なぜフランスは反政府軍を支援するのか

質問

なぜフランスはシリアのアサド政権を倒すために反政府軍を支援するのでしょうか？わざわざ内戦に介入してフランスに何の利益があるのでしょうか？

回答No.4

92128bwsd · ベストアンサー

一言で回答するには複雑すぎるのですが、出来る限り状況整理を試みますと、
・反政府軍と言っても、アサド政権にたいこうする勢力のうち比較的穏健派で欧米的な民主主義を導入しやすい集団をアメリカが選んで支援しているだけで、アサド政権 vs. 反政府軍と言うほど統一されたものではありません。
・今のヨーロッパに流れ込む難民の問題はISだけではなくアサド政権の圧政によるものが多いと言われています。
・フランスが行っているのは、国際社会共通の敵であるISに対する攻撃です。
・フランス国内ではISを叩くためにアサド政権と協力すべきと言う声もありますが、基本ポリシーはアサド政権には協力せず、対ISで他のシリア勢力が一体となれば支援すると言う立場です。
・アメリカが反アサドのために支援をしている勢力はアサド政権を倒すことを願っていて、アメリカが望むようにISと戦うつもりはありません。
・対ISでのロシアの参入と、ロシアとフランスの協力のムードの中アサド vs. 反アサドと言う構図は取り敢えず後回しにする風潮が出てきています。

これが私の理解で、フランスが積極的にアメリカが支援する（しかも行き詰まりつつある）反アサド勢力を支援しているとは思っていません。

お礼

回答ありがとうございました。

回答No.3

kohichiro

独立国であった国の失政で政府が国内の秩序を治められないほど弱体化して内乱が続き、多くの難民が国内外にあふれている状態では、国連軍が介入して秩序を回復させることが人道的に国際的な義務になっています。シリアの内乱でもそういった提案がなされましたが、どういった方向で収拾するかで常任理事国間で一致を見ていないのです。アサド現政権は既に死に体であり、早く国としてまとまらなければ、この混乱を狙ってＩＳが介入して国を席捲してしまいそうな勢いになったので、アメリカなどが提唱してとりあえず反アサド派にてこ入れしようと有志連合を組んで介入し始めたのです。要するに国連の機能を補完するという名目があるわけです。しかしロシアはアサド政権に既得権益を持っているのでこれにブレーキを掛け続けているわけです。

＞わざわざ内戦に介入してフランスに何の利益があるのでしょうか？

直近の国益からいえば何も得るところはないと思います。もちろんＩＳについては歴史的な責任もあるでしょうし、人道上の理由ばかりでなく、欧州に難民が殺到したり、テロが増えたりするのを抑える効果は期待できるかもしれません。

お礼

回答ありがとうございました。

回答No.2

hekiyu

リビアなどと異なり、シリアには石油はほとんど
出ません。

だから、フランスはあまり介入したくないのです。
フランスに限りません。
米国だってやりたくありません。

しかし、アラブの春がシリアに伝染し、反アサド派
が暴れ出しました。

それにクルドやイスラム国が加わり、いまでは四つ
巴の内戦状態で、一般市民にも多くの犠牲者が出ています。

国際世論に押された米国が、渋々腰を上げて空爆を
やり出した訳ですが、フランスにも参加要請が
あったのでしょう。

アサド派は、親ロシア、親イラン、反イスラエルです。
つまり反欧米です。

だから、フランスとしても、空爆ぐらいなら付き合うか
ということで、参戦することになりました。

お礼

回答ありがとうございました。

回答No.1

eroero4649

シリアのアサド政権は、反イスラエル武装闘争路線であるパレスチナイスラム原理主義組織、ヒズボラの強力な支援者だったのです。シリアとイスラエルは国境を接しており、過去に4度の中東戦争で戦った関係です。
一方のイスラエルには、国産のクフィル戦闘機がありますが、はっきりいいましてこれはフランスのミラージュ3戦闘機のパクリです。パクリといいますか、あのイスラエルの情報組織モサドがフランスから設計図を盗んでそれを基にイスラエルはクフィル戦闘機を開発しました。
戦闘機の設計図を盗むとはけしからん、となるはずですが、不思議なことにこれにより仏イ関係が悪化したということはありませんでした。なんとはなしに、「盗んだって体裁にしてくれないとウチも困るんだよね」的な空気を感じなくはないです。

さらに、現在イスラエルが核兵器を保有しているのは国際社会の公然の秘密となっています。その核兵器をどこでどうやって開発したのかって話がありますね。なんてったってイスラエルはあんなに国土が狭いのですから、実験する場所もありません。
今のところどこの国がイスラエルに技術提供をしたのかは一切公けになっておりません。ただ、フランスの核実験にイスラエルの科学者が参加したってことはあったようです。「イスラエルの核兵器はどうやって開発したか」って話になると、どうもフランスの影がチラチラするんですよね。というか、フランス以外にチラつく国はないのですよね。アメリカもソ連も中国もそういうそぶりは見られないのです。

反イスラエル組織を露骨に支援するアサド政権は、イスラエル寄りの国にとっては決して面白い指導者ではないのですよ。あとは白人の植民地支配手段の王道は、現地人をたきつけて内戦状態を作り上げ、泥沼にしてから傀儡政権を作るというやり方です。そのお手本のような例がイギリスによるインド植民地化です。今は他にミャンマーでアウンサンスーチーのおばさん（夫はイギリス人）を使って揺さぶりをかけていますね。ただこのやり方はいつも上手くいくとは限らず、それで失敗した例がベトナムです。

お礼

回答ありがとうございました。