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細胞間の情報の仕方

細胞間の情報を受信・送信するのは 細胞同士が接触することで 細胞からホルモンや神経伝達物質を出て 受信したりしているんでしょうか?

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  • ruehas
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回答No.2

こんにちは。 我々の身体で行われる情報伝達には、 「神経伝達:神経インパルス・神経伝達物質」(呼び名:伝達因子) 「ホルモン伝達:内分泌ホルモン」 「遺伝情報伝達:DNA」 「免疫情報伝達:抗体」 などがあり、それぞれに伝達様式や情報伝達のための因子というものがあります。 細胞内に発生した電位差や化学反応を、その細胞自身の生体情報として使うことを「細胞内(情報)伝達」といいます。これに対しまして、他の細胞、あるいは組織からの作用によって別の細胞の活動を変化せしめるのが「細胞間(情報)」伝達」に当たります。 この内、「神経細胞」といいますのは神経信号をやり取りするため、その全てが基本的に何らかの「神経伝達化学物質」を持っており、これによって行われる神経細胞同士の情報伝達を特に「細胞間化学伝達」といいます。また、運動神経系や自律神経系の神経終末で筋肉細胞や組織細胞に下される命令信号も同様に「化学伝達」です。では、このような神経細胞以外の細胞間で行われる情報伝達は、そのほとんどが「内分泌ホルモン」による情報伝達ということになります。そして、「遺伝情報」といいますのは細胞が分裂するときにDNAの複製が作られることによって伝達されるものであり、身体内に記録されている「免疫情報」とは、同様の抗体の攻撃を受けたときに発令するものです。 >細胞同士が接触することで細胞からホルモンや神経伝達物質を出て受信したりしているんでしょうか? 「神経伝達物質」と「内分泌ホルモン」ではその働きが異なりますし、まず定義が違います。 「ホルモン」といいますのは特定の内分泌器官で作られ、身体広域に渡って分泌されるタンパク質や化学物質のことです。これに対しまして、「神経伝達物質」とは「神経伝達に使われる化学物質」のことを言い、神経細胞自身から分泌されます。また、神経伝達物質は種類や使われ方によって様々な情報を作り出しますが、ほとんどの内分泌ホルモンは特定の目的に対してひとつの作用しか持っていません。 「ホルモン伝達」といいますのは「下垂体」など特定の器官からの分泌により、体液を通して身体広域に行われるものです。ですから、この場合は細胞同士が接近したり接触したりということはありません。これに対しまして、神経伝達を行う神経細胞の「軸策」といいますのは、その信号を伝えるために他の神経細胞の近くまで伸びています。 他の細胞に接近するために自由に動き回ることのできるのは、我々の身体に数ある細胞の中でもこの神経細胞の軸策くらいなものです。ですが、これも接触しているというわけではなく、この軸策末端は相手細胞の受容体との間に必ず「シナプス隙」というほんの僅かな隙間を作っており、これを「シナプス結合」といいます。これは、そのシナプス隙に化学物質を放出して情報を伝達するためです。 細胞体の表面に配置され、シナプス隙に放出された化学物質を受け取るためのタンパク質を「受容体」といいます。この受容体が化学物質を受容しますと、その細胞には「神経インパルス」という電位信号が発生します。細胞体に発生した神経インパルスが他の細胞に向かって伸びている軸策の中を伝わってゆくのは、これは「細胞内電位伝達」です。さて、この信号が軸策末端に到達しますと、そこからシナプス隙に化学物質が放出されます。そして、シナプス結合をしている別の細胞がその化学物質を受容しますと、その細胞にまた新たな神経インパルスが発生しますので、これで信号は受け渡されたということになります。これが、神経細胞同士で行われる「細胞間化学伝達」です。 また、このような脳内や神経系で使われている「神経伝達物質」の中には全く同じ化学物質でありながら副腎髄質などの内臓器官から分泌されるものがあります。これは体液を通って身体広域に伝わることになりますので、伝達方法としては内分泌ホルモンと全く同じです。ですが、飽くまでこちらは神経伝達物質でありますから、抹消神経系の神経細胞には受容できますが、ホルモン受容体しか持たない他の臓器細胞・体細胞には全く作用しません。ですから、伝達様式は内分泌ホルモンと同じなのですが、その働きは神経伝達ということになります。

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  • kino009
  • ベストアンサー率22% (42/184)
回答No.1

シナプスというところで、アセチルコリンとかの伝達物質のやりとり のこと?

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