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最小分解体と拡大次数について

f(X)=(X^4+X^2-6)(X^3-7)∈Q[X]とする。(C[X]においては、f(X)は一次式に分解する。) f(X)のQ上の最小分解体Kとその拡大次数[K:Q]を求めよ。 Kはなるべくわかりやすく与えること。 ちなみに定義として 拡大K/Fにおいて、KはF上のベクトル空間とみなせる。Fベクトル空間としてのKの基底、および次元をKのF-基底、K/Fの拡大次数と言い、拡大次数を[K:F]と書く。 この問題がよくわかりません。解ける方いたらよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

最小分解体の定義は知っていますか? f(X)が一次式に分解するような最小のQの拡大体のことです。 いいかえれば、Qにf(X)の全ての根を添加した体のことです。 詳細に説明するとただただ長くなるので、大雑把に説明します。不明な点があれば、ご指摘ください。あらためて詳しく説明します。 まず、f(X)をQ上既約な多項式の積に分解すると、f(X)=(X^2+3)(X^2-2)(X^3-7)となります。 ↑それぞれの因子の既約性はアイゼンシュタインの判定法などから。 次に、 (X^2+3)の最小分解体はQ(ω)、Qの2次拡大 (X^2-2)の最小分解体はQ(√2)、Qの2次拡大 (X^3-7)の最小分解体はQ(ω, 7^(1/3))、Qの6次拡大 ↑これは実際に各多項式の根が具体的に分かるので。 よって、3つの体を全て含む最小の体はQ(ω, √2, 7^(1/3))、これが求めるKである。 いま中間体の列、たとえば Q⊂Q(ω)⊂Q(ω, √2)⊂Q(ω, √2, 7^(1/3))=K をとれば「高々」2×2×3=12次拡大であることが分かるが、 実際に12次拡大であることを示す。 それには次のような拡大体の列を考えるのが手っ取り早い。 M=Q(√2)、N=Q(7^(1/3))、L=Q(√2, 7^(1/3))とすると、[L:Q]は高々6であり、 Q⊂M⊂Lより[L:Q]は[M:Q]=2で割れ、 Q⊂N⊂Lより[L:Q]は[N:Q]=3で割れるので、実際に6であると分かる。 さて、√2, 7^(1/3)は共に実数なのでLは実数体の部分体。 一方、ωは実数でないのでL⊂L(ω)=Kは真の拡大が起きている。 よって[K:Q]=[K:L][L:Q]=2×6=12が示せた。 従って質問の問題の答えは、 K=Q(ω, √2, 7^(1/3)) 、[K:Q]=12 となります。 (添加する元はωの代わりに例えば√(-3)としても同じです。"なるべく分かりやすい"元で書くといいです。)

gollira2012
質問者

お礼

なるほど!!非常に分かりやすい解説ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • alice_44
  • ベストアンサー率44% (2109/4759)
回答No.3

ああほんとだ。 [Q(√2, i√3, a):Q] = 12 だねえ。

  • alice_44
  • ベストアンサー率44% (2109/4759)
回答No.1

f(X) を C[X] 上で分解してしまってから、 振り返って考えたら、簡単。 (X^4+X^2-6)(X^3-7) = 0 を解いて、 X = ±√2, ±i√3, a, aω, aω^2 ただし a は 7 の実三乗根、ω = (-1+i√3)/2。 これを眺めて、Q(±√2, ±i√3, a, aω, aω^2) が Q(√2, i√3, a) で済むことが解れば、 K = Q(√2, √(-3), 7^(1/3)) と書ける。 [K:Q] = [Q(√2, i√3, a):Q] = 7 は、 つまらない結果だが。

gollira2012
質問者

お礼

簡単に説明していただいてわかりやすかったです。ありがとうございました。

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