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SiO2とH[Al(OH)4]の反応を教えて下さい。

rei00の回答

  • rei00
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回答No.2

gedo-syosa 酸(いや,さん)今日は。rei00 です。  いつもながら,回答者泣かせ(?)のためになる質問で,勉強させていただいています。で,今回は専門外ですので,余談に近いかも知れませんが(ですので,「アドバイス,一般人,自信なし」です)。  ところで,反応を酸塩基反応と酸化還元反応しかないように思っていられませんか? 現在のところは,この2つのタイプの反応しか御存じないかも知れませんが,反応にはその他にも種々のタイプがあります。で,今回のものは,その酸化還元反応にも酸塩基反応にも入らない反応だとお考え下さい。では,どう考えれば良いのか,を御説明いたしましょう。 【1.空気中でのSiO2とHFの反応】  une_pyon さんも書かれていますが,CO2 との比較で考えます。CO2 を水に溶かした時,CO2 + H2O → H2CO3 の反応が起きます。同様に,SiO2 を水に溶かしたとすると,SiO2 + H2O → H2SiO4 の反応が考えられます。  ここで,もう少し詳しく CO2 を水に溶かした反応を考えてみます。CO2 は O=C=O の構造をしています。ここで,C=O 間のσ電子は電気陰性度の差によって酸素側に引き寄せられ,π電子も O=C(+)-O(-) の構造との共鳴が生じるため酸素側に引き寄せられています。結果として,炭素原子は+性(δ+)を帯びた状態であり酸素原子は-性(δ-)を帯びた状態です。ここへ,水(H2O)が寄ってくると,H2O の H は+性(δ+)を帯びていますからδ-の酸素原子に近づき,H2O の O は-性(δ-)を帯びていますからδ+の炭素原子に近づきます。結果として,H-OH の結合が切れ,C=O 二重結合が一重結合に変わり,C-OH 結合と C-O-H 結合が新たにできます。つまり,この反応は酸塩基反応ではありません(敢えて言えば,塩の加水分解に近いかも)。  さて,SiO2 と H2O の反応も同じ様に考えて下さい(これは分かりますよね)。そして,SiO2 と HF の反応も同じ様に考えて下さい。H-F の結合が切れ,Si=O が Si-O 結合に変わり,δ+性の Si とδ-の F の間と,δ-の Si-O とδ+の H の間に結合が出来ます。つまり,O=Si=O + HF → O=Si(F)-OH,同様に O=Si(F)-OH + HF → F2Si(OH)2 です。  ここで,une_pyon さんもお書きの様に,Si-O よりも Si-F の方が強い結合になります。そのため,F2Si(OH)2 の Si(δ+)と F(δ-)の間に結合ができて Si-OH の結合が切れます(切れた OH は H と結合します)。つまり,F2Si(OH)2 + HF → F3SiOH + H2O,同様に F3SiOH + HF → SiF4 + H2O です。結果として,SiO2 + 4HF → SiF4 + 2H2O になります。 【2.バイヤー法での Al(OH)3 の沈殿反応】  ちょうど昨日読んでいた「酸-塩基の理論」(化学同人)と言う本に,[Fe(OH)2(H2O)4] + H+ ←→ [Fe(OH)(H2O)5]2+ の平衡に付いて,『あらかじめ溶媒が解離してから起るのではなく,ジヒドロキソ錯体が電気的に中性な水から直接プロトンを引き抜く』と考えた方が妥当との説明があります。つまり,une_pyon さんの説明されている事です。  ところで,これもタマタマ読んでいた「新化学ライブラリ- 電気化学」(米山 宏 著,大日本図書)のバイヤ-法によるアルミナの製造に関する説明は次の様になっています。ボ-キサイトを 200~250℃,35 kg cm^(-2) でカセイソ-ダと反応させた後,約100℃に冷却後,濾過して不純物を除いて得られるアルミン酸ナトリウム(Na+AlO2-)の溶液に少量の水酸化アルミニウム(Al(OH)3)を加えてさらに冷やすと,アルミン酸ナトリウムは Al(OH)3 と NaOH に分解し,Al(OH)3 のみが沈殿する。  つまり,お書きの Na[Al(OH)4] ←→ NaOH + Al(OH)3 の平衡溶液に,結晶種の Al(OH)3 を加えて冷やす事で Al(OH)3 を結晶化させ,平衡を右へずらしているわけです。つまり,敢えて反応式を書くと,Na[Al(OH)4](soln.)←→ NaOH(soln.) + Al(OH)3(soln.)→ NaOH(soln.)+ Al(OH)3(cryst.)[ここで,soln. は溶液状態の意味であり,cryst. は結晶状態の意味]となります。  いかがでしょうか。私も長くなっちゃいましたね。申し訳ありません。

gedo-syosa
質問者

お礼

>gedo-syosa 酸(いや,さん) 酸・・。(^^; >反応を酸塩基反応と酸化還元反応しかないように思っていられませんか?  そういうワケでもないんですが、SiO2が塩基性酸化物としても働くと考えるとたまたまうまく反応式が作れたので・・。とは言っても僕が知っている反応は、酸塩基反応・酸化還元反応の他に熱分解ぐらいしかないんですが。例えば  2NaHCO3 → Na2CO3 + H2O + CO2 みたいなのは、酸塩基反応でも酸化還元反応でもないですよね?本当は質問文にも、『別に酸塩基反応と酸化還元反応しかないと思ってるわけではないんです!』ってなことを書くつもりで、上の熱分解の式なんかも書いてあったのですが『入力されたテキストが800字以上です。』とか出てきまして・・。10行ぐらい削らざるを得ませんでした。。 【1.空気中でのSiO2とHFの反応】 またまたレベルが低い質問で申し訳ないのですが、例えばSi-OとSi-Fの結合は電気陰性度の差からSi-F結合の方が強くて切れないのに、どうしてH-OHとC-O結合ではH-OH結合が切れてしまうのですか?あぁまたつまんないことを言ってるような気がします。。申し訳ないです。 【2.バイヤー法での Al(OH)3 の沈殿反応】 おぉ!なんかちょっとわかったような気がしないでもないです!(何 ジヒドロキソ錯体が水からプロトンを引き抜く・・ってところが難しい感じですけど・・・。平衡を右へずらす雰囲気はなんとなくわかりました。(たぶん(爆) わざわざ長文をどうもありがとうございます。m(_ _)m

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