蛍光X線分析結果解析時における波長の重なりについて

このQ&Aのポイント
  • 7月よりRoHS対応のため、X線分析に携わっています。協力会社より、波長分散型の装置にて鉛の検出の連絡を受けましたが、錫Kα2ndと鉛Lβ1の波長ピークが重なることによる誤検出が判明しました。
  • 当社では島津製のエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX-720)を使用しており、同様の誤検出が起きる可能性について懸念されています。調査した結果、波長分散型とエネルギー分散型では錫Kα2ndと鉛Lβ1のエネルギー値が大きく異なるため、重なりは起こらないことがわかりました。
  • エネルギーと角度は比例の関係にあるため、エネルギー分散型の装置では錫と鉛の波長の重なりによる影響はないと言えます。
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蛍光X線分析結果解析時の波長の重なりについて

7月よりRoHS対応の為、X線分析に携わっています。 協力会社より、波長分散型の装置にて鉛OUTの連絡をうけましたが、 錫Kα2ndと鉛Lβ1との波長ピークの重なりによる誤検出と判明しました。 当社では、島津製のエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX-720)を使用しているの ですが、同様の誤検出がありえるのでは?との不安をぶつけられています。 調査したところ、 波長分散型のデータを見ると確かに重なっていたのですが 当社のエネルギー分散型では、錫Kα2ndと鉛Lβ1のエネルギーが大きく異なり重なりが 見られませんでした。 エネルギーと角度は比例の関係にあるので、同じだとの意見もあり、 調べても、内容が難しく理解に苦しみます。エネルギー分散型では、錫と鉛の 重なりの影響はないということで良いのでしょうか? 教えて下さい。

noname#230358
noname#230358

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noname#230359
noname#230359
回答No.2

>半田に含まれる鉛を測定する上で、錫が影響するのならば、蛍光X線の半田鉛検査の値は問題外となる ⇒たぶんこれは、「鉛フリーはんだの主成分はSnなので、SnとPbのエネルギーが近ければPbもSnと同じぐらい検出される⇒Pb濃度の測定は不可能」ということを言っているのだと思います。 EDXとWDXでは検出気の原理が異なるので、妨害ピークが発生する元素が違うのかもしれません。 keroさんの言うとおり、蛍光X線による判定は知識が必要で、規格に対して測定値が十分小さいときのみOKと判断し、怪しければ詳細分析に出すというのが一般的です。

参考URL:
http://pfwww.kek.jp/iida/xrf.htm http://www.dent.niigata-u.ac.jp/epma/edxwdx.html
noname#230359
noname#230359
回答No.1

島津のEDXでは元素の含有の有無を判定する際に、 Ka、Kb(La、Lb)のピークがペアで検出されているか、 測定値が標準偏差の3倍を大きく超えているかなどが説明書などで書かれているかと思います。 実際に、島津に問い合わせてみるとピークはKaだけでも 含有されていることがあるなど判定が難しいようです。 蛍光X線はあくまでもスクリーニング用と判断して、 ICPなどで詳細分析を併用した方が確実な価が分かると思います。 今回の質問の内容をみて、Ka2の重なりまで見る必要があるのかと感じました。 あまりアドバイスにはならないかと思いましたが、 記入させて頂きました。

noname#230358
質問者

お礼

回答ありがとうございました。 情報足らずでしたが、半田に含まれる鉛を測定する上で、錫が影響するのならば、 蛍光X線の半田鉛検査の値は、問題外となるとの指摘から調査していました。 すべてのエネルギーを表示し、確認しましたが、エネルギーの重なりはないようです。 波長分散とエネルギー分散で妨害ピークが発生する元素がなぜ違うのかは、まだ、 いまいち理解できていませんが、 エネルギー分散型では、エネルギーの重なりがなければ、妨害ピークの発生はありえないようなので、 鉛と錫は影響しないということで理解しました。

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