飽和水蒸気圧が気圧を変えても一定な理由はなんですか
- 飽和水蒸気圧は温度のみに依存し、どんな気圧であっても温度が同じなら飽和水蒸気圧が同じというのが感覚的に理解できず、腑に落ちません。
- 似たような質問はネット上に散見されましたが、どれも直接的な回答がついていないようだったので改めて質問した次第です。
- 私の感覚的には気圧が下がって空気のスペース(?)が空くぶんたくさん水蒸気を保有できるようにも思えるし、あるいは反対に単位体積当たりの空気分子のモル数が減るぶんそれに合わせて水蒸気の許容量が減るようにも思えます。
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飽和水蒸気圧が気圧を変えても一定な理由はなんですか
この質問をご覧くださってありがとうございます。タイトルの通り、飽和水蒸気圧が気圧が変わっても一定な理由を知りたいです。 飽和水蒸気圧は温度のみに依存し、どんな気圧であっても温度が同じなら飽和水蒸気圧が同じというのが感覚的に理解できず、腑に落ちません。似たような質問はネット上に散見されましたが、どれも直接的な回答がついていないようだったので改めて質問した次第です。ちなみにこの知識は気象予報士試験の学習を進めている中で登場しました。 1000hPa,273Kの空気塊1m^3に、仮に水蒸気が10g存在してちょうど飽和するとして、700hPa,273Kの別の空気塊1m^3にも同じように10gの水蒸気で飽和するということですよね? 私の感覚的には気圧が下がって空気のスペース(?)が空くぶんたくさん水蒸気を保有できるようにも思えるし、あるいは反対に単位体積当たりの空気分子のモル数が減るぶんそれに合わせて水蒸気の許容量が減るようにも思えます。とても幼稚な質問であることは重々承知しておりますが、どなたかご回答くださると嬉しいです。
- shawntiger
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質問者が選んだベストアンサー
まず、水蒸気が飽和するというのが、分子レベルでどういうことかを考えてみましょう。 まずは、気体の分子運動論のおさらいから。気体状態では、空間内を分子が好き勝手に飛び交っていますが、そのとき分子が外壁等に当たって跳ね返ることにより、その運動量変化が力積となって「力」として観測されるのが「圧力」です。そして、混合気体の場合、特定の成分によるものだけを示すのが「分圧」です。 で、気体の温度というのは、すなわち気体分子の平均速度(比例じゃないですが)です。ですので、同じ温度なら、分子の密度に比例して(容積に反比例して)圧力は高くなります。これが、気体の状態方程式ですね。 さて、密度が高くなると、気体は分子同士衝突する機会も増えます。そして、分子同士や壁にぶつかった時の速度によっては、分子間力により引き合い、大きな固まりに成長します。これが「結露」です。ですので、ある密度(分圧)以上になると、分子はどんどん「結露」し、それ以上分圧が上がらなくなるわけですね。それが「飽和圧力」です。 さて、ここで見方を変えると、結露を生じる温度(=露点)とは、気体の平均的な運動の力が分子間力に抗えなくなる温度であり、これは気体(水)の「分圧」のみに依ることがおわかりでしょうか。それを水の場合は「飽和水蒸気圧」というわけですね。ですので、飽和水蒸気圧は、温度にのみ依存すると言うことになります。 ですので、空気の全圧がいくつだろうと、結露のメカニズムには窒素や酸素の分子は関与できないので関係なくて、あくまでも水の分圧(水蒸気)のみを考えればいい、という理屈です。 こんな説明でいかがでしょう。
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- takochann2
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気化した水分子は非常に粗(大きな真空の空間に小さな分子が僅かしかない)ですし、気体の空気も分子のスケールで見ると非常に粗です。したがってお互いに干渉(力を及ぼしあう、あるいは化学反応)することがほとんどないので、空気分子の密度と運動量とは関係しない。したがってそれぞれの分圧だけが相変化に影響する。と考えてはどうでしょうか。 そういう意味の質問ではないでしょうか???
- nananotanu
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No.1さんが書かれているように、「水蒸気だけの気体」がその温度で取り得る最大の圧力、ですから、体積にも気圧にも依存しません:気圧は自動的に飽和水蒸気圧しか取れない。
- 69015802
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圧力が低いと沸点が下がる事(沸騰しやすい)と飽和蒸気圧がごっちゃになっているのではないでしょうか? 水蒸気だけで満たされた密閉容器の温度を下げていくと内側に結露して圧力が下がっていきます。その圧力が飽和蒸気圧です。
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