固体の電気抵抗についての疑問

このQ&Aのポイント
  • 固体の電気抵抗を考える上で、電子の平均速度と散乱時間について疑問があります。
  • 教科書によれば、電子の平均速度は(eE/m)*τで表されるとされていますが、この式の理解に疑問があります。
  • 散乱時間τの間に電子は一度散乱されてから再び散乱されるまでの間に速度がゼロになることを考えると、平均速度が式の1/2の速度となるのは矛盾しているように思えます。
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固体の電気抵抗について

固体の電気抵抗を考える上で電子の平均速度vは 電場をE、電子の質量をm、電荷をe、平均緩和時間をτとすると、 v=(eE/m)*τ----(1) と表されると教科書には書かれています。 これが昔からよくわかりませんでした。 というのもτは電子が一度散乱されてからつぎに散乱されるまでの時間ですから、τ秒後の速度は電子の最大速度のように思われるからです。 つまり、散乱後速度がゼロになりτの間に式1の速度まで達し、再度散乱されて速度ゼロにもどるという鋸歯状の速度変化をしていると思われます。 この平均をとると式1の1/2の速度が電子の平均速度のように思われてしまいます。 私の考え方にはどこに矛盾があるのでしょうか。 どなたかよろしくお願い致します。

noname#12472
noname#12472

質問者が選んだベストアンサー

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noname#11476
noname#11476
回答No.2

>私の考え方にはどこに矛盾があるのでしょうか。 いえ、正しいですが、問題は”平均緩和時間τの定義”です。 ご質問者は、 ”電子が衝突してから次の衝突までの時間” と定義しました。しかしここに問題があるのです。実は平均緩和時間τは上記の1/2になります。 つまり、 平均緩和時間τ=”電子が衝突してから次の衝突までの時間”/2 なのです。ポイントは「緩和時間」ではなく「平均緩和時間」ということです。 つまり、まず”電子が衝突してから次の衝突までの時間”=Tとおきましょうか。 そして、「平均」を考えずに、式を計算すると速度V(大文字で定義します) V=(eE/m)*T となります。そしてこの平均をとり平均速度v(小文字)を求めると、ご質問者が想像通り v=V/2=(eE/m)*T/2 となります。ここでT/2=τとおき、vが平均速度というように、τを平均緩和時間と呼ぶわけです。 この辺の計算については、「応用物性論」(青木 昌治著,朝倉書店)を見ると丁寧にご質問者が疑問を抱かないように書かれています。 (この本のようにきちんと定義を書いて欲しいものですよね。まったく)

noname#12472
質問者

お礼

定義の問題ということで長年の疑問がスッキリ解決致しました。 物理を勉強していると”定義”なのか、ほかの条件から既決される結果なのかよくわからないことがよくあります。 ほんとうにありがとうございました。

その他の回答 (2)

noname#11476
noname#11476
回答No.3

言葉が足りないので補足して置きます。(ご質問者は式の物理的意味を正確に理解しようと努力されていますから) 平均緩和時間の物理的な意味ですが、ある瞬間に電子をみてその電子が衝突を起こすまでの時間を考えてください。 ある電子を見たときには、前の衝突直後で次の衝突までは2τかかります。でも衝突直前の電子をみると時間0で衝突します。つまり平均的にはτの時間で電子は衝突するわけです。 そういう意味です。

回答No.1

全く正しいです。 特に矛盾はありませんが、「散乱」のイメージが違うかもしれません。「散乱」というより、非弾性衝突によって運動エネルギーを失うというイメージです。

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