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本の解説

坂口安吾の天才になりそこなつた男の話 という作品を読みました。とても短いお話だったのですが、内容がさっぱりわかりません… 私の読解力不足のせいですが、どなたか解説していただけないでしょうか? 個人的には切ないお話なのかなあと感じたのですが、それもずれているかもしれません…

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回答No.1

http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45827_34974.html  ↑で始めて読ませていただきました。  切ない話と言うより、おもしろ話、ユーモア話の類ですなぁ。  大要は  作者が交通事故で入院していると、たいていの人は慰めの言葉を書けてくれるが、一人だけ羨ましげな顔をしたヤツがいる。それが詩人の菱山だ。  菱山はノー天気な男で、新聞も本も読まないのに新聞社の入社試験を受けて落ちるような世情も知らないし知識もない男だ。  その菱山に1つだけ持論があって、それが「古今の天才は頭を打って天才になった」と言う馬鹿げた説だ。それで頭に大けがをした作者を羨ましく思ってた。  ところが彼も4か月後に自動車事故で頭に大けがをした。ようやく口がきけるようになって、医者に持論をぶつけてみた。医者曰く「頭を打っても頭が良くなると言うことも悪くなることもない」  菱山は可哀想なくらいにしょげかえった。それを見て医者は「病は気からです。日本人は病室で壁を見ているだけだから、気が滅入る。西洋人は窓の外も見る。それだけで大違いです」と熱心に慰めた。  その忠告が菱山の心に響いた。それからは度々窓の外を眺めた。 「実際に病は気からだよ。人生だってそうだよ」と菱山は熱意を込めて語ると、真冬なのに窓の方へ向かった。 「外は良い月だ、名月だよ、君」そう言いながら雨戸を開けた。  しかし、ドコにも月がなかった。縁の下まで探したが、やはり月はなかった。 「ああ、今日は月が出ていないね。又、この次、月を見てくれたまえ」  菱山は、こう悲しげに呟いて静かに戻ってきた。  もっとかいつまんで書けば、  ノー天気な男が持論を医者に否定され、医者の忠告を「窓の外を眺めて気分転換せよ、そうすれば人生も変わる」として新たに持論にした。  その持論を熱弁して真冬の夜なのに「外の月を見よ」と雨戸を開けたら、月が出てなかったって話です。

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