傷害致傷行為ですか？

質問

昨晩彼氏と口論になった時、逆上した彼が公共物を蹴飛ばしたり植木を踏み潰したりして大暴れしてしまいました。
そんな彼を制止して話しをしようとして腕を掴んだのですが、腕を振り切られその際に転倒し頭を打ってしまいました。
その後彼は何とか落ち着きを取り戻しましたが、私の方は頭痛とめまいがしたため、レントゲンとCTを撮りに病院へ行きました。
幸い頭部に異常は無い、との診断でしたが、今もまだ頭痛と吐き気がします。
彼の行為に憤りを感じたので、昨晩の出来事をどのように感じているか聞いたところ『自分には責任がない』の一点張りでした。
故意にしろ過失にしろ、他人に怪我を負わせる危険を冒した事は罪にはならないのでしょうか？
また、その罪を主張する為には治療を要する旨の診断書などが必要なのでしょうか。
時々暴力的になる彼なので別れても構わないのですが、せめて罪の認識を持たせたいのでどなたか教えて下さい。

回答No.3

n-net · ベストアンサー

まず、考えられる罪として何点かあります。

（１）【器物損壊罪】刑法第261条
前３条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、３年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。

他の方も回答してるとおり、「公共物を蹴飛ばしたり植木を踏み潰したり」等して物を壊す行為が器物損壊罪にあたります。
器物損壊については、親告罪といって告訴が訴訟条件になります。（告訴がないと相手を罰することができない。）
また、告訴権者は、質問者さんではありませんが、警察に通報することは、可能です。

（２）【傷害罪】刑法第204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

彼氏が質問者さんの「腕を振り切る」という暴行行為によって実際に負傷しているのですから、傷害罪になりうる可能性があります。
傷害罪は、暴行の結果的加重犯といって暴行の故意があれば成立する犯罪です。
この場合、親告罪ではありませんから、告訴は必要ありませんが、怪我をしたという裏付けで医師の診断書が必要となります。

（３）【暴行罪】刑法第208条
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、２年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

暴行罪は、上記の傷害罪で説明しましたから簡単に違いを説明すると、受けた暴行によって負傷があるか否かの違いです。
負傷程度を証明する診断書が提出されないと捜査機関は、暴行罪とするでしょう。

（４）【過失傷害罪】刑法第209条
過失により人を傷害した者は、30万円以下の罰金又は科料に処する。
２　前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

条文を読めば理解できると思われますが、過失によって人に怪我を負わせた場合に成立する罪です。
質問者さんの「腕を振り切る」行為が故意か過失か実際には、捜査機関の取調べによって明らかにされると思われますが、この行為が過失であった場合に成立します。
但し、これも上記第２項で説明しているとおり、親告罪ですから、相手を処罰するためには、告訴が必要です。

以上説明したとおり、少なくとも器物損壊の他、過失傷害は、成立すると思われます。
質問者さんと彼氏の中を悪化させるつもりもありませんから、捜査機関に届けるか否かは、質問者さんの自由です。
しかし、いくら頭に来たからといっても公共の物は、弁償すべきでしょうね。

また、質問者さんに対する治療費等の損害賠償については、民事になりますから、相手と話し合って示談するとか、訴訟になるとか個々によって異なります。

お礼

ご丁寧でわかりやすいご回答ありがとうございました。