元素分析における吸収剤の役割とは?

このQ&Aのポイント
  • 有機化学の元素分析において、水、二酸化炭素を吸収するために塩化カルシウムとソーダ石灰が使用されます。
  • 塩化カルシウムは中性でありながら水を吸収する理由や、ソーダ石灰が二酸化炭素と水をどのように吸収するかについて疑問があります。
  • ソーダ石灰は塩基性でありながら水とは反応せず、塩化カルシウムは中性ながら水を吸収します。この反応の違いについて教えていただきたいです。
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元素分析における吸収剤について

よろしくお願いします。 高校化学です。 有機化学の元素分析における吸収剤について質問です。 元素分析の際、水を吸収するために、塩化カルシウム、 二酸化炭素を吸収するためにソーダ石灰を この順番で使う、とありました。 でも、この組み合わせについて質問です。 ソーダ石灰は、塩基性で、二酸化炭素は酸性なので、お互い反応するため、この組み合わせだというのは、わかります。 ですが、塩化カルシウムは中性で、水も中性です。なのに、どうして、塩化カルシウムは水を吸収するのでしょうか?どちらも同じ液性なので、反応しないのではないでしょうか? また、「ソーダ石灰は二酸化炭素と水の両方を吸収するので、ソーダ石灰を前にすると、両者の質量が正確に求められなくなる、」 とありますが、ソーダ石灰は、塩基性なので、二酸化炭素とは反応しても水とは反応しないのではないでしょうか? 基本的なところだとは思いますが、教えていただけるうれしいです。 よろしくお願いします。

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  • phosphole
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回答No.2

上から順番に答えてみます。 まずソーダ石灰や塩化カルシウムの潮解性ですが、ソーダ石灰にはNaOHが含まれていますので、これは潮解します。また、塩化カルシウムを水につけると分かると思いますが、溶けます。要するに、水分があると表面から水分を吸収していきます。実際に溶解しているかは定かではありませんが、少なくとも粉末表面に水を吸着した相ができるのは間違いないでしょう。 この類の乾燥剤としては、シリカゲルが上げられます。二酸化ケイ素からなるゲルですが、水分子を表面に吸着することで乾燥します。化学反応しているわけではありません。 ソーダ石灰や塩化カルシウムといった乾燥剤が水をのぞくのも、粉末表面(あるいは粉末内部の細孔)と水分子との相互作用によって吸着が起こっているのでしょう。 潮解することで乾燥させている、という私の記述は正しくなかったかと思うので、吸着、と覚えてください。 乾燥剤の酸性・塩基性 これは乾燥剤自体の話です。 例えば、濃硫酸は酸性乾燥剤で、塩基の乾燥には使えません。 また、ここで出てきたソーダ石灰は塩基性乾燥剤で、酸の乾燥には使えません。 私があげた五酸化リンは強酸で、塩基と反応します。おもに有機溶媒(クロロホルムなど)の乾燥に使われます。 水素化カルシウムは強塩基で、酸と反応します。 どちらも水と化学反応します。起こっているのは中和反応です。要するに、五酸化リンは水より強酸なので水が塩基として反応し、水素かカルシウムは水より強塩基なので水が酸として反応します。 これは上述したような吸着による乾燥とは違います。 まとめると、乾燥する働きには2種類あります。 固体の表面に吸着する(濃硫酸だと、濃硫酸中に水が溶け込むことになるが)。 水と化学反応する。

goodo
質問者

お礼

度々御回答いただきまして、ありがとうございます。 ソーダ石灰はそういえば、NaOHとCaOの混合して粒子にしたものでした。なので、ソーダ石灰にも潮解性があるということですね。 塩化カルシウムはみたことがないのでよくわかりませんが、水につけると水を吸着するのですね。 これまで気体の乾燥は、中和反応だけかと思っていましたが、 今回私が理解できていなかったのは、固体の表面に水が吸着することにより、水が含まれていた気体を乾燥させることができる、ということを知らなかったからだと思いました。 大変参考になりました。ご丁寧に回答していただき、ありがとうございました。

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  • phosphole
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回答No.1

酸性・塩基性・中性と、水を吸収するかはまた別の問題です。 二酸化炭素がソーダ石灰(NaOH+Ca(OH)2)と反応するのは、ソーダ石灰の表面上で中和反応が起こってしまうからですね。結果として、ナトリウムの炭酸水素塩ができるでしょう。 しかし、水を吸収する場合に起こっているのは、化学的な反応によるものもあれば、乾燥剤の状態変化によるものもあります。 後者の例としては、吸収剤が水を吸ってやや溶ける(ゲルみたいになる)とか、水分子が乾燥剤表面(あるいは内部の空間)に取り込まれるとか・・・ もちろん、酸性・塩基性の乾燥剤の場合だと、水と化学反応して水を取り除くものもありますね。あまりなじみはないでしょうが、P5O10(五酸化リン)やCaH2(水素化カルシウム)といった化学薬品は、それぞれ酸性・塩基性の強力な乾燥剤で、水と接触すると激しく反応します。 ようするに、水を吸収すると一口にいっても、その仕組みは様々なのです。 >ソーダ石灰 NaOHの潮解性についてご存じかと思いますが、あの性質を乾燥剤に利用することが出来ます。特に、塩基性の化学薬品(アミンなど)の乾燥に、NaOHやKOHといった塩基性の乾燥剤を用います。生石灰Ca(OH)2の方も水を吸います。

goodo
質問者

お礼

御回答ありがとうございます。 今回の組み合わせは、液性だけが問題ではないということですね。 確かに潮解性や風解については、勉強しました。潮解性は、空気中の水を吸収するのですよね。ということは、今回のソーダ石灰と塩化カルシウムも潮解性があるということですか?潮解性について勉強したときは、この二つはでてこなかったように思いますが・・・ >もちろん、酸性・塩基性の乾燥剤の場合だと、水と化学反応して水を取り除くものもありますね。 すみません、ですが、ここがよくわからないのですが、「酸性・塩基性の乾燥剤」とは、乾燥剤が酸性・塩基性という意味でしょうか?それとも、酸性・塩基性の気体のための乾燥剤、という意味でしょうか? 私としては、水が中性なので、乾燥剤がなに性であろうと関係なく、反応しない・・・と思ってしまうのですが・・・ でも、 >酸性・塩基性・中性と、水を吸収するかはまた別の問題です。 と書いていただいているので、結局液性は関係ないのでしょうか? よく理解できていないようですが、 では、今回の組み合わせで、ソーダ石灰と二酸化炭素は、中和反応。 では、ソーダ石灰と水、そして塩化カルシウムと水は、中和反応でなければ、どうして、(どういう性質から)反応するのでしょうか?潮解性ですか? 何度も質問してしまってすみません。教えていただけるとうれしいです。 よろしくお願い致します。

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