比喩法や擬人化を上手に使われた和歌や俳句を紹介していただけないでしょうか

このQ&Aのポイント
  • 日本語を勉強中の中国人が、比喩法や擬人化が上手に使われた和歌や俳句を知りたいと質問しました。過去に詩句の例文をもらったが、和歌や俳句には優れた比喩法や擬人化が使われることがわかり、再度質問している。
  • 紹介された例文の現代語訳や難しい単語の読み方も希望している。
  • 質問文に不自然な表現があれば指摘してほしいとも述べている。
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比喩法や擬人化を上手に使われた和歌や俳句をを紹介していただけないでしょうか

 日本語を勉強中の中国人です。先日、「比喩法や擬人化で有名な日本の詩句を紹介していただけないでしょうか」という質問をいたしましたが、日本近代詩の例文をたくさんいただきました。その時は、「和歌」と「俳句」という言い方を知りませんでしたので、「詩句」という大雑把な書き方にいたしました。実は、あの時、和歌と俳句では、優れた比喩法や擬人化が使われた文を知りたかったのですが、うまく書けませんでした。  ということで、再度質問をさせてください。比喩法や擬人化が上手に使われた和歌や俳句を知りたいのですが、紹介していただけないでしょうか。恐れ入りますが、古典がよく判らないものですので、お挙げになった例文の現代語訳も書いていただけないでしょうか。難しい単語に読み方も振っていただければ助かります。    また、質問文に不自然な表現がありましたら、それについてもご指摘いただければありがたく思います。よろしくお願いいたします。

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回答No.1

初めに 短歌形式の歌のうち、近世以前(江戸時代より前)のものを和歌、近代以降(明治時代よりあと)のものを短歌といいます。その違いは、単に時代の違いであり、近代の短歌も、文語で書き表すのが常です(口語の歌が出てきたのはごく最近のことです)。 ただし、和歌(特に最盛期の平安~鎌倉時代の歌)は、我々にとっても語学的に理解が困難なものです。 そこで、ここでは、和歌=短歌入門編として、近代短歌(以下「短歌」と表す)の中から、比喩が巧みに用いられている作品をいくつか紹介してみます。 なお、短歌本文は歴史的仮名遣い、( )内の読み仮名は現代仮名遣いで記します。 向日葵(ひまわり)は金の油を身にあびてゆらりと高し日のちひささよ            前田夕暮 訳 向日葵は金の油を身に浴びたように輝いて、ゆらりと高く立っている。それに比べて、後ろに見える太陽のなんと小さいことか。 説明「金の油を身にあびて」に比喩が用いられています。「身にあびて」は擬人的表現。「金の油」を日光の隠喩ととらえる説と、単に光り輝く向日葵を形容した表現ととる説よがあります。いずれにしろ比喩にはちがいありません。いうまでもありませんが、この歌の主題は「向日葵」の大きさにあるのであって、「日のちひささ」にあるのではありません。 なお、この作者は自然主義的な作風で知られており、また、この作品は、絵画の印象派の影響を受けています。「風格」といえるかどうかわかりませんが、日本の歌、俳句にも「流派」というものがあり、それぞれに個性を主張し合っています。 金色(こんじき)のちひさき鳥のかたちして銀杏(いちょう)散るなり夕日の丘に      与謝野晶子 訳 金色の小さな鳥のような形をしながら、いちょうの葉が散っていることだ。夕日が差すこの丘に。 説明「かたちして」で直喩を表した珍しい作品。文語の直喩は「ごとし」で表されることが多いようです。また、訳をご覧になればおわかりのとおり、倒置法が用いられています。 この作者は、浪漫(ろまん・ろうまん)主義の代表的歌人です。浪漫主義は、上記の自然主義とは対極にある流派です。この作品も絵画的(自然描写的)なものではありますが、実景の写実ではなく、作者の心象を描写したものといわれています。 見てあれば一葉(ひとは)先づ(まず)落ちまた落ちぬ何おもふとや夕日の大樹(おおき)   若山牧水 訳 見ていると、一枚の葉が落ち、続いてまた一枚の葉が落ちた。何を思ってこうして葉を落とし続けるのだろう。夕日の当たる丘に立つこの大樹は 説明 「何おもふとや夕日の大樹」に擬人法と体言止めが使われています。 病(やまい)のごと 思郷(しきょう)のこころ湧く日なり 目にあをぞらの煙かなしも        石川啄木 訳 まるで病気になったように、故郷を思う気持ちが胸にわいてくる一日だ。青空に立ち上る煙もなんと私の目には悲しく見えることか。 説明 「病のごと」は直喩。「ごと」は「ごとくに」の意味。初句が六音で字余り。 ※以上の四首のうち三首に「夕日・日」が出てきますが、それは偶然です。特に好まれる題材というわけではありません。 俳句について ご存じのとおり俳句は十七音を定型とする非常に短い詩です。よって、直喩で説明的に叙述するよりも、隠喩や象徴的な表現の方が多くみられるようです。 また、俳句でポイントになるのはなんと言っても、季語と切れ字です。 よって、短歌に比べて、俳句は比喩などの技法を手がかりに読解する重要性は低いと考えます。 そこで、俳句に関しては、次に何句かを挙げるだけにさせていただきます。 直喩 去年今年貫く棒の如きもの(こぞことしつらぬくぼうのごときもの)             高浜虚子 ところてん煙の如く沈み居り(しずみおり)日野草城 擬人法 啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々(きつつきやおちばをいそぐまきのきぎ)          水原秋桜子 海に出て木枯(こがらし)帰るところなし 山口誓子 このほかにも、いくらでも例があげられますが、きりがありません。ご自分で学習することをおすすめしますが、初めのうちは、丁寧で詳しい説明のついた、中学生から高校生向けの学習書を読むといいでしょう。 「教科書にでてくる短歌の解釈」東京美術発行 「現代短歌」「現代俳句」いずれも學燈社発行 最後にこちらから質問です。日本では、擬人法を比喩の一種と考える説が有力ですが、中国ではどうなんでしょう。また、日本の短歌、俳句では倒置、体言止めが多用されますが、中国ではいかがですか。そもそも日本のように、中国では今でも漢詩が作られていますか。

