• 締切済み

文民統制(シビリアン・コントロール)の強化案について

憲法の卒論で「国会による文民統制の強化」について書いているのですが、国会による文民統制の強化を考える場合、(1)国会に対する情報の開示(2)防衛出動や国際貢献のための自衛隊派遣に関する国会承認の手続きの厳格化をあげることができると思います。この他にどのようなものや、また問題点があると思いますか?よろしくお願いします。

みんなの回答

noname#11411
noname#11411
回答No.5

そもそも、文民統制概念について誤解されていらっしゃるようなので、少し書き込みさせていただきます。 まず、yamasuzu2004さんのおっしゃっていることは、「国会による文民統制」ではなく「国会による統制」に過ぎません。 文民統制という場合の「文民」とは「非軍人である」と裏側からしか定義できません。そして、文民には種々のグループがありますから、統一的な文民統制というものはありえません。文民統制の主体については、権鎬淵 現法政大学教授の博士論文(東京大学)「シビリアン・コントロールからみた日本の防衛政策の決定過程」にわかりやすく解説してあります。(駒場で見せてくれると思いますが、ご自分の大学図書館を通じて確認してみてください。) yamasuzu2004さんがおっしゃっている事例では、軍人(自衛隊制服組)勝手に行動しているわけではなく、内閣と防衛庁長官が意思決定をしています。ということは、この例では、国会は同様に文民たる内閣や防衛庁長官を統制しようとするわけですから、これは文民統制とは呼びません。単なる、行政府と立法府の権力争いです。ですから、「国会による統制強化」でなければなりません。国会の議論では、よくのこの意味で「文民統制」という言葉が使われますが、政治的スローガンに過ぎません。細かいことに見えるかもしれませんが、論文の追求しようとする問いの根本部分ですので、注意してください。 なお、統制は強化すればよいというものでもないことにも注意したほうがよいでしょう。というのは、統制を強化していけば、極論すれば、自衛隊には士官も下士官も必要なく、すべて二等兵でよいということになってしまうからです。(まぁ、これはよけいなお世話ですね) なお、文民統制全般については、西岡朗『現代のシビリアン・コントロール』があります。良書とは言えませんが、日本語で読める手軽な入門書です。ただ、日本の文民統制(または政軍関係)の研究は実に遅れています。英語文献にあたらなければ、ろくに参考になるものはないでしょう。"Armed Forces and Society"というジャーナルがあり、ここにはよく文民統制や政軍関係の論文が載ります。特にこの5年ほどは新理論に向けて、活発な議論が交わされているので、yamasuzu2004さんが論文を書くにあたって、2,3個ほど読んでおいたほうがよいでしょう。そうでないと、アメリカから見て何十年も遅れている議論を展開することになってしまいます。 masumo_mayさんがおっしゃるように、文民統制、政軍関係は勝れて政治的な問題です。もちろん法的な議論も多くできるとは思いますが、政治的な視点もしっかりと持っていたほうが、現実的な議論ができるでしょう。 長々と失礼しました。

参考URL:
http://www.catchword.com/titles/tranpub/0095327x/contp1-1.htm
回答No.4

再度の投稿で申し訳ありません。文民統制について研究をされているようでしたら既にお読みになっているかもしれませんが、さきほどの書き込みに関しては、西修・浜谷英博 ・高井晉・松浦一夫・富井幸雄共著『日本の安全保障法制』(内外出版、2001年)を参照されるとよいでしょう。

yamasuzu2004
質問者

お礼

回答ありがとうございます。その本を図書館で借りることができましたので、早速調べてみたいと思います。

回答No.3

ご質問の「国会による文民統制の強化」というテーマにストライクの回答にはならないかもしれませんが、背広組による制服組の統制を制度化した防衛参事官制度も、シビリアンコントロールのための1つの仕組みです。このを規定するのは防衛2法で、これをどう変更するかという問題も、国会の立法権に服すものかと思います。 昨今、この防衛参事官制度をどう変更するかは、防衛力の統合運用の議論とあいまって注目されていますし、非常に重要な研究テーマになるかと思います。

参考URL:
http://www.science-news.net/database/display.php?id=11987
yamasuzu2004
質問者

