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英語の加算名詞と不加算名詞

英語などのヨーロッパの言語の名詞には加算と不加算の概念があると思いますが、なぜ区別するようになったのでしょうか。何か必然性があって現在のかたちになっていると思うのですが、言語学的な説明を知りたいです。

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  • Nakay702
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回答No.3

前便では誤植がありましたので、訂正して(ついでに追加もして)再送いたします。 (再送分) >英語などのヨーロッパの言語の名詞には加算と不加算(→可算と不可算)の概念があると思いますが、なぜ区別するようになったのでしょうか。何か必然性があって現在のかたちになっていると思うのですが、言語学的な説明を知りたいです。 ⇒最初に結論をひと言で言えば、直接数えられないものをひとまとめにし、それを数えるときのための方法を考え、付記しておくため(そういう文法ジャンルを設定しておくため)であると考えます。 言語学の説明は、言語現象や慣習の後追いですから、なぜ可算名詞と不可算名詞を区別するようになったかというような原因の考察はあまりしないように見受けられます。浅学のゆえかも知れませんが、そういう解説をする書物にいまだかつてお目にかかった記憶がありません。そこで、以下では多分に推測が交じりますがご勘弁ください。 まず、言語を含む文化全般を(東洋と西欧の比較の観点から)見ておきましょう。 ものごとを認識する際に、東洋文明は「類・種を基本的単位とする」観がありますが、西欧文明では「個体・個物を基本的単位とする」観があるように見えます。換言すれば、東洋の言語や社会的慣習は、「個より全体を優先する(集団主義を標榜する)」のに対し、西欧のそれは、「全体より個を優先する(個人主義を標榜する)」ところがあると思われます。 以上から、東西の比較を軸にして西欧文明の特徴を考えれば、次のことが言えるでしょう。 東洋の言語と社会慣習は、総合的・全体中心・集団主義が主流である。すなわち、社会を構成する単位を類・種などの集合体と見る、アナログ的手法の認識法が基本である。言語で数を表現するには、個的存在であってもそれが属する集団名で示す。つまり、通常単複を区別せず、いわゆる通数*を使い、可算・不可算を区別する意識もない。 これに対し、西欧の言語と社会慣習は、分析的・個体中心・個人主義が主流である。すなわち、社会を構成する基本単位を個(個体・個物)と見る。デジタル的分析手法の認識法が基本である。言語もそれに呼応するように屈折語**が発達した。そこでは、数を言語で表現するには、数えられないものでも数値化が必要になる。それで、単複(=部分と全体)を区別するために液体や抽象名詞などの不可算名詞は容器や数量単位などで数える。 結論: ということでまとめます。英語圏の他の文化現象と呼応して、1人,2人とか1個,2個…と数えられるものと、容器や数量単位などによってしか数えられないものを分けるための前準備として、可算名詞と不可算名詞を区別する概念が生じた、と思われる。つまりそれは、数的に表現する際に「前準備が必要なものを一括して(直接数えられない名詞群を)範疇化するため」であったと考えられます。 注: *通数(common number)とは、通常単複を区別せず、これを越えて両方を含む数概念。 **屈折語(inflectional language)とは、格や時の違いを語尾変化によって示す言語(英語・フランス語・ドイツ語など)。これに対し、日本語は膠着語***(自立語に付属語が付く言語)とされる。 ***膠着語(agglutinative language)とは、自立語に付属語を付けることによって文を作る言語(日本語・朝鮮語・トルコ語など)。 ☆補足として追加:「普遍論争」について 中世の西欧で有名な哲学論争がありました。「普遍論争」と言われます。それは、普遍者の存在の仕方についての中世スコラ学論争です。「普遍は個物に先立って実在するという《実在論》と、普遍は個物の後に人間がつくった名前にすぎないとする《唯名論》が対立したが、唯名論が多勢を占めた」(『広辞苑』参照)、とされています。 ここでも、個物を優先する考え方が見られ、その習慣化が増進される一因になった、とも言えるでしょう。そして、場所がヨーロッパ(ローマ)でしたから、《唯名論》が主流になりましたが、アジアであったなら《実在論》が中心になったかも知れませんね。

