電子の波数と運動方向

このQ&Aのポイント
  • 電子の波数ベクトルと運動方向についての初歩的な疑問を質問させていただきます。
  • 間接遷移系の半導体において、電子の運動方向と熱平衡状態における電流の流れについて疑問が生じました。
  • バンド図を理解することができず、特に熱平衡状態における電流の流れについて混乱しています。ご教授いただければ幸いです。
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電子の波数と運動方向

ものすごく初歩的なことと思いますが、恥ずかしながら 質問させて頂きます。 ※ まず一つ確認です。 電子は波数ベクトル(kx,ky,kz)で表されますが、この電子の 運動方向はその波数ベクトルと同じ方向ですよね? ※ そこで疑問があります。 間接遷移系の半導体では、コンダクションバンドの底がΓ点に ありません。例えばGeの底はL点にあります。 つまり熱平衡状態で自由電子はL点にあることになります。 この場合、もしL点にある電子が上で確認したように[111]方向へ 運動しているなら、熱平衡状態にありながら、[111]方向へ 電流が流れてしまう気がします。 バンド図とその見方がいつになってもいまいち理解できず、 困っています。バンド図を見るといつもスッキリしません。 GaAsのガン効果でも、Γ点にあった電子がL点に移動して 有効質量が…という説明を目にしますが、今の私の理解では L点に多くの電子が移動すると、[111]方向に電流が流れなければ… という気になってしまいます…。こんなのは絶対違いますf^_^; お手数かもしれませんが、ご教授いただければ 非常に嬉しいです。よろしくお願いします。

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  • bandgap
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回答No.3

回答が遅くなってすいません. 電子が L 点 (111) にあるということは,逆格子空間で (111) の頂点に対応する位置にある,実空間に電子が存在しているということです.実空間における立方体の頂点の 8 ヶ所が逆格子空間の L 点に,実空間の立方体の面の中心の 6 ヶ所が逆格子空間の X 点に相当します. 電子は (111) 方向に運動しているのではなくて,逆格子空間の (111) が示す位置,すなわち実空間の単位格子の立方体の頂点にあると考えて下さい. といことは,実空間で立方体の中心にある Γ 点から見て,立方体の頂点である L 点は 8 方向に存在します.従って,どの向きから電界を印加しても,その電界の向きは 8 個ある L 点のどれかの方向には向きます.ぴったり Γ 点から L 点の向きに電界が印加されれば,効果は最大となります. これがガン効果が電界の向きにほとんど依存しない理由です.

gandhi-
質問者

お礼

度々ありがとうございましたm(__)m ようやく・・・ガン効果までの全貌が見えてきたような気がします。 物分りが悪く何度もお手数かけましたf^_^; ありがとうございましたm(__)m

その他の回答 (2)

  • bandgap
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回答No.2

面心立方格子とか,体心立方格子とか,実空間での格子については高校の物理や化学などで習われるかと思います. その実空間から逆格子空間を考えたときの格子点,つまり逆格子の頂点が,Γ点や L 点と呼ばれています. 逆格子空間はイメージを掴みにくいので,実空間で考えましょう.体心立方格子における,立方体の中心の原子をΓとしましょう.立方体の 8 個の角は,それぞれ L 点です.また立方体の 6 つの正方形の中心は,それぞれ X です. これを逆格子空間で考えたときに,方向はミラー指数で表現できるので,L 点 (111) などと表記されています.

gandhi-
質問者

補足

もう一度回答いただき有難うございます。 まず一つ、L点、X点の意味については理解しました。 E-k関係の中で特にL点、X点が明記される意味もようやく見えてきた気がします。 しかし、L点の電子の波数は第一ブリルアンゾーンの端で、π/a(111)といった具合に、[111]方向ですよね。 そうするとこの電子は[111]方向に運動しているのかと…。 まず対象性により、電界0で電流が0になることは理解できました。 しかし、以下の点がどうも理解できません。 GaAsのガン効果は、「高電界により電子が高いエネルギーを持つ → セカンドバリーのL点に遷移 → 有効質量が増加 → 負性微分抵抗」と説明されているのですが、印可する電界の方向に関係なく、高電界であれば[111]方向のL点に遷移するということでしょうか…。 恐らくなにか勘違いのようなものだと思うのですが、 この悩みからなんとか助けていただけないでしょうか。 どうかお願いしますm(__)m

  • bandgap
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回答No.1

あなたがおっしゃる通り,電子の進行方向は,その波数ベクトル (kx, ky, kz) の指し示す方向と一致します. しかし,電子の波数ベクトル (kx, ky, kz) と,ミラー指数 [a b c] は異なります. 半導体中の電子は,その状態によって様々な速度を取ることができるはずなのに,000 だとか 111 だとか 0 と 1 しか無いんじゃ,おかしいですよね? L 点 [111] とあるのは,ミラー指数で考えて原点から 111 方向にある L 点が,という意味です. ここから非科学的な表現になりますが,L 点に存在する電子は上下左右前後の方向に進む電子が確率的に多いはずです.これらの電子が等確率で存在するので,打ち消しあって電流はゼロです.

gandhi-
質問者

補足

ご回答いただき有難うございます。 バンド図横軸のL点やX点はミラー指数なのですか…? 私はまずそこから勘違いしていたのですか。 そこをまず修正してもう一度見てみようと思います。 ちょっと分からなかった点があるので、教えていただけないでしょうか。 >L 点 [111] とあるのは,ミラー指数で考えて原点から 111 方向にある L 点が,という意味です. ちょっとこの点がうまく理解できないのですが、補足いただけないでしょうか? 宜しくお願いしますm(__)m

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