• ベストアンサー

外生的な資本流入によるBP曲線(右上)のシフト再び

外生的な資本流入によるBP曲線(右上)のシフトについて、また分からなくなってしまい ました。 BP=B(Y、e)+K(r)であることから、外生的な資本流入によりKが増加しますと 、黒字化するために新しい均衡点では、B(Y、e)は減少しなければなりません。 B(Y、e)は、Yの減少関数であり、eの増加関数ですので、Yまたはeの減少または 増加による点が新しい均衡点になります。 Yの増加はBPを右シフトしますが、eの減少は左シフトする要因となります。 この両者の具体的な動きの程度や順番を上記の均衡式だけからは読み取れませんが、 これをどのように評価したらよいでしょうか?

  • a1b
  • お礼率74% (985/1325)

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • gootttt
  • ベストアンサー率61% (191/309)
回答No.1

経済は複雑な要素の絡み合いであり、相互に影響を与え合うものです。 しかし以前も説明したとおり 基本的に、二次の影響は一次的影響を若干緩和する程度で収まることが殆どです。 例えば、生産力の増強により輸出が増大しました(一次)。 それにより円高になり輸出にマイナス圧力がかかりました(二次)。 一次と二次は真反対の圧力ですが、最終的には一次の圧力の方が高いことは予想がつくはずです。 生産力が増強して輸出が増えれば多少円高になって輸出が多少弱まることはあっても、生産力が増強する前より輸出が減るわけはないというのは分かると思います。 つまり、二次的な影響は一時的な影響の緩衝的役割を果たすということです。 (当然例外はあるがそういうのは例外として考えればいい) これを考えると、渦を巻くようにシフトを繰り返しながら少しづつ真ん中辺りに均衡していく(収まっていく)イメージが出来るのではないかと思います。 その上で今回の問いを見てみましょう。 >B(Y、e)は、Yの減少関数であり、eの増加関数ですので、Yまたはeの減少または増加による点が新しい均衡点になります。 >Yの増加はBPを右シフトしますが、eの減少は左シフトする要因となります。 >これをどのように評価したらよいでしょうか? まずどの因果関係が風上に有るか考えましょう。 その上で、大抵の場合基本的に一次的な影響>二次的な影響>三次的な影響となります。 まず今回でいえばまず発生したのは海外資本の流入です。 その一次的な影響は、為替レートの変動だと予想が出来ます。 次に二次的な影響は、為替レートの変動による貿易黒字の低下と資本が国内の市場に流入することによる国内金利の低下だと予想できます。 次に三次的な影響は、貿易黒字の低下による国民所得の低下、国内金利低下による国民所得の増加だと予想できます。ここで現在の先進国のような十分な供給力があり需要が不足しており金融緩和をしている国では、後者より前者の方が影響が大きいことが予想できます。(ただし少し前の中国や戦後の日本やドイツのように資本不足・供給不足の国にとっては海外からの資本流入が国民所得を押し上げることは十分ありえます) 次に四次的な影響として、国民所得の低下による貿易黒字の増加が予想できます。 次に五次的な影響として、貿易黒字の増加による為替レートの変化が予想できます。 (もっとよく見れば、3次的影響として国内金利の変動は国際資本の収支に影響を与えるだろうし、国民所得の変化も国内金利に影響を与えるだろうけど、キリがないのでパス) その上で >Yの増加はBPを右シフトしますが これは四次的な影響の、国民所得の低下による貿易黒字の増加であり >eの減少は左シフトする要因となります。 これは二次的な影響の、為替レートの変動による貿易黒字の低下です。 したがって、為替レート変動による貿易黒字の低下の影響の方が大きいことが予想できます。 ちなみに、今回のシミュレーションというかISLM系のモデルは基本的に有効需要をみるモデルです。 つまり、十分な供給力があり、供給力の最大値は変化しない社会を前提で需要問題を見るためのツールであり、先進国用のツールであるといえます。したがって、途上国や貧困国の経済を見るには不向きです。 戦後の日本や今の中国のような途上国では、資本の流入や金利の低下は生産力・供給力の増加に直結しますので、ISLMだけでは追いきれないと思います。 そういう国では、何よりも需要より供給であり、そのためには消費は敵で貯蓄は美徳なのです。