  • Nakay702
  • ベストアンサー率80% (9719/12087)
回答No.2

以下のとおりお答えします。 >英語などのヨーロッパの言語の名詞には加算と不加算(→可算と不可算)の概念があると思いますが、なぜ区別するようになったのでしょうか。何か必然性があって現在のかたちになっていると思うのですが、言語学的な説明を知りたいです。 ⇒最初に結論をひと言で言えば、直接数えられないものをひとまとめにし、それを数えるときのための方法を付記しておく(そういう文法ジャンルを設定しておく)ためであると考えます。 言語学の説明は、言語現象や慣習の後追いですから、なぜ可算名詞と不可算名詞を区別するようになったかというような原因の考察はあまりしないように見受けられます。浅学のゆえかも知れませんが、そういう解説をする書物にいまだかつてお目にかかった記憶がありません。そこで、以下では多分に推測が交じりますがご勘弁ください。 まず、言語を含む文化全般を(東洋と西欧の比較の観点から)見ておきましょう。 ものごとを認識する際に、東洋文明は「類・種を基本的単位とする」観がありますが、西欧文明では「個体・個物を基本的単位とする」観があるように見えます。換言すれば、東洋の言語や社会的慣習は、「個より全体を優先(集団主義を標榜)する」のに対し、西欧のそれは、「全体より個を優先(個人主義を標榜)する」ところがあると思われます。 以上から、東西の比較を軸にして西欧文明の特徴を考えれば、次のことが言えるでしょう。 東洋の言語と社会慣習は、総合的・全体中心・集団主義が主潮流である。すなわち、社会を構成する単位を類・種などの集合体と見る、アナログ的手法の認識法が基本である。言語で数を表現するには、個的存在であってもそれが属する集団名で示す。つまり、通常単複を区別せず、いわゆる通数**を使い、可算・不可算を区別する意識もない。 これに対し、西欧の言語と社会慣習は、分析的・個体中心・個人主義が主潮流である。すなわち、社会を構成する基本単位を個(個体・個物)と見る。デジタル的分析手法の認識法が基本である。言語もそれに呼応するように屈折語***が発達した。そこでは、数を言語で表現するには、数えられないものでも数値化が必要になる。それで、単複(=部分と全体)を区別するために液体や抽象名詞などの不可算名詞は容器や数量単位などで数える。 結論: ということでまとめます。英語圏の他の文化現象と呼応して、1人,2人とか1個,2個…と数えられるものと、容器や数量単位などによってしか数えられないものを分けるための前準備として、可算名詞と不可算名詞を区別する概念が生じた、と思われる。つまりそれは、数的に表現する際に「前準備が必要なものを一括して(直接数えられない名詞群を)範疇化するため」であったと考えられます。 注: *膠着語(agglutinative language)とは、自立語に付属語を付けることによって文を作る言語(日本語・朝鮮語・トルコ語など)。 **通数(common number):通常単複を区別せず、これを越えて両方を含む数概念。 ***屈折語(inflectional language)とは、格や時の違いを語尾変化によって示す言語(英語・フランス語・ドイツ語など)。これに対し、日本語は膠着語(自立語に付属語が付く言語)とされる。

回答No.1

言語学ではなく神経学的な見地から、一つの意見を申し上げます。 加算・単複別による名辞の相違は発生的に古いものと考えられ、これを遺す言語は進化の遅れたものと考えます。 つまり、加算・単複別による名辞の相違は対象把握の古い形、個別に識別の上で数を追加する言語形態が形而上学的に上位にあると考えるものです。 朝三暮四という言葉がありますが、エサの実が三個ある山と四個ある山とは全く別物で、別の名辞で表現される言語が存在するということです。個数の大小では選択しない言語世界が背景にあり、これが加算と不加算の概念の背景と考えるものです。 これはコンピュータ言語の発展までは、逆に考えられていたものですので、古い言語学では印欧語系の区別するものを優位としていたものとは異なる考え方です。 異論は多くあると思いますが、表現型としては不可算名詞に不定冠詞の "an" をを冠する特別な使用法があることから、この考え方が成立すると、英語専攻の有るカナダの大学教授から教わりました。 対象の捉え方と名辞との関係概念の問題ですので難しいものなのですが、この回答が、ご質問のお役に立ちましたら幸いです。 無用でしたら、誠に、申し訳なく存じます。

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