工事損失引当金とは?その概要と計算方法

このQ&Aのポイント
  • 工事損失引当金は、工事の収益と原価の差額を表すものであり、工事の損益を計算する上で重要な指標となります。
  • 工事損失引当金の計算方法は、工事の収益から工事の原価を引いた差額を求め、さらに先行する年度の工事の差引金額を加算することで行われます。
  • 見積もり工事損失とは、工事の見積もり金額と収益の差額であり、これに利益を加えることで工事の損失を控除することができます。
回答を見る
  • ベストアンサー

工事損失引当金

現在、簿記1級の勉強に励んでいるものです。 いきなり、躓いてしまいどうにも、理解できないので、ご教示ください。 工事損失引当金についてなのですが、  請負金額が、150,000円、  ×1年 工事収益 15,000円 工事原価 12,000円 工事損益 3,000円  ×2年 工事収益 75,000円 工事原価 84,000円 工事損益 △9,000円 このとき、×2年度の工事損失引当金は、4,000円の繰入になり、工事損益は結局のところ、△13,000円になるのですが、 (1)まず、△9,000円が表している損益と、△13,000円が表している損益は何でしょうか? 自分なりに考えてみると、△9,000は当期における工事で、収益以上に原価がかかってしまい、赤字になった。△13,000については、まず、当期の時点で、工事完成までにかかる原価のうち、請負金額を超えてしまう金額が、10,000円ある。これ自体は、工事原価が余分に10,000円かかることを意味しているのですが、この中には当期分の損益9,000円が含まれているので、まず、前年度分の3,000円(浮いた原価分)を、9,000円から引く。(前年度と、当期で原価がいくら余分にかかっているのかを出す。) 9,000‐3,000=6,000円 これは、先程出した、当期までの時点で、完成までに10,000円余分にかかる原価に含まれている数字なので、現時点における、足りない損益分は10,000-6,000=4,000円(工事損失引当金)になり、これを、引当金として、原価に計上すると、完成までにかかる原価がきちんと出る。 それを踏まえた最終的な、損益は、 ×2年 工事収益 75,000 工事原価 88,000(84,000+4,000) 工事損益 △13,000円 となる。 かなり、わかりにくいかと思いますが、 (2)見積もり工事損失に利益を足して、損失は控除としか書いていないので、どう考えていいのかわかりません。 大変申し訳ないのですが、(1)、(2)について、なるべくわかりやすく教えていただけないでしょうか? どうぞ、よろしくお願いします。  

  • 簿記
  • 回答数2
  • ありがとう数6

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

工事原価総額が「最初は12万円、2年目は修正して16万円」 というような指示がないでしょうか? じゃないと原価比例法で進捗度が出せないので工事損失引当金が4,000円というのが出せないです。 以下、それを前提にして回答します。 >(1)まず、△9,000円が表している損益と、△13,000円が表している損益は何でしょうか? 先に言っておくと、質問者さんの考えは基本的に正解です。 おそらく「工事損失引当金がある時はそれも工事原価に含める」という規定だけ良くわかっていないのではないでしょうか? それと「工事損失引当金」の出し方ですね。 請負金額が、150,000円、  ×1年 工事収益 15,000円 工事原価 12,000円 工事損益 3,000円  ×2年 工事収益 75,000円 工事原価 84,000円 工事損益 △9,000円 ここでの工事損益というのは難しく考える必要はなく (工事)損益=(工事)収益-(工事)原価 というのを計算しているだけです。 しかし「(工事損失)引当金がある時はそれも(工事)原価に含める」 という規定があるので計算の結果出した工事損失引当金4,000円も×2年の原価に入れなくてはいけません。(出し方は後述) なので×2年は 工事収益 75,000 工事原価 88,000(84,000+4,000) 工事損益 △13,000円 というのが正しい計算となるので工事損益△13,000円が出てくることになるのです。 >(2)見積もり工事損失に利益を足して、損失は控除としか書いていないので、どう考えていいのかわかりません。 これについては難しく考えるのはやめましょう。 「工事損失引当金とは何か(何をしたいのか)?」 ということを考えるのです。 最終的にこの請負工事でもらえるトータルの金額は15万 しかし、原価は修正によって16万かかるので差額1万は損してしまうのです。 また条件によると進捗度はそれぞれ ×1年で10%(工事原価累計12,000円÷工事原価総額120,000=10%) ×2年で60%(工事原価累計96,000円÷修正後工事原価総額160,000=60%) のはずです。 つまりあと40%はこれからかかる工事によるわけです。 ×2年が終了した時点で「トータル1万の損は分かっていてあと40%分残っている」 「損失が分かってるんだから引当金を計上しないといけない」=これが工事損失引当金です。 その考えによると、未来にかかる工事損失は10,000円×40%=4,000円 よって引き当てるべき金額は4,000円と分かるわけです。 「見積もり工事損失に利益を足して、損失は控除」ってのは周りくどく書いてあるだけで結局この4,000円を出すことを目的にしています。(私はこの基準は面倒なので無視してます) ちなみに60%分は×2年の工事原価に含まれているので考える必要はありません。