a1b
質問者

お礼

いつも、懇切丁寧かつ、噛み砕いた回答をありがとうございます。 私のもの分かりの悪さのためにご迷惑をおかけしました。 ここで、新たな疑問なのですが、 BP曲線が垂直な場合には外生的な資本移動という のは考えらえませんので、BP曲線が外生的な形でシフトすることはないと勝手に思っ ておりましたが、もしアメリカが好景気でアメリカ向け輸出が急激に増えたとしますと 、BP曲線は右シフトするでしょうか? この時には、黒字化による交換レートの下降によりBPは若干左シフトする一方で、純 輸出が増えることで、ISが右シフトするというシナリオが成り立つでしょうか? 上記を新たに投稿させていただくことを考えております。

関連するQ&A

  • IS-LM-BP分析・外生的に資本流入

    IS-LM-BP分析(変動相場制・資本移動不完全)なのですが、外生的に資本流入 があった場合にはBP曲線は右シフトするということを聞きました。 これについては、ある点では納得できます。(∵r一定と仮定しますと、資本流入によ って国際収支が黒字化しますので、Yの増加は輸入を増やし黒字を減少させる効果があ りますので、BPは右シフトする) ところが一方、資本流入による黒字化は、為替レートを下落させますので、円高となり 輸出を減少させてYを減少させることを通じてBP曲線を左シフトさせます。 両者は矛盾しているように思えますが、どのように整理したらよいのでしょうか? 外生的に資本流入があった場合にはBP曲線はどのように変化するのでしょうか?

  • IS-LMーBP分析

    IS-LMーBP分析においては、BP曲線が右上がりの場合には、資本移動も考慮 に入れたBP曲線の動きも意味を持ちますが、その他の場合には基本的に必要ないと 考えてよいでしょうか? BP曲線が垂直の場合には、資本移動がないわけですので、当然考える必要はないもの と思いますが、BP曲線が水平の場合で、資本移動があって黒字化した場合には、新し い均衡点は、国際利子率は変わりようがありませんので、Yのみ増加した点、即ち右 シフトするが外形上の変化なしと考えてよいでしょうか? まとめますと、外生的資本移動により、BP曲線は右シフトし、これに伴って交換レー トの低下により左に戻しますが、外形上はまたっく変化が見られない。

  • IS-LM-BP分析・外生的に資本流入その2

    前回の問題(IS-LM-BP分析・外生的に資本流入)で、矛盾を感じてしまった理 由として、私は、国際収支と為替市場を同じものとして考えていたように思います。 しかし、この両者は違うのでしょうか?

  • マンデル・フレミングのBP曲線の式

    マンデルフレミングモデルのBP曲線は、変動相場制・資本移動完全のときには数式でr=r*と表せるらしいですが、為替レートのeはどこに行ったのかをどなたか御解説お願いできないでしょうか? 以下は私の考えです。もし可能であれば、私の考え方を修正する形で答えて頂ければ嬉しいです。貿易収支をNX、資本収支をCXとし、NXはYとeの関数、CXはrの関数とします。Yは国民所得、eは(名目)為替レートで、国内と海外の利子率をそれぞれrとr*とし、小国の仮定をおいたときのBP曲線をNX(Y,e)+CX(r-r*)=0とします。資本移動が完全のときは、利子率の微々たる変化でも一瞬に反応して資本が移転してCXが無限大になるので、均衡を保つには、NXも無限大に変化しないといけず、結果的にBP曲線は水平になりますが、水平になった場合、NX(e)+CX(r-r*)=0となって、Yの関数でなくなるはずです。しかし、eは変数として残るような気がするのです。 また、この手の式の導出や背景が掲載されている本などがあれば是非とも教えていただきたく思います。

