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4次元ってどんなの?

stomachmanの回答

  • stomachman
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回答No.5

 直交する軸を持つ4次元空間、という概念は、現実の3次元空間+時間(これを時空と言います)の4次元とは別の概念です。  3次元空間なら、そこに置いたものは自由に動かしたり、回転したりできますね。しかし時空ではそうは行きません。過去と未来を180度ひっくりかえすことはできないでしょう?  自由に回転できないような多次元空間なら、幾らでも現実に存在します。たとえば3次元空間の各点<x,y,z>にそれぞれ、磁場<b>,電場<e>,重力場<g>があるとすると、これを一つにまとめて<x,y,z,b,e,g>と表すことができる。6次元ですね。  ちょっと抽象的な考え方ですが、関節が10個あるロボットがどういう姿勢をとっているか、というのを10次元空間で表すこともできます。関節1の角度をθ[1]、という風に表せばロボットの姿勢は<θ[1],θ[2],....,θ[10]>という10次元空間(こういうのを状態空間と言います)の中の1点に対応している。  あるいはN個の粒子がそれぞれ位置<x[k],y[k],z[k]> にあって速度<Vx[k],Vy[k],Vz[k]>(k=1,2,...,N)で動いている、という配置は<x[1],y[1],z[1],Vx[1],Vy[2],Vz[3],x[2],y[2],z[2],Vz[2],....,Vz[10]>という60次元の状態空間の中の1点でこれを表すことが出来ます。  これら、時空や状態空間では自由な移動、回転が許されません。いわば記述法としての多次元空間です。 ========================  それに対して、1次元、2次元、3次元の幾何学的な空間(ユークリッド空間)を拡張したN次元空間というものを数学的に定義し、取り扱うことができ、ここでは平行移動や回転が自由自在です。実在しているわけじゃないのですが、数学の計算を行う上では非常に便利なので、当たり前のように使われています。(この事情は、実数(=小数点以下無限桁ある数)が日常には全く現れないにも関わらず、普通に使っている、というのと似たところがありますね。)  少し難しくなるけど、ここで逃げちゃいけない。もうちょっとがんばろう。  3次元空間にある物、というのは沢山の点が集まって出来ていると考えられます。この物を動かしたり回すには、物を構成している点を全部一斉に別の場所に動かしたり回してやれば良い。数学ではそのように考えます。ですから、点を正しく動かす方法が分かれば、物を動かしたり回す方法も出来たことになる。  3次元空間の座標は<a,b,c>のように3つの数値の組(3次元ベクトル)で表されています。同じように4次元空間の座標は<a,b,c,d>のように4つの数値の組(4次元ベクトル)で表されます。3次元での平行移動というのは、<a,b,c>に別の3つの数値の組<u,v,w>を加えて、<a+u,b+v,c+w>に「変換する」という操作です。x軸の方向にuだけ動かし、y軸の方向にv、z軸の方向にwだけ移動したということです。  4次元ならどうすれば良いか、もうお分かりですね。点<a,b,c,d>を動かすということは<a+u,b+v,c+w,d+p>という風にそれぞれの数に幾らか動かしたい分を加えてやるだけです。  3次元空間での回転はちょっとややこしい。x軸に直交する平面上で<a,b,c>をθ度回す、という操作をすると<a, b cosθ-c sinθ, c cosθ+ b sinθ>になります。y軸やz軸に直交する平面上での回転も同じ要領で、たとえばz軸に直交する平面上で回すと<a cosθ- b sinθ, b cosθ+a sinθ, c>になる。4次元空間でも同様のやり方で、回転させることができますが、たとえば「x軸とy軸に直交する平面上で<a,b,c,d>をθ度回す」という操作をする。<a, b,c cosθ-d sinθ,d cosθ+c sinθ>になります。  ここで「x軸とy軸に直交する平面」ってのは「x-y平面と直交する平面」という意味です。4次元では4つの軸が互いに直交しています。(Mohicanさんがちょっと触れていらっしゃるように)3次元で平面に直交しているのは直線ですけど、4次元だと平面に直交するのは平面になる。ですから、「x-y平面と直交するもの」と言えば平面であり、平面を指定したければ別の平面をひとつ決めてやる必要があるんです。  3次元空間では、以上の、「平行移動」「各軸を中心とする回転」を組み合わせることによって、物の形を一切変化させずに自由に動かしたり回したりすることができる。4次元でも全く同じです。  このように数式を使って「物を動かす、回す」という操作を表すことによって、5次元でも6次元でも、何の困難もなく簡単に取り扱うことができる。だから現実の3次元空間の中にいる我々が「4本目の軸はどっちにある?」と言って探しても、指さすことはできませんが、数式の上ではいとも簡単に「<0,0,0,0>と<0,0,0,1>を通る直線」と表すことができちゃう。  ここが数学の面白いところです。  もう少し詳しく知りたいとお思いなら、「行列」を使った「線形代数」の初歩を勉強なさると良いと思います。近頃ではこれは確か、中学あたりから勉強する過程だったと思うな。ですから、決して分からないほどではありません。本屋で優しそうな本をじっくり探してみてください。

marimo-28
質問者

お礼

すんごい難しそうだったので「ぎゃ~」って 思いましたけど、読んでみたらとても理路整然としていて イメージがつかみやすかったです。素晴らしいですね♪ 4次元って数式にしちゃうと、こんなに簡単に表せちゃうんですね。目からウロコです☆ 回答ありがとうございました!

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