ImaginaryN
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 ビックリするぐらいに簡潔で、いったい何を悩んでいたんだと、自分に言ってしまいました。 本当にありがとうございます。

その他の回答 (1)

回答No.1

こんにちは こちらを、まずご参照ください。 下の方に例が載ってます。    ↓↓↓ http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/080702/04.htm ご質問に書かれた内容から推測して、下記のようになるかと思います。                             1年目    2年目    3年目 工事収益総額                  150,000    150,000    150,000 過年度に発生した工事原価の累計         0     12,000      96,000 当期に発生した工事原価            12,000    84,000      64,000 完成までに要する工事原価           108,000     64,000         0 工事原価総額                    120,000    160,000     160,000 工事損益(△損失)                 30,000   △10,000    △10,000 決算日における進捗率               10%       60%      100% <年別の損益表> 当期の工事収益                  15,000     75,000     60,000 当期の工事原価                  12,000     84,000     64,000 当期の工事損益                   3,000     △9,000    △4,000 <1年目>  進捗率 10% = 12,000/120,000 (当期に発生した工事原価/工事原価総額)  工事収益 15,000 = 150,000 × 10% (工事収益総額 × 進捗率)  工事損益  3,000 = 15,000 - 12,000(工事収益 - 当期に発生した工事原価) <2年目>  進捗率 60% = (12,000 + 84,000)/160,000 ← 当期までの累計原価で計算すること  工事収益 75,000 = 150,000 × 60% - 15,000 ← 過年度までの工事収益を除くこと  工事損益 △9,000 = 75,000 - 84,000 2年目に工事原価総額を見直し、見積もり総額が160,000に40,000増加 しているはずです。 このため、工事全体で10,000の損失がでます。 さて、この損失ですが・・  「工事契約に関する会計基準」(抄) … 国税庁のHPより抜粋  工事契約から損失が見込まれる場合の取扱い  19. 工事契約について、工事原価総額等(工事原価総額のほか、販売直接経費がある場合には  その見積額を含めた額)が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に  見積ることができる場合には、その超過すると見込まれる額(以下「工事損失」という。)のうち、  当該工事契約に関して既に計上された損益の額を控除した残額を、工事損失が見込まれた期の  損失として処理し、工事損失引当金を計上する。 とあります。 要約すると、見積もり工事原価総額が  工事収益総額を超過する可能性が高い。  見積もり金額を合理的に見積もることが可能である この場合、工事収益総額(請負額)を超過した損失額のうち、  既に計上済みの損益を控除して、   工事損失が見込まれた期の損失として引当金を計上する。 ・・となります。 発生が見込まれる損失 △10,000から、1年目の+3,000、2年目の△9,000の損益を控除します。  工事損失引当金 △4,000 = △10,000 - +3,000 - △9,000 損失(マイナス)を起点に計算しているので、利益はマイナス、損失はプラスの計算になります。 >2)見積もり工事損失に利益を足して、損失は控除としか書いていないので・・・ 工事損失をプラスの数字として計算すると、4,000 = 10,000 + 3,000 - 9,000 4,000の損失ということになります。 この損失を引当計上するということは、繰り返しますが  翌期以降に発生が見込まれる損失を工事損失が見込まれた期に計上する ということです。 つまり、当期の損失は、△9,000 + △4,000 = △13,000となり、当期損失と翌期以降の見込み 損失額ということになります。 翌期の損益が見通し通り△4,000だとすれば、翌期に工事引当金 4,000を取り崩し(利益)、 相殺されて、3年目の損益は0となります。 説明しきれていない面もあるかと思いますが、なにかあれば補足してください。 それでは

