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大和物語にある歌の意味

steinflussの回答

回答No.2

ああ懐かしい……ウン十年前に読んだので物語は忘れてしまいましたが、この歌はよく覚えています。 さて、個人の感想はさておき。 「うばたま」は真っ黒なものを形容する枕詞であることはご存知ですね。「ぬばたま」とも言いますが。 ここでは檜垣ノ嫗の髪の毛が真っ黒であること(というより、昔は真っ黒であったこと)を指します。 この真っ黒な髪が、年老いて白髪になってしまったものを、川の流れにたとえて「白川」と表現しているのです。 髪の毛を川にたとえるのですから、長くてふさふさした髪の毛なのかもしれません。 ここまでが上の句。 「みつはくむ」の語にはいくつかの説があります。 その説を紹介するまえに、この語は「水」との掛詞になっていることに注目してください。 なぜ「水」かといえば、直前の「白川」を受けているためです。川には言うまでもなく水が流れているものですから。 さて「みつはくむ」の解釈ですが、ここは先に述べたように複数の説があります。 (1)「みつはくむ」=「三つ輪組む」説  年をとって背中と腰が曲がってしまった姿を、三つの輪形(頭、背中、腰)になぞらえたとする説。  ただし、これではかな表記が「みつわくむ」となっていなければならないため、やや難がある説です。 (2)「三つ歯組む」説  年老いて歯が抜け落ちてしまい、かろうじて抜け残った上下の三枚の歯が互い違いに組み合わさっているさまを表現したもの。 (3)「稚歯萌む」説  ものすごく年老いると、いったん抜けた歯が再び生えてくるという俗説があったようです。つまり歯が生え変わるほど年老いてしまったということを表しているのです。 「老いにけるかな」はそのまま「年老いてしまったものだなあ」の解釈でOKです。 全体を通すと 「烏羽玉のごとく真っ黒だった私の髪の毛は、いまや白く流れる川のよう。  その川の水…水といえば『みつはくむ(歯が生え変わる?)』ですわね。そんな体験をするほど年をとってしまったものですわ。」 と、年老いたことを嘆息していることになります。

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