お礼

回答ありがとうございます。指摘していただいた点を考えてみたいと思います。

回答No.2

シビリアン・コントロールは憲法問題ですか?日本国憲法の「文民」から読み取ろうとすればできるだろうけど、実際は、自衛隊法という法律問題に過ぎないよ。だから、憲法の論文としてはテーマに問題があるといわなければならないと思う。むしろ、これは政治学の論文だよ。提出までは時間があるだろうから、テーマ変更をしたほうが良いよ。

  • sibacho
  • ベストアンサー率28% (65/228)
回答No.1

これ以上厳格化したら何もできなくなると思います。 これ以上のシビリアン・コントロールは無駄だと書いたらどうでしょう? 別に肯定しろってわけじゃないんで、むしろ教化というよりは、憲法の改正案とかの方が大事だと思いますよ。

yamasuzu2004
質問者

お礼

早速の回答ありがとうございます。確かに制度上は確立されていると思えますが、現在のイラク派遣を見ていると、一度国会承認を受けると事情が変わっても政府が撤退を命じるまでは国会は一切関与できない仕組みなので、そういう点を改める必要があるのではないかと思ったので「国会による強化」としてみました。

関連するQ&A

  • 文民支配

    退役武官が防衛大臣になることは、文民と退役武官が文民とみなされる期間の定義自体が曖昧なため、憲法違憲とはいえないが文民統制の趣旨から逸脱するとは言える。 以上に対して反論してください。

  • 「新テロ特」を思考する前に文民統制が今後守られるかを解決する方が先と思うのですが…

    いつも大変お世話になっています。 「新テロ特」を思考する前に文民統制が今後守られるかを解決する方が先と思うのですが… 2003年にインド洋で行われた給油についてです。事実は80万ガロンの給油であったが、国会で論じられて居たのは一貫して4分の1の20万ガロンでした。この事実は防衛省の制服組はもちろん背広組もしっていたとのことです。 要するに知らなかったのは国会(国民)だけでした。文民統制など無視して防衛省の考えで日本は進んでいたようです。今「新テロ特」について国会で議題になっています。大いに審議することは良いことと思います。しかし大変なむなしさを感じています。どんなに立派な法案にしても結局は砂上の楼閣に思えるのです。 どんなに国会で深く思考しても、そんな事は無視して防衛省の判断で事は進んでいく。「新テロ特」を話し合う前に文民統制がこの先守られるのかを徹底的に追求する方が先と思います。 そしてなぜ当時文民統制が守られずに防衛省の判断で事が進んでしまったのか。そこのところを「新テロ特」を思考する前に解決すべきと思っています。以上いかがでしょうか。

  • 「軍人」でも「文民」でもない自衛官って、いったい何?

     憲法解釈上の話です。  政府見解「自衛隊は、憲法9条第2項にあたる陸海空軍その他の戦力ではない」から、自衛官は軍人ではないでしょう。  政府見解「旧職業帝国軍人で軍国主義に染まっている者、及び現職自衛官は、憲法66条第2項の文民ではない」そうです。  そこで、疑問が生じます。 1.軍人でも文民でもない現職自衛官は、いったい何? 2.自衛官経験のある人が防衛庁長官になったりしてますが、やめれば即「文民」扱いとなり大臣になれるなら、憲法66条第2項は意味ないのでは? 3.かつて軍人だった岸さんや中曽根さんも、「文民」扱い?軍国主義に染まっていたような気もしますが、人の思想の客観的判断は誰がするのでしょう?

  • 「素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」

    【政治】一川防衛相 「安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」 石破氏は批判「解任に値する」 防衛相に就任した民主党の一川保夫参院議員は2日、国会内で記者団に「安全保障に関しては素人だが、 これが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」と述べた。 この発言に対し、元防衛相の石破茂自民党政調会長は、都内で記者団に「そのひと言だけで解任に値する。 任命した野田佳彦首相の見識も問われる」と批判。国会で追及していく考えを示した。 ▼毎日jp(毎日新聞) [2011年9月2日 20時48分(最終更新 9月2日 20時53分)] http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110903k0000m010099000c.html これは一体何を言っているのかな? わかりやすく解説して欲しいな

  • 文民統制(シビリアンコントロール)

