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TAKAMEYAMA

エジプトなどに見る古代の絵画で人は横顔ばかりなのは?

 最近エジプトなどの考古学的展覧会を見る機会が多く、いろいろな古代の絵画を多く見ました。
 そこで疑問に思ったことは、人の顔が正面から見たものはほとんどなく、横顔ばかりなことです。しかもほぼ真横から見た絵ばかりです。
 これには何か理由があるのでしょうか、お教えいただけるとありがたいです。
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  • Aみんなの回答(全5件)

    質問者が選んだベストアンサー

    • 2010-02-28 18:32:35
    • 回答No.5
    質問者様の疑問の通り、「(技術的に)書けなかった」のではなく、「(宗教的・伝統的に)書けなかった」というのが正しいです。
    その理由として、まずエジプト絵画がそもそも王族などの被葬者を対象として製作される宗教的な物であったこと、またそこには個性や写実性といった要素がそれほど求められていなかったことなどが挙げられます。

    このことは、適当なエジプトの壁画やパピルス画をひとつ掘り下げてみるとよく分かります。

    アマルナ時代を除くほとんどの時代のエジプト絵画では、人間の顔は側面型の描写でありながら、体だけが正面を向いていますね。その一方で、動物や植物、その他の自然物は全て側面型で統一されています。
    つまり、人間の描画作法だけが特殊なんです。

    そして、人間の顔の中身はどれもほとんど同じですよね。例えば適当に切り出された二枚の壁画を見せられて、どちらがホルエムヘブでどちらがアメンホテプか一発で見分けられる人はまずいないと思います。
    しかし、どの人物が描写の主題であるのか、すなわち、神やファラオはどこに描かれているのか、といったことを見分けるのはそれほど難しくはないと思います。神やファラオは、明らかにそれと分かる装飾品や、他とは全く異なる図像的サイズをもって描かれているからです。

    これは、エジプト絵画が「神に見せるためのもの」であったこと、すなわち、「墳墓への主たる埋葬者(来世へ霊魂を送らなければならない人物)がどういう立場の者であったのか」を的確に表現することが最も重視されていたことを意味しています。
    そこでは「当代のファラオは二重まぶただった」とか「ホクロに毛が生えていた」といった細かい特徴はどうでもいい要素であって、誰が見ても間違うことのない「被葬者の社会的立場(=身分)」や「明らかすぎる身体的特徴(肌の色とか、頭・鼻の形状とか)」を表すことこそが肝心でした。

    それ故、絵師の技術や対象物の微細な形質的差異によって図像ごとに大きく異なりが生まれてしまう写実表現よりも、むしろ人物そのものは極力簡素化させる方向へと向かっていったのです。
    そして最終的には、装飾品を書き出しやすい正面型の胴体と、形質を書き出しやすい横向きの頭部、という視点の変化を併用するようになったのだ、と言われています。

    おおざっぱにはこのような理由からですが、ほかにも「過去・現在・未来にまたがる物語をひとつの描画空間で並列して描くために、人物の顔の向きで時間的な区切りを表すため」とか、「描画スペースを有効活用するため、遠近法を用いずに顔だけで動きの方向性を表せるようにした」とか、いろんな理由があります。
    また近年の研究からは、画工の専門学校をつくって厳格な描画作法を規定し指導していた事実も示されており、技術的に稚拙だったというよりも、あえてそのステージに技術的発展を留めることで、逆に宗教性を高めようとしていた意図が窺えます。
    お礼コメント
    sheperdさま、大変良く分かる詳細な解説をいただき、ありがとうございました。
    どの絵を見ても似たような描き方をしているので、なにか制約があったのではないかということを感じていました。やはり宗教的な制約があったのですね。絵は神に見せるためだったと言うのは初めて知りました。これで大変すっきりしました。
    投稿日時 - 2010-03-01 16:10:42
    • ありがとう数0
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    その他の回答 (全4件)

    • 2010-02-25 21:17:52
    • 回答No.1
    右から左へ。歴史の流れと人類の進化を如実に表現するため、 彼らの目線は常に未来を見つめています。 彼らのまっすぐで素直な眼光は、長い歴史を物語っているのです。 なんつってな。 本当のところは知りません。(・ε・) 正面を向いている顔は難しくてかけかったのでしょう。
    右から左へ。歴史の流れと人類の進化を如実に表現するため、
    彼らの目線は常に未来を見つめています。
    彼らのまっすぐで素直な眼光は、長い歴史を物語っているのです。
    なんつってな。
    本当のところは知りません。(・ε・)
    正面を向いている顔は難しくてかけかったのでしょう。
    • ありがとう数0
    • 2010-02-25 21:48:32
    • 回答No.2
    きっと描きやすかったのでしょう。
    きっと描きやすかったのでしょう。
    • ありがとう数0
    • 2010-02-25 22:43:55
    • 回答No.3
    文化の発展段階の過程です。 立体物を平面に置き換えるのは意外と難しいものです。 子供の描く絵画などを年齢を追って見ていけばよくわかります。 現在は、遠近法などの絵画技法が確立しているので技法を学べば描けますが、原始・古代においては試行錯誤の時代なのです。 だからエジプト絵画は、顔は横、上半身は正面、下半身は斜め、とちぐはぐなのです。 ...続きを読む
    文化の発展段階の過程です。
    立体物を平面に置き換えるのは意外と難しいものです。
    子供の描く絵画などを年齢を追って見ていけばよくわかります。
    現在は、遠近法などの絵画技法が確立しているので技法を学べば描けますが、原始・古代においては試行錯誤の時代なのです。
    だからエジプト絵画は、顔は横、上半身は正面、下半身は斜め、とちぐはぐなのです。
    お礼コメント
    onbaseさま、ご教示ありがとうございました。

    なるほど、絵画の技法は意外と発達が遅かったのですね。
    人の顔を正面からうまく描けないというのも、今の時代に考えると理解できないほどですが、当時はそんなものだったのでしょうか。

    しかし、いろいろな人が描いたのでしょうけれどすべてが同じように横顔を描いたと言うのは、ほかに宗教的な意味などはなかったのでしょうか?
    投稿日時 - 2010-02-26 12:00:05
    • ありがとう数0
    • 2010-02-27 22:21:01
    • 回答No.4
    アマルナ時代の壁画が多少「写実的だ」といわれているのはご存知でしょうか。 横顔ではなく、正面から丸顔を描いています。 岩波書店が出している図版の類です。
    アマルナ時代の壁画が多少「写実的だ」といわれているのはご存知でしょうか。
    横顔ではなく、正面から丸顔を描いています。
    岩波書店が出している図版の類です。
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