ImaginaryN
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 かなりわかりやすかったです。『翌期以降に発生が見込まれる損失を工事損失が見込まれた期に計上する』この言い回しが、ものすごくすっきりさせてくれました。 本当にありがとうございました。

関連するQ&A

  • 簿記 一級ー工事損失引当金について

    工事契約の会計処理についての質問です。 工事損失引当金は工事原価総額が収益総額を上回る時に設定する その時どうして見積り工事損失から計上済みの損失は控除して、計上済みの利益は加算するのでしょうか?

  • 見積工事原価引当金について

    工事が完成した後、後から下請さんに請求されて原価が増えるのに備えて、工事ごとに「見積工事原価引当金」という勘定を年度内に終わる工事にも使っています。 しかし、ネットで検索すると見積工事原価引当金という科目は出てこないし、引当金というのは、年度をまたぐ場合にのみ使うのが適当なような気もするのですが、どうなのでしょうか? 何か他に良い科目があったら教えて下さい。 また、やはり、引当金という科目を年度内で終わる工事にも使うのは適切でないのかどうかについても教えて下さい。

  • 貸倒引当金・貸倒損失・決算について教えてください!(長文です)

    昨年度から複式簿記で会計処理をしています。 簿記を勉強してみたものの、実務処理にてわからなくなってしまい、教えて下さい。 質問(1) H18年度決算にて貸倒引当金を計上しました。    貸倒引当金繰り入れ 1500 / 貸倒引当金   1500  H19年度、H18年度分の売掛金のうち 500 回収できませんでした。 回収できなかった時点で、次のように仕訳します。    貸倒引当金     500  / 売掛金   500 H19年度決算時にH18年度分を戻入    貸倒引当金   1500   / 貸倒引当金戻入   1500 さらに、H19年度分決算時の売掛金に対して、貸倒引当金を計上、    貸倒引当金繰入  900  /  貸倒引当金  900 これで合っているでしょうか?これだと、次のようになります。  (借)貸倒引当金  2000   (貸)売掛金      500                 貸倒引当金戻入  1500     貸倒引当金繰入  900    貸倒引当金    900 決算時に貸倒引当金が、   (借)2000  (貸)900 で(借)1100になってしまいます。 何だかおかしいと思うのですが、どこが間違っているのでしょうか? いろいろと調べていたらややこしくなって、整理がつきません。 解かりやすく教えていただけると助かります。 質問(2) 職種は建設業です。 請負・常用で仕事していますが、請求した金額どうりに入金されません。内金やら請負部分での調整です。取引先は1箇所です。 請求金額よりも多く入金された場合は売上としていましたが、 少なく入金された場合は、 (借)  貸倒損失    (貸)  売掛金 でいいのでしょうか? それとも、1年間トータルで考えて、売上・貸倒損失はあまり使わないようにして、年度末に調整とかは可能でしょうか? 月ごとに請求した金額よりも、売上や貸倒損失(未入金)が発生するので、トータルで計算すると、そんなに大きい金額差ではないんですが、 売上が増えると消費税が増えるし、損失が増えるのもどうかと思うのですが、いかがでしょうか? 素人質問でわかりづらいかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。  

  • 損失が見込まれる場合の長期請負工事

    長期請負工事について質問です。 損失が見込まれる工事については工事完成基準で 収益計上するそうなのですが, なぜ工事完成基準なのでしょうか。 都合の悪いことはなるべく早く外部に公開させるように, 工事進行基準にして損失を計上させる方が いいような気がしますがどうでしょうか。

  • 建設業経理士検定問題(貸倒引当金・貸倒損失)