    文民統制というときの「文民」というのは、だれのことを指すのでしょうか?初歩的な質問ですみません。。。

  • 憲法9条 自衛隊と防衛戦争の合憲性 【国際紛争】

    憲法第9条に「国際紛争」というのが出てきますが、この【国際】紛争とはなんですか。 防衛出動はこの中には含まないと思われますが、どうなんですか。 防衛出動が「国際紛争」に含まれないなら、防衛出動を「国の交戦権」の行使とは定義づけできず、防衛出動のみを目的とする自衛隊を「戦力」とすることもできないと思われますが、どうなんですか。 この考え方を採用すると、自衛隊は合憲であって憲法9条に違反しておらず、同時に防衛戦争やその準備は全て合憲になります。 現在採用されている憲法解釈はこういう考え方で間違いないですか。 ちょっと難しい質問ですが、分かる方がいたら教えてください。ネトウヨさんではこの質問は多分難しいと思います。 ちなみに以下は9条の条文です。 ------------------------ 憲法第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 第2項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 ------------------------

  • 背広組と制服組

    基本的なことだと思いますが、イマイチ分からないので教えてください 1)制服組とは幕僚長以下の自衛隊仕官のことをいうのでしょうか? (下士官も制服組でしょうか) 2)背広組とは防衛庁の職員のことをいうのでしょうか? 3)文民統制の文民とは背広組の人たちをさすのでしょうか? 4)防衛大学出身者は背広組ですか制服組ですか? よろしくお願いします。

  • 自衛隊の式のとき

    自衛隊員は制服を着て参列するのに対し、防衛大臣、内閣総理大臣は 制服を着ないのでしょうか。文民統制とのことだと思うのですが、 いまいち説明できません。 ご存知の方がいらっしゃいましたらご投稿お願いします。

  • 文民統制(=シビリアンコントロール)の意義

    文民統制(=シビリアンコントロール)とは制服の人たちつまり職業軍人ではなく文民が軍を責任を持って動かすべきだ、あるいは動かさないように監視すべきだ、軍人が暴走しないように、という意味かと思います。「文民」というのは民主的に選ばれた代表者という意味以前に一般的に政治優位という意味らしい。それは一応納得できるのですが、最近結政治に関する専門的な本を読んでこれは少し違うのではないか、と思うようになりました。つまり文民が軍を動かすことまたは動かさないことに意義があるのではなく戦争という国家の一大事業を遂行するには文民が軍を含めた国家全体の指導者になったほうがより効率的でいい、というのです。驚きました。戦争をしにくくするのが文民統制かと思っていたのがその逆だったとは。戦争は国民全体をまるごと捉えないと少なくとも現代のやたらお金のかかる、大量の物資を消耗する戦争に勝利はできないでしょう。それが文民統制を強調する真の理由だったらしいのです。戦争は一部の軍人・兵隊や限定された範囲の人たちだけが参加すればいいものではない。戦場に行かない人たちも含めて何らかの形で参加させられる。それはそうでしょう。増税や生活物資欠乏とかの問題が典型的です。それを一般国民に納得させられるか、その説得の役を果たすのは文民のほうがよりうまくいく。また国家全体を特に財政・経済をコントロールするのは国家全体を見渡せる文民の方がいい。ということらしいんです。実際ほんとにそうなんでしょうか。そういう考えが「文民統制」に関する現代の一般的な認識なんでしょうか。

  • 防衛大臣人事。

    一川防衛大臣でしたっけ。 すっかり味噌つけちゃいましたからやめていただいて、 後任に、 「長渕剛」 氏にお願いするって言うのはどうですか。 国会議員じゃないと、 なれないんですかね。 なんだか聞いた話では、 「文民」 がなると言うことらしいですけど、 日本には軍隊はありませんから、 日本中の人はみんな、 「文民」 じゃないですか。 この前テレビでやってました。 長渕剛さんが自衛隊で歌を披露していましたね。 たくさんの自衛官の方が拳を振り上げて一緒に歌っていましたよ。 中には泣いている女性自衛官も居ました。 一川大臣ではとてもこんな事はできません。 適任じゃないですか。 「文民長渕剛」 の、 防衛大臣就任。 だめだとすれば何がだめですか。 教えてください。