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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:カロリング朝創始について)

カロリング朝創始について

このQ&Aのポイント
  • カロリング朝創始の経緯とは?
  • 聖職者と統治者の関係とは何か?
  • 聖像禁止令とカロリング朝創始の関係とは?

質問者が選んだベストアンサー

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  • mekuriya
  • ベストアンサー率27% (1118/4052)
回答No.4

中世西欧社会においては、ローマ教皇が絶対です。古代ギリシャ・ローマ時代の科学文明は廃れて、人々の判断基準は宗教だけです。子供と同じです。「パパ、これ食べてもいいの?」「ママ、遊びに行ってもいい?」何でも自分では判断する能力が無くて、何事も親と相談する子供と同じなのです。ゲルマン民族は蛮族でした。だから科学的な思考能力が無かったのです。ローマ帝国においてキリスト教徒は当初弾圧されました。キリスト教は、既存宗教の既得権益を侵すものとして攻撃されたのです。ローマ皇帝は絶対的な権力を持っていましたが、それは人々の支持を得ていたからです。ところが弾圧にもかかわらずキリスト教は帝国に広まっていきました。逆に既存宗教はだんだん衰えていきました。そうなるとローマ皇帝はキリスト教を保護することで自分の支持基盤を固める必要が出てきました。ローマ皇帝はついにキリスト教をローマ帝国の国教にしました。古代ローマ帝国の軍事力は当初はローマ市民でしたが、末期にはゲルマン民族が主体になりました。ゲルマン民族は傭兵となって帝国の軍事力を担うことでローマ帝国領内に住むことを許されるようになった。蛮族であるゲルマン民族を教化して、なんとか人間らしく育てたのがローマ教会です。蛮族とはどういうことか。放火・略奪・暴行・強姦・破壊・殺人をなんとも思わない無法者集団だったということです。そういうゲルマン民族にそういうことをしてはいけないと教えたのがローマ教会なのです。してはいけない?どうして?神の教えに背くからだ。そうしてゲルマン民族にも人間らしい知恵が生まれてきました。古代ローマ帝国は東西に分離しました。西ローマ帝国末期の軍事力はゲルマン民族そのものでありました。西ローマ皇帝はついに廃されて西ローマ帝国は滅亡しました。そして傭兵隊長がそれぞれ王に昇格してゲルマン諸王国を建てて勢力を争うようになった。クロヴィスがアタナシウス派のキリスト教に改宗したのもその為です。西ローマ帝国の旧領に勢力を拡大する為にはローマ帝国で正統とされたアタナシウス派の方が有利と判断したからなのです。アリウス派だろうがアタナシウス派だろうがどっちでも構わない。でも、それが勢力拡大に有利ならアタナシウス派にしますってだけです。フランク王国がアタナシウス派に改宗してくれたおかげでローマ教会も生き残ることができたのです。西ローマ帝国が滅亡すると軍事力を持たないローマ教会は風前のともし火です。だからローマ教会は税金を東ローマ皇帝に納めて軍事的に保護して貰っていました。ゲルマン諸王国は強大な東ローマ帝国を敵に回したくないから、ローマ教会を侵すことは自粛していたのです。 ここら辺からようやく本題です。 ところが東ローマ皇帝レオーン3世が730年に聖像禁止令を発すると事態は一変します。ローマ教皇はゲルマン民族にキリスト教を布教する為に偶像でなくて聖像だと言い張っていました。本当は、旧約聖書のモーゼの十戒で偶像崇拝は禁止されていたのです。しかし迷信深いゲルマン民族にキリスト教を布教する為にはどうしても偶像に頼る必要があった。その矛盾を解決するためにローマ教皇は偶像でなくて聖像であるという論理を発明していたわけです。ご都合主義というか詭弁というか。その聖像崇拝が東ローマ皇帝に禁止されたが、ローマ教皇はその命令に従うことはできなかった。よって東ローマ皇帝に税金を納めるのを中止して縁を切りました。すなわち東ローマ皇帝の軍事的保護も失ってしまったのです。そうなると何時蛮族が攻めてくるかわからない。どうか神のご加護がありますように。がくがくぶるぶる。 案の定、ランゴバルド王国が圧迫してきました。もはやこれまでか。そこでローマ教皇は東ローマ皇帝に代わる新しい軍事的保護者が必要だったわけです。誰か適当な実力者はいないものか。 そこにちょうど良いことに小ピピンがいたのです。「パパ、ぼくフランク王国の王様になってもいいの?」「ああ、いいよ。王様になりなさい。」小ピピンもキリスト教徒ですから、判断に困った時はローマ教皇の判断を仰ぐのです。フランク王国はローマ教会が人々の信仰を一手に集めていますから小ピピンもローマ教皇の利用価値には気づいていたのです。ローマ教皇の承認を得られれば何の苦も無く王位につけると。案の定、異議なし、異議なしの全員一致で小ピピンは新しくフランク国王に任命されました。ローマ教皇が賛成しているとなると誰にも反対することはできなかったのです。小ピピンはお礼としてランゴバルド王国を攻めて領土をぶんどってローマ教皇にプレゼントしました。それがピピンの寄進です。 精神面のケアなんて全然関係ありません。小ピピンにとってはメロヴィング朝から王位を簒奪するためにローマ教皇の支持が絶対的に必要だった。ローマ教皇も東ローマ皇帝に代わる新しい軍事的保護者が必要だった。「互いに必要としあっていた」とはそういう意味なのです。 ランゴバルド王国がフランク王国とローマ教皇の共通の敵でした。魚心あれば水心というような話でフランク王国とローマ教皇の悪の二人三脚体制が生まれて、それがフランク王国とローマ教会の発展につながっていったのです。世俗的権力と宗教的権威のタッグマッチということなのです。 小ピピンの子のカール大帝は、「余の務めは、聖なるキリストの教会を作ること」と唱えて外征を正当化して領土を拡大しました。兵士はその大義名分が正しいと信じたから、喜んで辺境までついていったのです。人は大義名分がないと動きません。それが正しいことなのだと確信できないと動けません。これは正しいが、それは正しくないと判断のお墨付きを与えることがローマ教皇の役割だったのです。上とか下とかいう話ではない。ランゴバルド王国はローマ教会を敵に回してしまった為にカール大帝に滅ぼされてしまった。それはランゴバルド王国にはカール大帝の「余の務めは、聖なるキリストの教会を作ること」に対抗できる大義名分が無かったからなのです。軍事力の強さとは大義名分の強さです。大義名分が無い軍事力は脆いのです。 分かってもらえただろうか。

