過電圧についての理解と解釈

このQ&Aのポイント
  • 過電圧とは電極の電位と平衡電位の差を指し、ネルンストの式で表されます。
  • 過電圧には平衡電位からのずれや酸化還元の濃度変化による電極の挙動が関与しています。
  • 過電圧の理解には酸素発生や白金電極上の過電圧の例も考慮する必要があります。
回答を見る
  • ベストアンサー

過電圧について教えて下さい。

過電圧に関していろいろな書籍を見てみたのですが、どうしても理解出来ません。 過電圧とは、電流Iが流れているときの電極電位と平衡電位との差である、というような説明がなされていますが、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%82%B9%E...​ ここに書かれているネルンストの式で左辺が平衡電位に相当し、この電位からのずれが過電圧に相当するわけですが、 ある電位にセットしたとき、最初は酸化還元にともなう電流が流れますが、しばらく時間が経つと右辺の第2項にあるように酸化種と還元種の濃度が変化するために、平衡電位がずれ、電流が流れなくなると思います。この過渡的にかかる平衡電位からのずれのことを過電圧だと思っていたのですが、 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8E%E9%9B%BB%E5%9C%A7 しかし、ここの説明では、酸素発生の平衡電位が+1.23Vなのに、白金電極上では過電圧が存在するために、-0.4Vほど低くなる、というような解説がなされています。 この説明と上で書きました概念では全く別もののように思うのですが、これはどういうことなのでしょうか? 手元の本には上記のような感じで書かれてあったのですが、どのように解釈すれば良いのでしょうか?

  • 化学
  • 回答数2
  • ありがとう数3

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.2

> 上の例でいうと、後者の意味での過電圧(電気分解のときの過電圧)に相当すると思うのですが、合っていますでしょうか? あっていません.吸着種のボルタモグラムが,可逆系ならピーク電位が一致する,上下対称な形になるのはなぜでしょう?通常の拡散のある系でピークがずれるのは,拡散があるからです. > 電気化学では過電圧という一つの用語が2つ異なる意味をもつ 解釈の問題ですけどね. > これら以外にも別の意味をもっているということはないのでしょうか? 過電圧という言葉がですか?ならばないと思いますが. 他の言葉だと,「可逆」の意味が二種類ありますね.可逆反応という意味での可逆と,熱力学でいう準静的過程を意味する可逆のときと.後者の意味を理解して「可逆」という言葉を使っている人は少ないように思えてなりませんがw

myumyu1234
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 揚げ足とをとっているつもりはないのですが、 過電圧の分類には3種類あり、その一つは拡散が律速になって引き起こされるものだとwikiには書かれてあります。 サイクリックボルタンメトリーでピークのシフトが起きるのは拡散によるものなので、これはまさに過電圧現象ではないのでしょうか? それとも私の解釈が間違えていますでしょうか?

その他の回答 (1)

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.1

電極反応速度論でいうところの過電圧と,電気分解のときの過電圧とは別の意味だと思った方がいいです. 後者は平衡論から出てくる理論分解電圧に対して,実際にその反応がおこっているように見えるために,余計にかけなければならない電圧のことで,どちらかというと実用的な観点での話です.これが発生する理由は,電極反応速度が遅いことによるわけだし,平衡電位と実電位との差ではあるので,用語としてはおかしくはないのですが.

myumyu1234
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 もう2つだけ確認しておきたいのですが、 サイクリックボルタンメトリーを測定した際に酸化のピークは正側に、 還元のピークは負側にシフトしますが、これも過電圧に相当するのでしょうか? 上の例でいうと、後者の意味での過電圧(電気分解のときの過電圧)に相当すると思うのですが、合っていますでしょうか? 電気化学では過電圧という一つの用語が2つ異なる意味をもつという話なのですが、これら以外にも別の意味をもっているということはないのでしょうか? よろしくお願いいたします。