    貸倒引当金が使えるのは前期に貸倒れが発生した場合で、 当期に発生した場合は貸倒損失で処理という風に学んだのですが、 過去問をやっていて不思議な問題を見つけてしまいました。 建設業経理士検定2級試験 第12回 第1問 (4) 前期末において滞留債権(完成工事未収入金)¥1,000,000に対し50%の引当金を 計上していた。この債権については、当期において¥100,000は回収し処理したが、 残りについては当期末に貸倒れが確定した。当期末の仕訳をしなさい。 こういう問題なんです。答えは 貸倒引当金  500,000   完成工事未収入金  900,000 貸倒損失    400,000 こういう風になってまして、私は前期に貸倒れが発生していないので 貸倒損失900,000  完成工事未収入金900,000 だと思っていたので、解答を見てびっくりしました。 貸倒れたのが当期なら全額貸倒損失だとテキスト(TAC出版のスッキリわかる というシリーズで勉強させてもらっています)で覚えていたので、何故こうなったのか わからないです。 長期滞留債権という言葉は初めて出てきたのでネットで検索してみました。 >売掛金が約束通り支払期日に返済されず、未入金のままで残っているものが、 >滞留債権と言われております。この滞留債権をほおっておき早期回収につとめていかないと、 >後で債権企業にとって大変こまる不良債権につながり、最悪の場合、相手企業が倒産して、 >回収不能、入金しても、ほんのわずか数%の配当しか受け取れなかったりすることになります。 こういう風に説明されていたものがありました。完全に支払い能力がないとか 回収できないということではなく、その期日に支払えないだけで貸倒れてはいない 状態ということですよね。 その滞留債権に貸倒引当金をつけて、貸倒れに備えたのが前期で、 その債権が当期に貸倒れたということですよね? 貸倒れたのが前期なら貸倒引当金を使い、足りない分は貸倒損失で処理し、 貸倒れたのが当期では全額貸倒損失とテキストに書いているので なぜ当期に貸倒れたのにもかかわらず貸倒引当金を使えるのか全くわかりません。 お手数おかけしますが、どなたかわかりやすく説明して頂けないでしょうか。よろしくお願い致します。

  • 貸倒損失・引当金は返済原資になるの?

    損益上の返済原資を考える場合、当期利益+減価償却はわかるのですが貸倒損失と貸倒引当金等も非支出項目として返済原資としよいのでしょうか?

  • 未成工事支出金の簡易計算

    未成工事支出金を集計する余裕が無い場合です。 毎期、決算時のみ未成工事支出金を計上しています。 請負金額×売上原価率×未成工事の期末時点の出来高で、計算できないでしょうか。 売上原価率は、建設業87.67%を考えています。 売上原価率 - EDIUNET 業種平均ランキング http://industry.ediunet.jp/choice/525/ 例 請負金額 500万円 未成工事の期末時点の出来高 80% 5,000,000×87.67%×80%=3,506,800 他 (期首の未成工事支出金+当期に支払った原価)×(未成工事の請負金額×出来高)/(売上の合計+未成工事の請負金額×出来高)

  • 貸倒引当金と貸倒損失

    現在簿記2級の勉強中です。 売掛金が貸倒れとなった場合、当期中の売上分であれば貸倒損失、前期末までの売上分であれば貸倒引当金で処理しますよね? 簿記2級の第3問によくある決算整理事項の中でいつの売上か全くわからない状態で「売掛金****円を貸倒として処理する」とあった場合、貸倒引当金と貸倒損失のどちらを使えばいいのでしょうか? 答案用紙にその勘定科目があるか、またはその科目を加えられるかで判断するしかないのでしょうか?

  • 貸倒損失と貸倒引当金

    裁判所から取引先の「破産手続開始等の通知書」が送られてきました。 この取引先には受取手形が200万円ほどあります。 この時点では債権金額の50%を貸倒引当金に設定すればいいのでしょうか? 破産手続開始等の通知というのは、破産手続き開始の申立てとどうちがいますか? いまいち、言葉の違いが分からず、貸倒損失にするのか、貸倒引当金にするのか分からず困っております。 また、50%を貸倒引当金にした場合、翌期になっても返済金額が決まらない場合でも、1年以上取引がないことになるので、残りの50%を貸倒損失に落としてもいいのでしょうか? 貸倒引当金と貸倒損失の使い分けが分かりません。 よろしくお願いいたします。

  • 引当金の計上について

    引当金の計上の基準として、 「将来の特定の費用又は損失であって、その発生が当期以前の事象に起因し、発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積ることができる場合には、当期の負担に属する金額を当期の費用又は損失としてとして引当金に繰入れ、当該引当金の残高を貸借対照表の負債の部又は資産の部に記載するものとする。」 とありますが、その発生が当期以前ではなく、当期の事象に起因する場合はどのような処理が行われるのでしょうか?

専門家に質問してみよう