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古典:活用形

聞く相手も近くにいなくてずっと困っていました。 古典文法の問題です。 「地のふるひ家の破るる音、いかづちに異ならず。家のうちにをれば、たちまちにうちひしげなむとす。」 この文章の「ふるひ」が連用形で、「うちひしげ」も連用形なのですが、その理由が分かりません。前者は連体形と思ったのですが。 よろしく御願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.4

「地のふるひ」は、連用形中止法という用法です。 「地のふるひ、家の破るる音、いかづちに異ならず」ということで、句読点を補って考えると理解しやすいでしょう。 句読点は、近代以降の表記上の便宜のために考案されたものであって、原文にはもともと存在しません。 語句は必ずしも直後の語句に係っているわけではありません。 係り受けの関係は、文の成分を厳密に解いていかなければ分からないことですので、注意してくださいね。 (例:「美しき青きドナウ」=「美しき→ドナウ、青き→ドナウ」 両方とも「ドナウ(川)」に係っている連体修飾語であって、「美しき」は直後の「青き」には係っていない) 訳は、「地面が揺れて、家が壊れる音の物凄さといったら、雷と少しも変わらない」です。 「うちひしげなむとす」は、 うちひしげ=ガ行下二段活用「うちひしぐ」連用形 な=強意の助動詞「ぬ」未然形 む=推量(意志)の助動詞「む」終止形 と=格助詞 す=サ行変格活用「す」終止形 です。 完了・強意・並立の助動詞「ぬ」は、連用形接続なので、「うちひしげ」は連用形です。 なお、「ぬ」は、推量関係の助動詞と併用される場合、完了ではなく強意で解釈します。 日本語の文法には、英語で言うような「未来完了」に当たる用法はありません。 「完了+推量」というのは、時制の上で不自然になるので、「強意+推量」と解釈し、この組み合わせを「確定推量」とか「確述用法」などといいます。 訳は、「こんな大地震の際に家の中にいると、あっという間にきっとぺちゃんこに潰れるに違いない」です。

その他の回答 (3)

  • lanjatai
  • ベストアンサー率20% (2/10)
回答No.3

NO.1の回答者の方のお書きになっている事で充分説明がされていると思います。質問者の方が文法構造上で疑問があるのか、文の意味で疑問があるのかがちょっと不明ですので、後者の方から蛇足ながら付け足しを。 「ふるひ」の方は、文章が並立的で「地の震ひ/、家の破るる音」が、ともに雷の鳴った時にそっくりだと言っているので、「大地の震え」と現代語的に思ってしまうと、連体形のようですが、それだと「震ひ」はハ行四段活用なので、「震へ」になります。上記文章の場合「(震)ひ」ですから連用形で、「大地が震えて…」という意味になります。また、連用形だから「家」にも「音」にも係っていないのですね。大きな雷が近くで落ちるような時、バリバリバリといって確かに揺れるように感じますよね。それが地震の時の有様に良く似ているというのはよくわかりますね。 「うちひしげ」の連用形の方。家が潰れそうになるという文脈ですが、ただ「潰れる」だけだったら終止形なんですけど、「~してしまいそうになる」という動きの状態を足して表したいところなので、そういう語が付く場合は、動詞は連用形になります。現代でも、例えばただ「泣く」ならそのまま終止形の動詞だけで言い表わしますけど、「泣いてしまう」とかだと、「泣い(カ行の活用なので「い」は「泣きて」が言いにくいから変化したイ音便)」+「てしまう」で、やはり連用形に助動詞とかがくっついてる状態なのと同じ。この文章は、過去に経験したことを振り返って、いままさに体験しているかのように臨場感を持たせるために過去形ではなく現在形で書かれている。よって、「家のうちにをれば」の「をれ」は「をり」の已然形+助詞「ば」で、すでに起こっている状態を表しているので、現代語では「家の中にいると」。文全体は「家の中にいると、今にも(家が)壊れてしまいそうになる。」。「~とす」は「~しようとする」で、ここでは「うちひしぐ」の主語が「家」なので、自分の意思っぽくなるのは避けて「~そうになる」と訳すほうが自然だと思います。

  • DexMachina
  • ベストアンサー率73% (1287/1744)
回答No.2

「うちひしげ」については、「なむ」は「完了の助動詞『ぬ』の未然形+推量の助動詞『む』」に 接続しているので、連用形であることに納得されている、ということでよろしいでしょうか。 ご質問の「ふるひ」ですが、これは「古ひ」ではなく「震ひ」、つまり「震ふ」(自動・四段活用)の 連用形でしょう。 (活用を考える上で、「震へる」(自動・下一段)の方ではないことには要注意) つまり、「家」に掛かっているわけではないので「連体形」ではなく、文意としては「地が震え、 家の壊れる音が、まるで雷のようだ」といった感じになるかと思います。 これであれば、「連用形」であることにも納得できるのではないでしょうか。

shin-mind
質問者

お礼

どの方も満足のいく回答で、どれにポイントすればよいか 分かりません。 本当にありがとうございました。

  • Parismadam
  • ベストアンサー率65% (2756/4211)
回答No.1

はじめまして。 ご質問1: <前者は連体形と思ったのですが。> 連用形になります。 1.この部分には本来句読点があったと考えると理解できるでしょう。 例: 地のふるひ、家の破るる音、いかづちに異ならず。 2.「地の」「家の」の「の」は主格を表す格助詞で、「~が」という主語の働きをします。 3.従って、この部分の現代語訳は 「地が揺れ、家が破壊する音、(それは)雷に他ならない」 4.以上のように、「ふるひ」は連用形として連用修飾部となり、主文を修飾しているのです。 ご質問2: <「うちひしげ」も連用形なのですが、その理由が分かりません。> 「なむ」の解釈にあります。 1.強意の係助詞「なむ」の場合は動詞の連体形に接続します。しかし、この「なむ」はその働きではありません。 2.この「なむ」は「な」+「む」という2つの助動詞が接続したものです。 3.文法上の分解は 「な」:完了の助動詞「ぬ」の連体形 「む」:推量の助動詞「む」の終止形 4.つまり「完了」+「推量」の意味を含む訳になります。意味は 「~してしまうであろう」 となります。 5.完了の助動詞「ぬ」は動詞の連用形に接続します。従って、すぐ上にくる「うちひしぐ」は連用形「うちひしげ」が使われているのです。 6.以上からこの部分の現代語訳は 「家の中にいれば、たちまち覆い被されてしまうだろう」 となります。 以上ご参考までに。

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