関連するQ&A

  • 電池2個直列で電圧2倍の理由、標準電極電位の観点で

    電池を2個直列につなぐと電圧が約2倍になる理由を標準電極電位の観点から教えてください。 □電圧がxボルトの電池をy個直列につなぐと得られる電圧はx×yボルトになりますよね。9Vの角型電池は中に1.5Vの電池が6個直列接続で入っています(積層電池ですね)。 http://amalgam.ldblog.jp/archives/18150825.html http://www.youtube.com/watch?v=Xhi5p-VAeZg □ここでダニエル電池を例にとります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%AB%E9%9B%BB%E6%B1%A0 電池の起電力は基本的には標準電極電位の差ですので、ダニエル電池の各還元半反応 正極:Cu(2+) +2e- → Cu Ec=+0.34V (vs NHE)   ※NHE:標準水素電極 負極:Zn(2+) + 2e- → Zn Ea=-0.76V (vs NHE) の標準電気電位の差0.34V-(-0.76V)=+1.1Vが起電力になります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%99%E6%BA%96%E9%9B%BB%E6%A5%B5%E9%9B%BB%E4%BD%8D □では、ダニエル電池を2個直列につなぐと約2Vの電圧が得られると思いますが、それはなぜでしょうか。 -[(正極)│ダニエル電池A│(負極)]-[(正極)│ダニエル電池B│(負極)]- とつないだ場合に、電池Aの正極電位と電池Bの負極電位は、やはりそれぞれEc=+0.34V (vs NHE)とEa=-0.76V (vs NHE)のままだと思います。各半反応の標準電極電位は標準水素電極NHEに対して一定だと思っていますので。そうしますと、電圧はやはり2個直列つなぎでも+1.1Vになってしまうと思うのですが、どこが間違っているのでしょうか。 ※オームの法則は知っていますが、この質問はその話ではありません。 ※厳密には内部抵抗等で2倍にはならないでしょうが、質問の本質から外れた細かいところは無視してください。

  • ターフェルプロットとは

    基礎的な電気化学用語であるターフェルプロットとはどういうものなのでしょうか? 平衡電位からのずれによる電流値をあらわすというようなことは分かるのですが、 電位を変えても酸化還元ピークを持たないのはなぜなのでしょうか? というかCVを測ったとしてもこんなグラフは得られないと思うのですが これって何を測っているのでしょうか?

  • ガルバノスタットではどうやって電位は決定されますか?

    ガルバノスタットは定電流源として働くわけですけど、 ただの抵抗器であれば、電流値が決まれば、電圧値は決まりますが、 いくつもの酸化還元反応を起こすような電極の場合にはどうやって電位は決定されるのでしょうか? 予想としては自然電位から始まって、電流が大きくなる方の電位に動くようにフィードバックが働き、 設定した電流値になると電位が動かなくなると思うのですが、 合っていますでしょうか? でもそうすると酸化還元ピークの極大値に入ってしまうと電位を増加させても減少させても、電流は下がる方にしか 行かないため、設定した電流値に到達することは出来ないように思うのですがどうなのでしょうか? また、場合によって2つの電位の間で発振することもあり得るのでしょうか?

  • 電気化学の基礎に関してアドバイスを下さい。

    電気化学の基礎に関してアドバイスを下さい。 ・3電極系では参照電極の電位を基準として作用電極の電位は決められますが、この参照電極の電位というのは酸化還元電位に相当すると考えて良いのでしょうか? 例えば、任意の電極のCVをとったときに、大抵の場合2つ以上の酸化還元ピークが出てきますが、このような電極を参照電極として使った場合にはどちらの酸化還元電位を有効になるのでしょうか? ・2電極系=3電極系でCEとREのプラグを一つの電極に接続した場合と考えて良いのでしょうか? この2点お願い致します。