  • 労働需要曲線のシフトについて

    現在クルーグマンミクロ(P350)を読んでおり、本書の問題で (問題) 「他の条件一定として以下の問題の労働需要曲線のシフトについて、市場賃金率、労働投入量がどう変化するか説明しなさい。  B) 乱獲のため商業漁業者の漁獲量が減少する。この減少は、漁師の労働需要に影響を及ぼす。」 (解答)「一日の漁獲量が減少するということは、この産業の労働の限界性産物が低下するということだしたがって限界性産物の価値曲線が下にシフトし均衡賃金率と均衡労働投入量はともに低下する」 質問が2つあります。 まず第一に、生産関数F(L、K、?)を用いてこの場合限界性産物が低下していることを漁獲量の減少前と減少後で、限界性産物逓減の条件を用いて限界性産物が低下していることを式で示すにはどのようにしたらいいんでしょうか?減少前と減少後で生産関数の何の変数が変化したのか、よくわからなくて困ってます。 第二に、問題文中に「他の条件は一定とありますがこの問題と同じ条件の問題Aでは財市場における価格の変化を考慮に入れて考えてますので本問題でも考慮するものとすれば、(もしかしたら考慮していないのかも)魚の供給量が減れば財市場において均衡価格は上昇し、均衡数量は減少するので  VMPL=P×MPL でPは上昇して、数量減少効果で限界性産物逓減によりMPLは上昇するため、VMPLは上方にシフトするのではないかと思うんですが、答えは真逆で???ってかんじです。    どなたかお詳しい方是非ともご教示ください。宜しくお願いします

  • IS-LM-BP分析/資本移動が不完全、変動相場制

    IS-LM-BP分析(資本移動が不完全、変動相場制)で、金融緩和政策を実施し た場合に、LM右シフト、国際収支が赤字(e↑)でBP右シフト、円安で純輸出↑で IS右シフトと分析されると思うのですが、この際に、LM右シフトによるr↓による国 際収支における供給減少によるBP曲線左シフトを考慮しなくてよいのでしょうか?

  • IS-LM-BPでジレンマ?

    アメリカの好景気により日本の輸出増は、外生的な純輸出の増加として、IS曲線を 右シフトとさせるという形を考えてみました。 しかし、この場合に矛盾が生じてしまいました。 ISの右シフトはBPを赤字化することになりますが、輸出増は外貨の増加により黒 字化することと矛盾してしまうことです。

  • IS-LM-BP分析にあたっての基本的な態度

    最近、外生的な資本流入によるIS-LM-BP分析の問題を知るにいたり、色々な 動きの可能性があることを知りました。 テキストでは、全体の動きのうち、効果の大きいものに絞って分析しているということ でしょうか?   悩みますのは、もっと他の動きの可能性もあるではないかと思ってしまうことです。 しかし、テキストは、効果の大きさや、反応(調整)スピードを考慮しているために 定型的な動きに収斂しているのでしょうか? 分析にあたり、基本的な態度として、どのような点に注意したらよいでしょうか?

  • IS-LM-BP分析

    IS-LM-BP分析で資本移動完全で固定相場制の場合に財政政策の効果はIS右シフト、政府の為替市場への買い介入により、不胎化政策 をとらなければLM右シフトとなり政策の効果ありとされていますが、 不胎化政策をとった場合には、LMは右シフトしないとして、均衡点は どこになるのでしょうか?

  • 国際収支の資本収支について

    問題を解いていたのですが、 「日本の自動車輸出業者が日本車をアメリカに輸出し、その代金を、業者がアメリカの銀行に保有する口座へ振込みによって受け取った。」 この場合、日本の資本収支は?という問題で a:収支赤字の増加、または収支黒字の減少方向に変化   する。 b:収支赤字の減少、または収支黒字の増加方向に変化   する。 c:収支は変化しない。 aと思ったのですが、答えはc。 ドルが円に決済されていないからでしょうか?