noname#148721
質問者

お礼

とても丁寧でわかりやすいです、ありがとうございました!

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その他の回答 (4)

回答No.5

 人間のあらゆる組織は何らかの支えがなければ周りに認められず、力を振るって行動・実行ができないから。  これはなんでもそうで、大昔の部族政治の頃から変わらない。特に大昔は神様やそれに近い何かに委託されてトップにつくカタチだった(魔術師マーリンの支えで国をまとめたアーサー王)。それがキリスト教の普及とともに、キリスト教における信仰の中心にある神様が王権(=キミがお王様であることを認める。)を支えるようになる。ちなみに預言者というのは「あらかじめ神様の言葉を預かった人間」という意味。  それも次第に力が衰えていくと権威づけ自体がシステムや制度になっていく。日本の天皇も昔は政治の権威への許可証発行所だった。つまり「キミが政府を作り、政治(マツリゴト)をするのを認める。」というわけ。ただ中にはそういうことに反発して、ケンカを売った奴も何人かいる。(織田信長は軍事パレード(「馬揃え」)で力を見せつけた。)  現代でも、代替わりした社長は先代から引き揚げられる場合は先代の権威で、取締役会の合議で認められた場合は取締役会による支持が得られたと考えられている。もしこういった手続きを踏まないと、乗っ取られたみたいにみられ組織が分解する恐れが出てくる。

noname#148721
質問者

お礼

ありがとうございます!

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  • yuimakozi
  • ベストアンサー率22% (25/110)
回答No.3

あなたの疑問を解決するキーワードは、「王権神受説」です。 ヨーロッパだけでなく東洋にも同じような考え方があります。 民衆に指示されるために、神の権威を借りるというメリットがあったのです。

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  • tanuki4u
  • ベストアンサー率33% (2764/8360)
回答No.2

メロヴィング朝 = 豊臣家 カロリング朝  = 徳川家 ローマ教皇   = 天皇家 なんて考えると分りやすいかも 徳川が豊臣の家来だったのは20年もありませんがカロリング朝がメロヴィング朝の宮宰だったのは数代に渡ります。 あっさり下克上もできないものかなと

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  • tanuki4u
  • ベストアンサー率33% (2764/8360)
回答No.1

カロリング朝は、メロヴィング朝の家来(宮宰)の家系でした。 ずっと家来だったわけです。 ずっと家来だったヒトが、下克上する時に弁理な道具は、主人以外のもっと偉い権威を連れてくること。 その偉い権威がローマ法王となります。 一方 ローマ法王は、軍事的に守ってくれる相手がほしい。 で、この先例は、ローマ皇帝のキリスト教公認に繋がります。 ローマ皇帝は、民衆(=市民=軍団兵)の支持を受けないと皇帝になれません。 このシステムを、民衆を精神的に指導する神が指定したものを皇帝にするというものにかえようとしたのが、キリスト教を国教化したテオドシウスです。 そしてその神の声を代弁するローマ法王は事実上テオドシウスの支配下にありますから、テオドシウスとその後裔の皇帝たちは、自分の意志で後継者を選ぶことができるようになります。 このシステムをフランク王国において展開したのが小ピピンとなります。

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