  • 電気化学に関する質問

    電気化学に関していくつか質問させて下さい。 サイクリックボルタンメトリーは溶液によって、波形が違うらしいのですが、この波形の違いというのは定性的、定量的に説明することは出来るのでしょうか?波形は違っても、酸化還元ピークは電位は同じだと考えて良いのでしょうか? サイクリックボルタンメトリーでは直流電流を使用しますが、交流をかけることで電気化学特性を調べるような測定手法はないのでしょうか? 通常の測定での、3電極系では参照電極には電流が流れると電極の状態が変わってしまうため、電位も変わってしまうため、疑似電極と呼ばれるものを使用しますが、市販の乾電池は2電極が使われています。つまり基準にになる電極にも電流が流れているにも拘わらず、電圧が変わらないのはなぜなのでしょうか?それとも気づかないほどの微少な変化なのでしょうか? よろしくお願い致します。

  • 電位治療器の回路

    下記で電位治療器の原理はわかりましたが回路はどのようなものでしょうか http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E4%BD%8D%E6%B2%BB%E7%99%82%E5%99%A8 上記を見る限り 直流、高電圧、微電流が基本で 過電圧と過電流の保護回路、絶縁、一次と二次の分離が必要かということは推測できます。 電圧も電流も不明ですのでお願いします。 しかし市販品は30万円から40万円くらいしますので、何か特殊な仕掛けがあるのでしょうか 電圧は10000V程度必要ですのでヘタをするとあの世行きだからやめたほうがいいですよ という回答はご遠慮下さい。

  • SO2の標準電極電位

    高校の参考書で,酸化,還元反応の理解を深めるために標準電極電位という項目がありました.SO2やH2O2が酸化剤,還元剤として働くときの説明がされているんですが,なぜかSO2が酸化剤として働くときの反応  SO2 + 4H+ + 4e- → S + 2H2O の反応の標準電極電位だけが載っていなくて困っています.どなたかご存知ないでしょうか?ネットで検索してみたんですが力不足なようで見つけることができませんでした.是非教えてください.よろしくお願いします.

  • アジピン酸について

    こんにちは。 アジピン酸って直鎖アルカンの両末端がカルボン酸の構造ですよね。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%83%94%E3%83%B3%E9%85%B8 この構造で還元剤として作用ってできるんでしょうか。 うつろな記憶だとカルボン酸はそれ以上酸化できないんで還元作用はなかったような気がするのですが。。。 よろしくお願いします。

  • UMEの挙動に関する質問

    微小電極(UME)に関してなのですが、 これは、電極が溶液と3次元的に接触することが出来るために、 常に反応物が供給される状態になり、定常電流が流れるわけですけど、 この現象が見られるのは酸化側だけで還元側の電位では見られないのはなぜなのでしょうか? 還元側であっても、酸化物が常に供給される状況にあり、定常電流は流れるように思うのですが、流れないのはなぜなのでしょうか?

  • 電気化学における様々な電位の相互の関連性

    電気化学初学者が質問します。電気化学には(1)電極電位(2)平衡電位(3)標準電極電位(4)自然電位(5)腐食電位(6)混成電位(7)開回路電位・・・etcが登場します。そこで質問なんですが、 a)(3)~(7)はそれぞれ平衡電位((2))の1つの形態であると考えてよろしいのでしょうか?つまり電極電位が自然電位や腐食電位を示す場合、注目する電極上の反応は平衡状態にあり、回路には電流が流れていないと考えてよろしいのでしょうか? b)混成電位というのがよくわからないです。1つの電極上で複数の電気化学反応が起こっている場合の電位とありますが、複数にしろ単一にしろ反応が平衡状態であればそれは平衡電位ということで電流は流れていないと考えていいんでしょうか? c)開回路電位というのもよくわからないです。文献によっては、"ポテンショスタットによる測定では最初に自然電位(開回路電位)を計ります。" 、という表現があります。自分には、自然電位=腐食電位という認識があったので、開回路電位=自然電位=腐食電位ということでいいんでしょうか?? d)最後にもう一つ、自然電位の意味も実はよくわかってないです。"自然に腐食する時の電位で回路に電流が流れておらず、内部の交換電流のみ" みたいな説明があったと思うんですけど、交換電流の作用で腐食が進行するんでしょうか? 長々と申し訳ありませんがせひ教えてください。