• ベストアンサー

血清とEDTAについて

結合性の細胞をばらばらにするときに用いるトリプシンEDTAは血清によって失活するそうです。何が失活させるのか、どういう仕組みなのか、なぜそのような仕組みが血清にあるのかご存知の方は教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
noname#24872
noname#24872
回答No.1

血清中には様々な蛋白分解酵素に対する阻害物質が含まれていますが、量的に多く、かつトリプシンの失活に働いている主な成分は、α1(アルファワン)アンチトリプシンとα2マクログロブリンです。 α1アンチトリプシンは、血清中に数十~100mg/dl程度含まれ、トリプシンのようなセリンプロテアーゼと呼ばれる蛋白分解酵素に結合し、その反応中心をブロックして阻害します。 α2マクログロブリンは、血清中に100~200mg/dl程度含まれ、α1アンチトリプシンのようにトリプシンに対して選択的に働くわけではなく、幅広い種類の蛋白分解酵素の活性を阻害します。α2マクログロブリンは籠のような構造をしていて、中に入った蛋白分解酵素によって一部が分解されると、籠の入り口が閉じて、蛋白分解酵素をトラップしてしまうという、面白い仕組みを持っています。 これらの蛋白分解酵素が血清中に存在しているのは、体内の恒常性を保つためです。例えば、怪我や炎症などで組織の一部が変性すると、生体はその部分を壊して、新しい組織に置き換えようとします。このとき多量の蛋白分解酵素が産生されますが、これらの酵素は過剰に働くと、正常な組織も傷つけてしまいます。そのため、その活性をコントロールする物質が必要なのです。

関連するQ&A

  • 細胞培養のトリプシンEDTAの毒性

    細胞を剥がすときトリプシンEDTAを使っています。 細胞を剥がしてから細胞数をカウントする工程が多々あるのですが、細胞数を計測している時間(10~多い時で30分)は細胞はトリプシンEDTAに浸かった状態のままになります。 トリプシンEDTAは細胞にとって毒性があると思いますが、何分ぐらいなら細胞をトリプシンEDTAにつけていても大丈夫なのでしょうか。 また細胞を剥がして、少しの間放置しなければならない場合、細胞に負担がかからない何か良い方法はあるのでしょうか。 ご教授お願い致します。

  • フローサイトメトリーについて

    フローサイトメトリーで細胞における蛍光標識物質の吸着等を検出する際に、細胞をディッシュから剥離すると思うのですが、 細胞を剥離する際に用いる試薬は、トリプシン-EDTAでもただのEDTAでも変わらないのでしょうか?

  • 血清と染色

    パラフィン切片の免疫染色を行っていますが、Blockingは動物血清を使用しています。この動物血清は色々なカタログをみていると、値段もピンキリだし、なにしろ種類が豊富で困ってしまいます。そこで、どなたでも同じ考えだと思っていますが、安くて効果的な血清を選びたいモノです。私の探した限りだと、一番安い血清は細胞培養用の血清ですが、この血清を使ってBlockingをした経験のあるかた、または聞いたことのある方いらっしゃいましたら、ご意見を聞きたいのですが、お願いできませんでしょうか?よろしくお願い致します。

  • 補体について

    細胞培養で血清を用いるとき非働化を行いますが、それは補体活性をなくすためらしいです。しかし、補体とはなんなのでしょうか?失活させないと何が起こるのでしょうか?なるべく詳しく教えてください。

  • 血清所について

    お久しぶりです。hibaという者です。 最近琉球ガラスについて調べていたところ、 ”戦前琉球ガラスは薬メーカーや血清所からの注文が あった。”という情報があって インターネットで”血清所”という言葉を いくらか調べてみたのですけど、医療関係にあまり詳しくないのでよく分からなくて、質問をした次第です。 出来るだけ、医療関係用語を使用しないで 血清所という所が、何を行っている場所であるか 教えて頂けないでしょうか? 又、血清所からの注文されていた物は、血清瓶だそうです。この血清瓶についても知ってらっしゃる方がいれば ご回答して頂きたいです。

  • 牛胎児血清

    細胞培養で使う血清,特にウシ胎児血清についてちょっとした疑問がわきました.大した事ではないのですが,気になります.知っている方がいたらよろしくお願いします. 研究用のウシ胎児血清は,なんというウシの種類から取っているんでしょうか?(何でもいいのでしょうか?) また,ひとつのロットには何頭分くらいの血清が入っているのでしょうか(一頭から1ロット作れるとは思えなくて・・・)? また,こんなことを調べたいときにはどこを調べたらよいか,知っていたら教えてください. メーカーのカタログとかにも載ってなくて,ネットでもそんなことが書いてあるようには思えませんでした. よろしくお願いします.

  • パパインを失活させない手法について質問です。

    パパインを失活させない手法について質問です。 パパインを失活させないようにするのは、パパインのシステインと結合してしまう金属イオンの捕集を行うEDTAなどの薬品を入れればいいのでしょうか。また、パパインを活性化させるには、システインの添加をするという方法もあるようですが、この場合にもEDTAなどの金属イオンの捕集をする薬品を入れるべきなのでしょうか。

  • 無血清培養について

    現在,CHO細胞を利用したカルシウムイメージングを行っています. 通常は測定の24時間前に,全く血清を入れていない培地に交換しています. 血清がなくても,細胞が目に見えて死ぬことはありません. この間,培地を交換し忘れ,測定の9時間前に交換したのですが,結果に大きな差は見られませんでした. 測定日に培地を交換すれば実験効率も上がるので,ありがたい結果なのですが,よいのでしょうか. 何かアドバイスのある方はぜひ御意見よろしくお願い致します.

  • 細胞培養中の継代でのトリプシン処理について、改善方法を教えてください。

    現在、接着系ヒト癌細胞を使っております。 継代の際に、容器中培養液の1/5量のトリプシン/EDTAを添加して、3分インキュベートしてから、同量の培養液を入れて、ピペッティングして細胞を剥がしております。 しかし、なかなかプレートから細胞が剥がれず、インキュベート時間を長くしたり、セルスクレーパーを用いたりして無理やり剥がしてみたのですが、細胞塊が増えるだけで、細胞がバラバラになってくれません。 遠心をして、トリプシン溶液を除いて培養液中でピペッティングしても細胞塊状態で、細胞がバラバラになってくれません。 現在、他に教えていただく方がおりませんので、ご教授よろしくお願いいたします。

  • EDTA合成実験について

    EDTAの合成実験を行い、それについて課題が出たのですが、関連する本、ネットの記事などが見つからず、困っています。 ・クロロ酢酸をNaOHで中和する際、液温が20度を越えてはいけないのはなぜか。 ・EDTAの溶解度がpHに大きく依存する理由は? ・EDTAを析出させる過程で、濃塩酸を入れすぎると析出しないのはなぜか。 ・収率はなぜ100%にならないのか。 ご存知の方いらっしゃいましたらお願いします。