「からぬ」の文法的な説明と肯定形について

このQ&Aのポイント
  • 「からぬ」とは、形容詞の未然形に打消しの助動詞「ぬ」をつけることで、「無理ではない」「道理である」「当然である」という意味を表します。
  • 具体的な言葉で言えば、「子供らしからぬ」「無理からぬ」といった表現に使用されます。
  • なお、「からぬ」の肯定形は「かろう」ではありません。肯定形は「からむ」となります。
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「〇○からぬ」を文法的に説明して下さい

「子供らしからぬ」とか「無理からぬ」の「からぬ」を文法的に説明して下さい。 手元の辞書によると「無理からぬ」の説明は次のように載っていますが、肝心の「からぬ」については説明されていません。 むり‐からぬ【無理からぬ】 [連体]《形容詞未然形語尾に打消しの助動詞「ぬ」のついた「よからぬ」などの「からぬ」を「無理」につけてできた語》無理ではない。道理である。当然である。「彼が怒るのも―ことだ」 http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%CC%B5%CD%FD%A4%AB%A4%E9%A4%CC&kind=all&mode=0&SH=1&from=gootop ついでに質問しますが、「からぬ」の肯定形は「かろう」でしょうか。

質問者が選んだベストアンサー

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  • marisuka
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回答No.3

 形容詞の古語の活用は二系統あったようで、高校生のときに習った「○ ク シ キ ケレ ○」ってやつと「カラ カリ カリ カル カレ カレ」ってやつです。○は命令形で、形容詞を命令することはできないから使う人がいない。だったら「なし」にしとこう。あ、でも「なし」って言っちゃうと紛らわしいからマルって言うようにしよう。で、よく使われるのをまとめると、あの複雑な覚え方になったわけです。  さて、「からぬ」はこの「古語の形容詞の未然形の活用語尾」=「から」に打ち消しの助動詞「ぬ」がついたものです。  ついでに言えば「かり」は「~く・あり」です。たとえば「白く・あり」→「白かり」  だから「から」は「~く・あら」です。「白からず」→「白く・あらず」という調子。  「子供らしから・ぬ」は形容詞+助動詞だと考えられますが、「無理からぬ」のほうは辞書に載っていた説明のとおり「無理」にむりやり「からぬ」だけをくっつけたものでしょう。その理由として ・「~からぬ」という言い方は古語では普通にたくさんあった(赤からぬ、白からぬ、暗か  らぬ、高からぬ…) ・「無理」は名詞または形容動詞だが、形容詞と同じように状況・状態・様子を表す ということから、混同されてしまったのでしょう。  「子供らしからぬ」の肯定の形は「子供らしかり」をはじめ、否定形になっていないもの全部です。活用形は違っても、否定せずに「子供らしいよ」と言っているので。  そこから無理矢理考えれば「からぬ」の肯定の形は「かり」とか「し」とかだということになります。「かろう」も「~なんだろうな」と肯定的に推量しているから、肯定の形と言ってよいと思います。ただ、日本語では否定形はとりたてて言いますが、肯定形ってあんまり言わないと思いますよ。否定形以外は全部肯定的に言ってるわけですから。

Mister0413
質問者

お礼

丁寧かつ本格的なご回答、ありがとうございました。 「古語文法だろう」ということまではすぐに見当がついていましたが、その先のことがわかりませんでした。 ふだん私たちが何気なく使っている「無理からぬ」は、ある意味で苦しい表現だったようですね。辞書であのようにぼかした説明をしているのも、それこそ「無理からぬ」ことなのだと思うべきなのでしょう。

その他の回答 (2)

  • dohedohe
  • ベストアンサー率38% (48/126)
回答No.2

「子供らしからぬ」については、 「子供」という名詞に形容詞をつくる接尾語「らしい」とつけて「子供らしい」 形容詞「子供らしい」の未然形「子供らしから」+打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」で「子供らしからぬ」。 ただ、口語文法で形容詞の未然形活用語尾は「かろ」しかありませんので、これも文語です。 ちなみに、「良かろうこと」は、形容詞「良い」の未然形「良かろ」+推量の助動詞「う」の連体形です(口語文法)。 推量の助動詞「う」は、無変化形(終止形でも連体形でも「う」で用いるが、この2つの活用形でしか使わない)なので、「良かろうこと」は文法上は誤用ではありません(「良かろうと思って」としても間違いではない)。 肯定形については、「子供らしからぬ」は「子供らしき」ですが、「無理」はもともと形容詞ではありませんので、「無理だ(連体形なら「無理な」)」か「無理である(形容動詞「無理だ」の連用形+(補助)動詞「ある」)」かと思われます。

Mister0413
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございました。 「〇〇らしい」でひとつの形容詞だったのですね。私は「らしい」を切り離して考えていたのが盲点になっていたようです。 「無理からぬ」は、この文法とは別に考えなければならないようですね。そう考えると辞書があのように説明している事情も、なんとなくわかります。 「良かろうこと」の文法説明もしていただき、ありがとうございました。

回答No.1

辞書に直接説明がないのは、「からぬ」というのがひとつの単語として認知されていないからです。 今では、「良からぬ」や「無理からぬ」は、これ自体がひとつの単語と認識されていることが多いようです。 さて、説明は「良からぬ」のほうが簡単なのですが、文語の文法になります。 良からぬ = 良から(ク活用の形容詞「良し」の未然形)+ぬ(打ち消しの助動詞「ず」の連体形) です。 ですから、敢えて言えば、「ク活用をする形容詞の未然形の活用語尾・から」+「打ち消しの助動詞『ず』の連体形・ぬ」ですね。 「ぬ」と、連体形で終わっているので、「良からぬ」の後には、体言(名詞など)が来ます。 無理からぬは、「無理」という言葉が形容詞とは思えないので、「良からぬ」などにならった造語が発祥なのではないかなと思います。 あと、「~からぬ」は、打ち消しの助動詞で終わっているから打ち消しなので、「肯定形」というものを敢えて考えるのなら、ク活用の連体形である、「良き」になるべきでしょう。 (「良かろう」の後に、名詞は続きませんね?)

Mister0413
質問者

お礼

ご回答、ありがとうございました。 「良からぬ」の肯定表現が「良き」だということは、わかりました。 では「子供らしからぬ」については、どうなのでしょうか。 これらとは別の文法理論だということは、百も承知の上でさらに質問いたします。 「『良かろう』の後に、名詞は続きませんね?」とのことですが、私は「良かろうことと思って~」という表現をどこかで見た覚えがあります。それは誤用ということなのでしょうか。

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