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超伝導体の熱伝導率について

siegmundの回答

  • siegmund
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回答No.1

> 通常金属の場合熱伝導率は電気伝導率に比例して大きくなる ヴィーデマン・フランツの法則と言われています. 熱伝導率をK,電気伝導率をσとして,K/σ が絶対温度Tに比例し, しかも比例係数は金属の種類によらない,というものです. 実際,実験でもほぼそうなっています. これは,通常金属の電気伝導と熱伝導が 共に電子の流れによって担われていることの結果です. 超伝導体の場合は全く様子がちがいまして, 超伝導体は熱の不良導体です. すこし荒っぽい言い方ですが,超伝導体の電気伝導は超伝導電子が担っていますが, 超伝導電子は熱を運びません. 熱を運ばないということが,実は電気抵抗ゼロと深く関わっています. 低温の実験では超伝導体を利用した熱スイッチというのがあります. 熱関係の実験では熱を与えり,断熱したりしたい,なんていうことがしばしばです. 熱源と試料との間を超伝導体で結んでおきます. 普通は超伝導になっていて熱はほとんど通さない. 熱を通したいときには磁場をかけて超伝導を壊す. そうすると,通常金属になるから熱をよく通す,というわけです. 磁場をつくるコイルに(適当な)電流を流すかどうかで, 熱伝導をコントロールできます. > 電気伝導率は超伝導の場合無限に大きいと思っていましたが... 有限の電流が流れても電圧降下がないのですから, 形式的には電気伝導率が無限大と思っても結構です. ただし,超伝導体を単に電気伝導率無限大の完全導体と見るのは余りよい見方でなく, 内部に磁束が入らない完全反磁性という方がより基本的です.

yyz1974
質問者

お礼

ご専門の立場からご回答いただきありがとうございました.今回始めてこのサイトに質問の投稿をさせていただきました.質問者の知識レベルや背景も明らかにしておく必要性を感じました。少し私のレベルもあがりました.

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