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とっておきの裏話

harepandaの回答

  • harepanda
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回答No.4

●金儲けばかりしていた悪女というイメージの強い日野富子ですが、政治的には無能で酒と芸術にしか興味のなかった将軍足利義政に代わり、幕府の財政を実質的に支えていた功績があります。また、足利将軍家にはアル中が多いのですが義政も例外ではなく、せっかく生まれた男児も、やはりアル中で早死にしています。日野富子は関所に税金をかけたので商人の間では評判が悪かったのですが、京都にある幕府として公家への対応にも能力を発揮しており公家の間での評判は上々、後土御門天皇とは完全に親友と言ってもよい状態であり、男女関係だったとする説もあります。 ●フランス革命期に活躍した曲者の貴族にタレイランという人物がいます。フランス語としては異例の綴りなので、本当の発音は分かりません。タレラン、タレーランなどの表記も散見し、ナポレオンはタレユランと発音していたとされています。貴族のくせにフランス革命を強引に前進させる策としてアッシニアというものを発明、革命の進展で貴族から財産を没収するということを担保にしたアッシニアという債権(実質は紙幣)を考案、これにより、貴族からの財産没収を続けないとアッシニアの価値が暴落してしまうという自転車操業により、嫌がおうでも、革命を進めるしかないという構造を作ってしまった策士です。ナポレオン没落後のウィーン会議では、フランスは敗戦国でありながら戦勝国に自分たちの要求を飲ませるという豪腕外交官ぶりを発揮、その他メートル法の普及に貢献したことで知られるほか、画家のウジェーヌ・ドラクロアは彼の隠し子ではないかという噂があります。アッシニア流通に当たっても自分の財産はちゃっかり確保しており、美食家としても知られます。 ●足利尊氏ほど戦前と戦後で評価の変わった人物しかいませんが、教科書の書き方では、その深い意味については、なかなか気がつかないと思います。戦前の教科書では、「後醍醐天皇に最後まで仕えた英雄が楠正成で、天皇にたてついた反逆者が足利尊氏」と教えていました。この先入観を持っている人は、右派マスコミや地域史研究家には未だに多いのですが、実はまともな学者の間では、「建武の親政が失敗に終わる中で、源氏の名門に生まれた者として、否が応でも武士のリーダーとして周囲の期待に応えるしかなく、武家が公家を圧倒していくという時代において新しい時代を開いた重要人物ではなかったのではないか」という説も現在では強いのです。どちらかといえば慎重派で決断力に欠いた武将らしからぬ性格のようですが、やる時はやる、というタイプの人物だったようです。 ●ドイツにフォイエルバッハという苗字の人たちがいて、多才な家系なのか、法学者フォイエルバッハ、哲学者フォイエルバッハがいます。法学者フォイエルバッハは、従来のローマ法にかわってバイエルンの新しい刑法を作ったほか、日本でも刑法の原理の大原則となっている「罪刑法定主義」を確定させた人物として知られます。また、カスパー・ハウザーという外の世界を知らぬまま育った人物を庇護し、彼についての報告書のような本を書いています。他方、彼の息子である哲学者フォイエルバッハは、物象化論という理論を作り出し、ヘーゲル哲学をひっくり返したような主張を展開、後のマルクス主義者たちに影響を与えたことで知られます。 ●ローマ帝国には、時々、愚帝が現われますが、悪名高いネロをはるかに超えた強烈なキャラが、エラガバルスです。この人は、シリアの司祭であり、ローマ人から見たら女装としか見えない服装をして、ローマに乗り込んでいます。皇帝であると同時にシリアの宗教指導者であり、ローマの巫女(当然、一生処女)と結婚すれば最強の宗教指導者が生まれるなどという前代未聞のことをしたほか、異性愛も同性愛もこなしています。