• 締切済み

核酸などの抗原提示について

当方、生物物理系の実験に携わっているものです。 免疫に関して詳しい方に質問いたします。 タンパク質はマクロファージで貪食された後に分解され、 MHC class2によって提示され、IgGが作成されると本に は書いてありました。 さて、世の中には核酸やリン脂質などに抗体ができて疾患を 患っている方もおられます。これらもMHCを介して提示される のですか?それとも、ある特定のペプチド配列に対して結合 する抗体が作成されてしまったために、分子模倣として核酸 やリン脂質にも結合してしまうということでしょうか? 専門外なのでまったく見当がつきません。教えてください。 よろしくお願いいたします。

みんなの回答

  • BAZIAN
  • ベストアンサー率73% (25/34)
回答No.1

なぜか回答がないようなので専門外ですが(専門はゲノムです、すいません)、病気はそれらが対象なので、教科書的知識ですが、結論としては、わかっていないはずです。Primer on Rheumatic Diseases(臨床の本です)には、「ヒトの全身性自己免疫性疾患で、その病因と病態が解明されたものはない」とあります。質問者さんのおっしゃられた話は主要な仮説だと思いますが、いずれでもうまく説明できる病気があり、しかし完全な病態の証明はできていないはず。 (1) なんらかの原因で細胞が破壊され、血中に流出した核内物質を抗原提示細胞が貪食、MHCを介してT cellに提示した。これは心筋梗塞(冠動脈の血流が途絶え、心筋細胞が壊死する)後のDressler症候群(自己免疫性の心外膜炎)の機序としてとても納得のいくものです。Hidden antigen仮説とか言ったかな? (2) なんらかの感染性微生物のペプチド抗原に対して産生された抗体が、誤って自己の物質を攻撃してしまう。もっとも有名なものはリウマチ熱において、A群連鎖球菌の表面M蛋白に対する抗体が、心筋ミオシンと交差反応を示すことです。これは唯一病因が明らかな自己免疫性疾患ともいえます。ほかではいろいろ言われますがはっきりわかっていないはずです。Hit and run仮説とか言う人もいたらしくて、つまり微生物がhitするんですが、自己免疫疾患が発症したころにはもう感染は終了しているのでどれが原因かわからないよ~ということです。疫学的にはSLE患者でEBウイルス感染の既往が多いなどが言われてはいます。 核内抗原ではありませんが、たとえばα-メチルドーパ(アルドメット)という薬の副作用として自己免疫性溶血性貧血があります。これはこの薬が赤血球表面抗原を修飾してしまうので、免疫寛容をすり抜け外来抗原と認識してしまい、これを攻撃する抗体が産生されると言われています。この場合は抗原提示細胞がかかわっているはずです。 まだあったような気もしますが。ところでゲノムの専門家としては、網羅的なゲノム解析により、この2年でリウマチ、SLE、クローン病といった自己免疫疾患の発症に関連する遺伝子がいくつも明らかにされたことに言及したいです。たとえばリウマチ患者においては抗CCP(シトルリン化ペプチド)抗体が検出されますが、これは質問者さんの言う核酸・リン脂質への抗体とは異なりますが、リウマチ患者においてシトルリン化を担う酵素PADI4の遺伝子変異が多いことが報告されています。いくつかの、これまで考えられていなかったような遺伝子がこれらの疾患と関連することも明らかになり、そのような遺伝子の機能解析が現在進行中であるので、もう少ししたらとても面白いbreakthroughがあるのではと考えられます。

関連するQ&A

  • 細胞性免疫について

    細胞性免疫について 細胞性免疫で、質問があります。 活性化されたTH1細胞が、末梢でマクロファージと相互作用したのちに マクロファージが血液中の細菌を殺す場合には、 マクロファージは、とりあえず、TH1細胞が出した サイトカインの周辺に存在する物を(正常なものも含めて)貪食するのというニュアンスでしょうか。 それとも、何らかの方法で、マクロファージが細菌だけを認識する方法があるということでしょうか。 液性免疫では、抗体が細菌に結合していてマクロファージが貪食しやすくなっているのはわかるのですが、細胞性免疫の場合のみだと、どうなるのでしょうか。 基本的な質問ですいません。 ご存知の方が、いらっしゃいましたらご回答よろしくお願いします。

