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イラク戦争とパレスチナ問題についての質問なのですが・・・

SCNKの回答

  • SCNK
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回答No.3

#1です。 間違いとはいえないでしょう。植民地では経営は宗主国が握っています。それに石油産業は施設投資が莫大で、簡単に技術を学んだからできるというものでもありません。 パーレビがアメリカと手を組んだのは、もちろん冷戦の背景があるからで、石油の国有化はそのための餌です。 伝統文化の破壊ですが、国王を中心とする王制国家を作ろうとするとイスラムと衝突することになります。つまり必然的にイスラム社会をある程度破壊することは必然だったでしょう。今のトルコなどもそうですが、宗教活動は認めつつも宗教の政治介入は認めないという形です。 宗教問題がイラン・イラク戦争の背景にあることはもちろん否定はできませんが、主原因ではない。むしろイランが戦争の大義名分として、イラク国内のシーア派弾圧を宣伝したんじゃないでしょうか。サダム政権もパーレビ政権と同じく近代的世俗国家ですから、シーアであれスンニであれコントロール下に置きます。 イラクが戦費というか復興資金というか、金策のためクウェートの石油をコントロールしようと考えたのも、先に説明したとおりです。もっとも石油そのものを狙ったというより、クウェートの原油廉売を抑えたかったようですね。 ここでいきなり中東で石油を求めようとするアメリカがイラクと戦争するあたりは、ちょっと飛躍しすぎでしょう。石油は天下の周りものなんですよ。別にイラクの石油じゃなくたっていいわけですね。確かに第4次中東戦争のころの石油の中東依存度は高かったですから、イラク一国の石油生産の割合はなるほど大きかったかもしれませんが、1980年代ともなれば状況は変わります。その分、ほかの国の石油で十分なんです。中東でもサウジがありますよね。イラクやイランが石油を輸出しないとなっても、サウジやクウェートは大喜びなんです。そりゃその分のシェアを奪いとれるんですから。 ただ問題は、サウジまで戦火に覆われたとき、さすがに国際石油市場もただではすまないということになるわけです。中東の石油というのは安いんです。しかも硫黄分が少なく改質に金がかからないわけで、それで石油価格を引き下げているのです。もちろん他の地域でも石油は生産しているんですが、なにぶん高くて質が悪いので、商売にならないわけです。でも中東の石油生産が落ちれば、これらの高い石油も売れるんですね。もちろん石油価格は上昇しますよ。さらに投機筋は値上がりを予想して、先物で商売しますから、なおさら値段がつりあがるわけです。そういう意味でアメリカとしては介入せざる負えないのです。もしイラクがサウジに攻め込まない保証があれば、石油市場は混乱しなかったでしょう。 大義名分というのは、口実のことですから、実質的に戦う必要がなければアメリカもイラクとは戦わないでしょう。むしろイランとの敵対関係がありますから、イラクを見方につけて置いた方が得策なんですね。 むしろ石油市場の安定のためだけなら、イラクと手を打ってクウェートをくれてやっても良かったかもしれません。そのかわりサウジとの間に不可侵条約を結ばせれば良いのです。その上でイラクと石油を共同経営すれば済むことです。 だとすれば実質的にアメリカが戦う意味があったのかということが大きな疑問です。そのあたりは私も良くわかりません。単にサダムと、お父さんブッシュのボタンの掛け違いだったのかもしれませんよ。 ただ当時は、冷戦の名残が多少残っていた時代でした。イラン・イラク戦争で米国と接近しますが、イラクはソ連との関係を保ってきましたし、前年にマルタ会議で冷戦終結を米ソが合意したとしても、まだ相手の出方を疑っている部分はありました。それでイラクがソ連の後ろ盾の下、中東を支配するのではないかとの懸念を抱いていたのかもしれません。 アルカイダのオサマビンラーディンはサウジ人ですね。背景には中東にアメリカの正義を押し付けることに我慢がならないということがあるのでしょう。パレスチナのテロ集団とはイスラムということで共通します。 PLOは今、内部分裂状態です。それでも今までは手勢であったファタハがアラファトの力の源泉だったのですが、ここに来て両者が対立しました。中東和平を曲がりなりにも受け入れた以上、アラファトがパレスチナ人の中で浮いた存在になることは避けられなかったでしょう。もともとファタハの首領がアラファトで、実はPLOをファタハが乗っ取ったのがもともとの経緯です。今、パレスチナ人の心をつかんでいるのはむしろヤシン師が率いてきたハマスです。そして隣のレバノンではヒズボラでしょう。

mouton
質問者

お礼

親切に教えていただいてありがとうございました。 色々な人や国が関わって複雑な問題なんですね^_^; 夏休みの宿題にイラク問題とパレスチナ問題についての新聞を書くことにしたので、また参考になるような資料や写真やニュースがあったら教えてください。 ありがとうございました。

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