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小型チップ抵抗

小型チップ抵抗を極低温(2K)でのI-Vグラフを測定したところ、オームの法則からずれた結果になりました。 他の人の論文で、「抵抗の長さがその幅に比べて十分に大きくないとオームの法則は成り立たないこともある」と書いてあるのを見たのですが、どうしてこのようになるのかがわかりません。 知ってる人がいたら、是非教えてください。

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  • Ta595
  • ベストアンサー率57% (525/911)
回答No.2

こんにちは。 I-V特性のずれ,との事ですが,どの程度のずれが問題になり,実際のずれがどの程度なのか,というのが良く分かりませんし,極低温での抵抗器の挙動については,正直に申し上げてよくわかりませんので,一般論としてお話しいたします。 ひとつには,#1さんがおっしゃっている,温度特性という問題が考えられます。一般に,抵抗器の抵抗値は,温度により変動します。つまり,通電による自己発熱により,抵抗値が変化します。 小型のチップ抵抗は,同じ電力消費(同じ抵抗値に同じ電流・電圧を印加)でも,熱容量が小さいために大型品よりも温度上昇量が大きく,温度特性の影響を強く受けます。サイズにより定格電力が規定されていて,その定格電力以下(できれば定格の半分以下)での使用が推奨されています。大体の目安ですが,定格電力を印加すると,チップ抵抗の表面温度は50Kくらい上昇します。 ちなみに,温度特性は,抵抗温度計数(T.C.R.)として仕様化されており,カタログにデータが載っているはずです。 チップ抵抗には,大きく分けて,抵抗体材料の違いにより,厚膜チップ抵抗と薄膜チップ抵抗があり,温度特性に大きな差があります。 厚膜チップ抵抗は,一般品だと数百ppm/Kくらいの温度係数を持っています(値は正の場合も負の場合もあります)。一方,薄膜チップ抵抗の温度係数は,一般品で数十,精密級では数ppm/K以下のものもあります。 一例として,T.C.R.+100ppm/Kのチップ抵抗器に定格電力をかけると,抵抗値は0.5%程度上昇することになります。 また,厚膜のチップ抵抗の導電体は,ガラスと酸化ルテニウムの混合物という,導電物質としてはかなり特殊な材料が用いられており(製造コストの都合です),導電機構は実際の所きちんと解明されておらず,極低温のような極限状態においては,オームの法則に従わない可能性もないとは言えません。薄膜チップ抵抗の場合は,導電体は金属合金の薄膜なので,特性はより素直であると思います。 *2Kでの測定経験は私にはありませんので,この話は推定にすぎませんが。 精密な計測が必要とされる場合には,精密級の薄膜チップ抵抗の使用が一般的と思います。 --- また, >「抵抗の長さがその幅に比べて十分に大きくないとオームの法則は成り立たないこともある」 についてですが,R=ρ・l/wtという,導体の寸法と抵抗値の関係についての式と関わる話だと思います。上のような状態では,導体内部の電流密度が均一とみなす事ができないため,この式による理論値と実測値が一致しない,という意味ではないかと思います。

touryoux
質問者

お礼

返事が遅くなり、申し訳ありませんでした。 まさにその酸化ルテニウムとガラスの混合物のチップ抵抗の試験をしていました。結果、どうやら半導体の温度特性に似た振る舞いをすることがわかりました。 色々と教えてくださり、ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • foobar
  • ベストアンサー率44% (1423/3185)
回答No.3

#1です。 酸化ルテニウムも極低温で非常に大きく抵抗の変わる材料のようです。 (極低温で温度センサとして使えるくらいに) http://www.scientificinstruments.com/ の温度センサ(Cryogenic Sencor)の中の Rutheniumu Oxide に温度による抵抗変化の例が示されてます。

参考URL:
http://www.scientificinstruments.com/
touryoux
質問者

お礼

返事が遅くなり大変申し訳ありません。 このページのグラフを見て、自分の試験がどうやら正しい結果なんだと言うことがわかりました。 ありがとうございました。

  • foobar
  • ベストアンサー率44% (1423/3185)
回答No.1

ご質問からは若干外れますが、 抵抗の種類によっては、電流を流したときの自己発熱の影響を考慮する必要もありそうに思います。 特にカーボン抵抗などは、極低温では高感度な温度センサとして使えるくらい、温度の影響を受けたような。 (グラファイト(の粒界(?))が半導体としての特性を持っていて、低温領域ではキャリア密度が温度の関数になるのだったかな)

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