  • 抗原に抗体がくっつく機構について

    B細胞が出す抗体は(例えば蛋白質を抗原として)抗原を構成しているアミノ酸の一次配列によって結合する場所が、核酸のように相補的にただ単純に決まるわけではなく、立体的なアミノ酸の位置による親和性でくっつく場所が決まるんですよね? だから一定の(ヌクレオチドやペプチド結合を持つアミノ酸の繋がりのような)決まりきった形を持つ物質だけでなく、いろいろな物質に結合することができるんですよね?どうもはっきりとこう言っている資料が見つからないので質問してみました。質問をするということは納得できてないからです。どうか誰か私を納得させてください。

  • IgG抗体分子が2量体になれる理由は

    IgG抗体は同じかたちをした亜分子が二つずつ結合しているそうですが、どうやってこのふたつはうまく結合できるのでしょうか。

  • 様々な結合について

    ATP分子内のリン酸基間の結合はリン酸無水結合をしているとあるのですが、これは非共有結合なのでしょうか? またヒストンとDNAの結合、ペプチド結合、リン脂質分子のアルキル基間の結合、リン酸化タンパク質のリン酸基とアミノ酸残基の結合は一体何で結合しているのでしょうか・・・。考えれば全部共有結合に思えてきてしまいます・・。化学の知識が悲惨です。 構造式を見ても全て同じ線で引かれていて結局良く理解できません。 もし参考になりそうなURL等ご存知でしたらご教授ください。 すみませんがよろしくお願いいたします。

  • 液性免疫と細胞性免疫 マクロファージ

    液性免疫は、B細胞によって抗体を産生し異物排除をする。 細胞性免疫は、抗原提示細胞をT細胞が認識し、そしてマクロファージが感染防御する。 液性免疫と細胞性免疫の違いについて、テストで説明しなきゃいけないんですが、これであっているかが不安です。もし、違っていたらご指摘・補足お願いします。 あと、教科書に 「マクロファージは抗原提示細胞ともなり、獲得免疫との橋渡しの役を果たす」 と書いてあるんですが、抗原提示細胞=樹状細胞ではないんでしょうか? いまいち、自然免疫と獲得免疫でのマクロファージの働きの違いもわかりません。 お願いします!

  • 間接蛍光抗体法について

    初めて間接蛍光抗体法を行います。 一次抗体に、抗人モノクローナル抗体(免疫動物マウス)は50mg/200μLを購入しました。 二次抗体は、次の二つがあります。 抗マウスIgG(全分子)抗体, F(ab′)2フラグメント-FITC標識 ヤギ宿主抗体。 抗マウスIgG抗体(全分子)抗体–FITC標識 ヤギ宿主抗体。 1.製品の違いをお教ください。 2.一次抗体の液量からして、二次抗体はどの程度の量を購入すれば十分でしょうか。 ご教示よろしくお願いいたします。

  • IgGの大きさ

    一般的なIgG分子の大きさはどのくらいなのでしょうか? 免疫電顕の模式図で金粒子(10ナノメートルくらい)にIgGが結合しているイラストを描こうと考えているのですが、合理的なサイズで描かないと笑われてしまうようで不安になっています。不勉強ですみませんがよろしくお願いします。 

  • 免疫組織化学について

    初歩的な質問ですが、おねがいします。 免疫組織化学を行うことになったのですが、抗体について質問させてください。 マウスの切片をABC法により染色しようと思うのですが、一次抗体にマウスで作成した抗体を用いることはできるでしょうか? 二次抗体で抗マウスIgG抗体を使用した場合、内在性のマウスIgGを認識してノンスペが出そうですが、当研究室には目的のタンパクを見る抗体がマウスで作成したものしかなく、値段的に新しい別の抗体を買うのは厳しいようなのです。 二次抗体のみを使用したネガコンと比べて比較等可能でしょうか。 よろしくお願いします。

  • ハイブリドーマ細胞作成のためのマウスへの免疫について

    現在、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞を作成するために、抗原をフロイントアジュバンドと混和させたものをマウスに免疫しています。免疫を開始してから4ヶ月経つのですが抗体価が上がりません。抗原は脂肪酸を使っていて、BSAと結合させたものを用いています。この結合物はしっかり結合していることは確認できています。抗体価が上がらない理由がわかる方がいれば教えてください。

  • 分子生物学

    理系ではないのですが、仕事関係で知識が必要となり質問させていただきます! 短鎖で繋がれたペプチドが、同じように短鎖で繋がれたペプチドと結合する場合、 N末端とC末端が並び合わないと結合は難しいのでしょうか? 側鎖が結合するとは考えられないのでしょうか?(無知な質問ならすみません) また、動物細胞で分断された遺伝子が、抗原と結びついて抗体タンパクを生成する際は アミノ酸置換が必要となるのでしょうか? その原理がどうしても理解できず、わかる方がいれば教えていただきたいです。