、「科学的事実」として多くのドイツ人に信じられていました。

サンタクロースやドラマ、映画が「嘘」であることはみんな知っています。
本気で信じている人も数％いたりしますが、国民の８０％が信じてしまうようなことはありません。
そんな事態は異常ですし、危険です。
何より、国民を「馬鹿」にしてしまっているといっても過言ではありません。

大勢の人が見るＴＶ番組などの製作者は、そのような危険な事態が発生しないよう、それが真実であると強調することは、自粛すべきなのです。