同性愛は当時はわりとよくある話だったのですが、彼の場合、皇帝のくせに受け側を好むという少々困った傾向があります(通常、当時の同性愛では皇帝のような権力者は攻め側でなければ性的逸脱と見なされます)。広い領土の中から巨根の男を探させたことでも知られており、異性愛の時は女性の反応を観察し、同性愛の時のために、その経験を生かして痴態を演ずるということまでしていたようです。 ●田沼意次は商人と結託した汚職政治家のイメージがありますが、馬鹿にならない政治家です。江戸時代の体制の基本である士農工商という身分制度や米を基本とする金融政策が通用したのは徳川吉宗の時代までであり、商業の発展という新たな状況ではかつての方法論は通用しないということを明確に認識した上で、商業の振興策をうつとともに商人からも税をとるという近代的な経済理論に到達していた人物であることが見逃せません。しかし、彼の思想は当時の武士の理解を超えたものであり、汚職政治家というレッテルを貼られて失脚してしまうわけです。 ●仏教はもともとは、仏像を作らない宗教でした。仏教に写実的仏像の文化が生まれたのは、ずばり、アレクサンダー大王がギリシャ文化を中央アジアやインドにまで伝えたことが原因です。仏教とギリシャ風写実的彫刻の文化が融合してはじめて、仏像が生まれたのです。 ●継体天皇。天皇の遠い親戚とされていますが、どう考えても単なるなりあがりもので、天皇の座を奪ってしまった人物です。万世一系というウソの実例として、もっとも有名です。 ●蒙古襲来の時の「てつはう」は、大砲ではなく、火薬の爆発音で馬に恐怖心を与え、まともに走れなくしてしまうという兵器です。 ●日本人として極めて重大な観点ですが、日本が第2次大戦の敗戦を受け入れたのは原爆を2つ落とされたからではありません。原爆投下後も本土決戦をやるつもりでいたのですが、ソ連が日ソ中立条約を破って満州国になだれ込んできたのが、敗戦受諾の直接のきっかけです。アメリカ人には、この事実を知らない人が多いので、要注意。 ●キリスト教がローマ帝国で成功した要因のひとつに、ユダヤ教が持っている割礼(ようは子供のうちの包茎手術)の習慣は不要であると宣言し、ギリシャ・ローマ文化になじんだ人たちに安心感を与えたことがあります。 ●トルコはオスマン王朝末期、ドイツ側にたって第1次世界大戦に参戦し破れています。清やインドと同様、西欧列強の植民地になることは確実と思われていた時、突如としてケマル・パシャという軍人が頭角を現し、攻め入るギリシャ軍をイズミールから追放、チャナッカレに攻め込んだイギリス軍とは徹底して戦い、東方ではロシア・アルメニア連合軍を撃破、現在のトルコ領をほぼ守り抜きます。同時に政治家としても辣腕ぶりを発揮、イスラム国家でありながら世襲君主を廃して共和制を導入、政教分離を国是とする体制を作り上げ、「トルコ人であることは幸いである」をキャッチフレーズに各地に乱立した地域系トルコ政権のリーダーとなり、トラブゾンにギリシャ系国家が誕生する等の混乱も、ギリシャとの住民交換によりトラブゾンをトルコ領として確定させて収拾し、新生トルコ共和国の初代の大統領になった人物です。さらには国民の識字率を上げる手段として、従来のアラビア文字を廃止して、ラテン文字(通常のアルファベットのこと)をベースにした文字を2晩連続の徹夜だけで考案・導入したことでも知られます。彼の近代化政策は基本は日本のマネであり、明治天皇の肖像を大切にしていたことでも知られます。また、女性の参政権を認めたのは、日本よりトルコが先です。彼の業績はあまりにも偉大すぎて彼を批判するのはタブーに近いものがあり、自衛のためとはいえ、オスマン帝国末期に発生したアルメニア人大虐殺の延長上、彼もまたアルメニア・ロシア連合軍と戦っていたことをどう評価するのか、冷静な議論が出来る状態になっていません。

secretxxx
質問者

お礼

たくさんの情報ありがとうございます!! harepandaさんは知識豊富な方なんだな~というのが窺えました☆

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