awayuki_ch
質問者

お礼

 いつもお世話になっております。  なかなか回答をいただけなくて、和歌や俳句はたぶん比喩法や擬人化をあまり使わないだろうと考えてこの質問を削除しようと思っているところでした。削除しなくて良かったです。ご親切に教えていただきありがとうございます。理解しやすいと思いました。素敵な比喩と擬人はとても参考になりました。それから、流派というものはやはりあるのですね。お薦めの参考書を探してみます。  本当にありがとうございました。

awayuki_ch
質問者

補足

 ご質問に関してですが、次の文は全部個人的な考え方です。ぜんぜん自信がないので、間違えましたら、ごめんなさい。 一。比喩と擬人について  小学校では次のように習いました。 修辞手法 1.比喩 2.擬人 3.……  中学生(もしかして高校生)になってから分類について次のように習いました。 修辞手法 1.比喩(1)明喩(2)暗喩(3)借喩 2.比擬(1)擬人(2)擬物 3.…… 二。 倒置と体言止めについて  日本語の基本的な順番は「主語+目的語+述語」ですね。ご存知かもしれませんが、中国語の基本的な順番は「主語+述語+目的語」です。ですから、中国の倒置は中国語の順番を元に考えられたものです。ご了承ください。いま思い浮かんだ漢詩の中の倒置を二例記しておきます。 「竹喧帰浣女,蓮動下漁舟。」(王維《山居秋暝》)  これは主語倒置です。もともとの順番は「竹喧浣女帰,蓮動漁舟下」でした。 「香稻啄余鸚鵡粒,碧梧栖老鳳凰枝。」(杜甫《秋興》)  主語倒置だけでけではなく、目的語も倒置されました。もともとの順番は「鸚鵡啄余香稻粒,鳳凰栖老碧梧枝。」でした。  倒置は昔そんなに珍しい現象ではないと思います。ただし、詩詞より、文章のほうが圧倒的に多いような気がします。 (1)主語述語倒置 小人哉,樊須也!(《論語》) (2)目的語前置 古之人不余欺也。(《石鐘山記》) 大王来何操?(《鴻門宴》) 句読之不知,惑之不解。(《師説》) 呑舟是漏。(《与陳伯之書》)。 (3)…… 「体言止め」の意味が良く判らないので、辞書を引きました。名詞で終わるということでしょうか。蘇軾の「料得年年腸斷處,明月夜,短松岡。」のような構造の文でしょうか。http://www5a.biglobe.ne.jp/~shici/y06.htm詞では見かけられるのですが、詩ではあまり見かけられないような気がします。 三。現代人が漢詩を作るということについて  暮らしの中で詩をつくってたのしむ習慣はあまりないような気がします。  以上です。これでよろしいのでしょうか。

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