• 締切済み

社会思想

アダム・スミスが捉えることのできなかった自然権の問題とは何ですか?

みんなの回答

  • adam01
  • ベストアンサー率0% (0/0)
回答No.2

これを考える上では確かホッブズが鍵となると思います。 私自身が若輩なので、なんとも確実なことはいえません。ホッブズは、周知のように「自然状態」というのを想定しました。それによれば、人間は本来的に「万人の万人に対する闘争」だった?か、ともかく人間はリヴァイアサンなる国家が存在せずして、秩序は守れないということなのだそうです。 つまり、人間は国家という抑制者なしには、すぐさま私欲をこらした闘争状態へと陥ってしまって、手がつけられなくなるのだということです。これはあなたも知っているでしょう? スミスもまた基本的に自然思想というようなものに著しく影響された世代です。自然状態と自然権はちょっと違いますが、根っこのところはつながります。スミスは、何を言ったか?彼の理論はなんといっても、「見えざる手」という一言につきます。 つまり、スミスは見えざる手、すなわち国家が介入しない自由な交換こそが、人間の自然状態であったのであり、それは本来的な自然権であるというわけです。 よって、スミスの言葉からすると、交換は人間の性向なるものであって、これは国家によっては否定しえるものではなく、そしてその介入なしに行なうことで、市場を操作しなくとも、あたかも誰かがうまく市場を適切に調節しているようになる…というのは分かりますね?有名です。 もう想像がつくと思います。 結論はこうです。スミスはその見えざる手という理論を提示したということは積極的に評価されるべきであったのですが、ただ見失ったというか、非常に楽観的であったのが、国家の必要性に関してだったのです。 彼は国家の市場への介入を拒否しました。これはホッブズを克服したのではなく、無視したような状況で、実際彼は後々に噴出する多大な失業問題などの社会問題の対処に関して、厳密には言及しなかったわけです。 その意味ではホッブズは国家の働きとは何か、どうあるべきかということに積極的に取り組んだのであり、スミスはその点、楽観的でありすぎたことは否定できないのです。 これがやがてケインズ的な問題となって、現れることはご存知でしょう。簡潔に言えば、大恐慌時の自由主義者・限界学派の答えはこうだったわけです。これは一時的な風邪をこじらせたようなもので、ほっとけば見えざる手によって、調整され治るよ、と。

noname#15238
noname#15238
回答No.1

あまり自信はないのですか、参考までに。 アダムスミスと自然の関係でしたら、スミスの経済学にとって自然は、所与と言うのですか、始めから与えられたものとして、考察から除外した点でしょうか。 ケネー等の重農主義と比較すると判り易いです。 社会思想として「自然権」が、別の意味でしたら、見当外れになりますが。

関連するQ&A

  • アダムスミスマルクスの思想はどういう意味で最善説か

     アダムスミスとマルクスがある意味最善説の一種であるといえるのはなぜか教えてください。 あと、彼らの思想の妥当性についても教えてください。

  • あなたがアダム=スミスの社会哲学から学んだことを詳しく教えてください。

    あなたがアダム=スミスの社会哲学から学んだことを詳しく教えてください。

  • アダムスミスと現代の経済問題

    考えを貸してください 笑 アダムスミスの考えが影響している 現代の経済問題にはどのようなものがあるか 教えていただけませんか? スミスについては分かってきたのですが 経済問題についてはなかなか知識がつかなくて 困ってます。。。 どなたかお教えください。

  • あえて名前を伏せる理由

    何らかの名前を呼ぶとき、名前そのものを伏せて、ぼかして呼ぶことがありますが、あれはなぜなのでしょうか? 例えば「アダム・スミス」について説明するとき、「18世紀のある高名な経済学者が『見えざる手』を説いた」と書いたりします。 文章からアダム・スミスであることは明らかなので、伏せる意味はないように思えます。

  • アダムスミスの理論を、ミクロ経済学またはマクロ経済学の立場から、「ミク

    アダムスミスの理論を、ミクロ経済学またはマクロ経済学の立場から、「ミクロ経済学(またはマクロ経済学)から見たアダムスミスの理論の問題点と解決法」のテーマで論じるとどういう切り口になるでしょうか? (つまり、過去の理論は現在のレベルからすると不十分・不完全なところがあるので、それを指摘し、現在ではそれがどのように補われているのか。)

  • 格差社会の経済学理論。

    格差社会をよく耳にするようになって、授業でも度々扱ってる問題でもある格差社会。 ある程度新しい問題ですが、話題なだけあって基本的なことや背景はわかってきました。 しかし経済学理論や法則性となるとなかなか本には書いてない、もしくは探しきれてないのです。 資本主義を突き進めた結果、こうなったのだとしたら やはりこの場合はアダム・スミスを始めとするニューエコノミーという広い分野で語るのでしょうか?? もう少しピンポイント(例えばNEETはマルクスの搾取の理論で語れるように)での法則性や理論があるのだとしたら、どうか教えてください。

  • 価格の決め方

    私は「価格の決め方」を調べているのですがアダム・スミスの「神の見えざる手」の需要と供給によって決まることは知っているのですがそれ以外の決まり方はあるのでしょうか?もしあるとしたらその決まり方の問題点、そのことが書いている本やサイトを教えて下さい。

  • アダム・スミス 貨幣論

    アダム・スミスの貨幣論の位置づけについてどなたかわかりやすく教えていただけますか? お願いいたします。

  • アダムスミスの経済に対する考えって何でしょうか?

    経済学の父であるアダムスミスについて質問したいんですが、アダムスミスの経済論は現在の経済に当てはまるんでしょうか? 夜警国家や小さな政府といわれた自由放任経済は正しかったのですか? 勿論のこと、失業や貧困などもでたでしょう。現在と同じ不況になったことも。そんな責任は誰にあったことになっているんでしょうか?

  • アダム・スミスの価格理論について。

    最近彼の本をざっと読み始めた経済学初心者です。 アダム・スミスの価格理論は簡単に言うと A『価格メカニズムは市場価格が変動することで、需要と供給の過不足が自動調整され、安定した社  会が出来る』 というような事が書かれていました。 更に彼の自然価格論で、 B『労働者・資本家・地主がさらに有利な利用を求めてそれぞれの私有財産の用途を求めても、賃金も利潤も地代も等しくなってしまう』 というような事も書かれていました。 そこで教えていただきたいのですが、おおざっぱに言うとアダム・スミスはBの考えから、Aのことが分かったんでしょうか? つまりAとBは内容的には大体同じようなことを言っているのでしょうか????